AI・ディープテックスタートアップ9社が、世界を目指す!「Alchemist Japan」第2期が始動

B2B(企業間の取引)に特化したアクセラレータープログラム「Alchemist Japan」の第2期がスタートしました。このプログラムでは、AI(人工知能)やディープテック(先端技術)の分野で活躍する9社のスタートアップ企業が、世界での活躍を目指します。

Alchemist Japanの参加企業と関係者

「Alchemist Japan」プログラムとは

「Alchemist Japan」は、ジェトロ(日本貿易振興機構)が、内閣府、経済産業省、そして東京都と協力して、アメリカの有名なアクセラレーター「Alchemist Accelerator LLC」を日本に誘致して実施しています。このプログラムは、将来性のあるスタートアップ企業に資金を提供し、グローバルなビジネス展開をサポートすることを目的としています。

昨年行われた第1期プログラムでは、採択された9社がアメリカのシリコンバレーで資金調達に成功するなど、素晴らしい成果を上げています。その成功を受け、今回新たに選ばれた9社も、日本から世界へと羽ばたくことが期待されています。

選ばれた注目スタートアップ9社

世界48カ国から非常に多くの応募があった中、厳選された9社がこのプログラムに参加します。これらの企業は、約3ヶ月間のアクセラレーションプログラムに参加した後、2026年1月からはシリコンバレーで開催される「Alchemist Accelerator」のプログラムに参加する予定です。

選出企業は以下の通りです。

  • Adrich(米国):スマートラベルを活用し、商品の再注文率を50%、顧客の生涯価値を33%向上させることで、お客様とのつながりや環境への配慮を深めています。AmazonやUnileverもパートナーです。Adrichのウェブサイトはこちら

  • AISI X(日本):AIを使った診断プラットフォームで、脳の病気をより早く見つけ、診断する手助けをすることで、放射線科のお医者さんをサポートします。AISI Xのウェブサイトはこちら

  • BRICKS(米国・台湾):お店にAIを搭載したディスプレイなどを導入し、リアルタイムでお客様一人ひとりに合った情報を提供することで、お客様との接点をさらに強化します。BRICKSのウェブサイトはこちら

  • Kfobix(米国):自動で動くナノコーティングシステムにより、停電の原因となる絶縁体の劣化を防ぎ、悪天候の中でも自動でメンテナンスを行う技術を提供しています。Kfobixのウェブサイトはこちら

  • ReCyclist(韓国):廃棄物から価値のある物質を作り出す「循環型バイオマニュファクチャリング」を通じて、使われなくなった細胞培養培地を再利用し、廃棄物のないバイオテクノロジーの未来を目指します。ReCyclistのウェブサイトはこちら

  • TerrAI(日本):AIを搭載したSaaSプラットフォームで、地盤に関する設計やリスク評価を自動化し、開発事業者や建設会社がより早く、より安全な判断ができるようにサポートします。TerrAIのウェブサイトはこちら

  • TRINEAR(日本):人間の目には見えない広範囲の光を捉えるカメラ技術を提供し、自動運転システムなどのAI分析の精度を高め、安全性と性能の向上を支援します。TRINEARのウェブサイトはこちら

  • Veritus(日本):研究者や研究開発ラボ向けのAI搭載研究ワークフローシステムです。新しい研究のアイデア出しから実際の研究プロセスまでをサポートし、5倍優れた成果を目指します。Veritusのウェブサイトはこちら

第1期からの成功事例

前回の「Alchemist Japan」に参加したAIスタートアップ「Kimaru AI」は、米シリコンバレーで開催された「Alchemist Accelerator」のデモデイ(投資家向け発表会)に参加し、追加の資金調達に成功しました。Kimaru AIのCEOであるEvan Burkosky氏は、プログラムについて「プログラム内容、コーチ陣、メンバー、卒業生のコミュニティ、すべてが素晴らしく、Kimaruが厳しいスタートアップの道を乗り越える上で大きな力となってくれました」とコメントしています。彼らは、投資家の関心度で上位25%に入り、その後もさらなる投資を獲得しています。

Alchemist AcceleratorのCEO、Ravi Belani氏も「日本には計り知れない可能性と優れた技術力がある」と述べ、日本の才能ある起業家がグローバルなビジネスを築くことを支援できることを誇りに思うと語っています。

「Alchemist Japan」第2期プログラムの概要

このプログラムは、スタートアップ企業が大きく成長するための様々なサポートを提供します。

  • プログラム期間:2025年10月21日(火曜)~2026年1月30日(金曜)

  • 出資額:「Alchemist Accelerator Fund Ⅲ」から1社あたり約100,000ドル

  • 場所:グローバルビジネスハブ東京(大手町フィナンシャルシティ グランキューブ3F)

  • プログラム内容:Alchemistの専門家ネットワークを活用したビジネスモデルの検証・改善、投資家へのプレゼンテーション練習、そして国内外の投資家約150人を招いたデモデイ(発表会)が実施されます。

  • プログラムショーケース(デモデイ):2025年12月9日(火曜)に開催されます。Alchemist Japan Showcase 2025の詳細はこちら

Alchemist Acceleratorについて

「Alchemist Accelerator」は、2012年にアメリカのシリコンバレーで設立された、B2Bスタートアップに特化した非常に有名なアクセラレーターです。これまでに750社以上のスタートアップに投資し、70社以上の成功した企業(EXIT企業)を輩出してきました。彼らのプログラムを卒業した企業は、Andreessen HorowitzやKhosla Venturesといった世界的に著名なベンチャーキャピタルから資金を調達することでも知られており、その質の高さには定評があります。

関連情報

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