AIが小児看護の「コミュニケーションの壁」をなくす!岐阜大学が新しい教材開発に挑戦

教育・学習

AI(人工知能)の技術が、私たちの生活のさまざまな場面で役立っていますが、このたび岐阜大学が、AIを使って小児看護の現場における大切な「コミュニケーション」の課題を解決しようと、新しい教材の開発に乗り出しました。

AI教材で、小児看護の「コミュニケーションの壁」を乗り越えたい!

小児看護の現場にある「コミュニケーションの壁」とは?

岐阜大学医学部看護学科の前田由紀准教授は、約20年間、病院や訪問看護ステーションで看護師として働いてきました。その中で、多くの看護師が、病気の子どもやその家族とのコミュニケーションに難しさを感じていることを知りました。

子どもたちは大人と違って、自分の気持ちをうまく言葉にできなかったり、病気への不安から話すことを嫌がったりすることがあります。また、家族も大切な子どものこととなると、看護師とのやり取りに大きな不安を感じることも少なくありません。こうしたコミュニケーションの難しさは、看護師が小児看護の仕事に心理的なハードルを感じる原因となり、中には自信をなくして離職してしまうケースもあるといいます。

今までの教育の課題とAI教材「しゃべれるん」の可能性

現在の看護教育では、学生が子ども役の患者さんと練習する機会を設けることが難しいのが現状です。先生が子ども役を演じたり、人形を使ったりして練習しますが、実際の現場とは少し違っていて、リアルなコミュニケーションを学ぶのが難しいという課題がありました。

そこで前田先生は、この課題を解決するために、AIとアバター技術を組み合わせた新しい教材「しゃべれるん」の開発を目指しています。この教材を使えば、学生たちはいつでも、どこにいても、まるで本物の子どもと話しているかのように、コミュニケーションの練習ができるようになります。これにより、現場に出る前に自信をつけ、より質の高い小児看護を提供できるようになることが期待されます。

クラウドファンディングで未来の看護師を応援!

この画期的なAI教材「しゃべれるん」の開発費用を集めるため、岐阜大学はクラウドファンディングを開始しました。目標金額は100万円で、2025年10月29日(水)から2025年12月25日(木)までの期間、寄付を募っています。

このクラウドファンディングは「All or Nothing形式」で行われます。これは、もし目標金額に達しなかった場合、集まった支援金は受け取れない仕組みです。このプロジェクトが成功すれば、未来の小児看護を担う看護師たちが、より自信を持って子どもや家族と向き合えるようになるでしょう。

プロジェクトの詳しい内容や支援の方法については、以下のページをご覧ください。

この挑戦が、小児看護の現場に新たな光をもたらし、多くの子どもたちとその家族の笑顔につながることを期待します。

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