熟練者の“目”を再現するAI「メニナルAI」とは?製造現場の課題を解決する新技術を解説

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ソフトクリエイト、熟練者の“目”を再現する状況認識AI「メニナルAI」を発表

株式会社ソフトクリエイトは、製造現場における自動化や品質安定化をサポートする状況認識AI「メニナルAI」を発表しました。このAIは、熟練技術者が持つ「工程全体を見渡し、流れや文脈を理解して判断する力」を人工知能で再現し、人手不足が深刻化する現場を支援します。

メニナルAI

「メニナルAI」が解決する製造現場の課題

現在の製造現場では、熟練者の退職や人手不足が進み、特定の工程での判断や長年の経験で培われた「暗黙の知識」が失われつつあります。特に複雑な作業工程では、作業の前後関係や全体の流れを把握する力が非常に重要であり、これまでは熟練者の経験に頼るしかありませんでした。

これまでのAIは、静止画や単一の作業に焦点を当てて認識することが多く、作業全体の流れや文脈を理解することが苦手でした。そのため、現場での判断をAIが補ったり、熟練者の技術をAIで引き継いだりすることには限界があったのです。

ソフトクリエイトは、このような課題に対し、「工程全体を見通し、状況を正しく認識・判断できるAI」こそが現場に本当に求められていると考え、「メニナルAI」の開発を進めました。

「メニナルAI」の主な特長

「メニナルAI」は、独自のAI技術を使って、画像から瞬時に状況を認識し、正確な判断を可能にする新しいサービスです。静止画、動画、温度や湿度、LiDARなどの各種センサーから得られる複数のデータをまとめて、時間の流れに沿って認識を繰り返すことで、現場で「いま何が起きているか」を総合的に把握します。

メニナルAI 利用イメージ図

1. 軽くて柔軟な状況認識の仕組み

「メニナルAI」は、従来の動画解析とは異なり、数枚の静止画からでも状況を認識できる軽量な設計が特徴です。これにより、監視カメラやIoT機器のように、限られた資源で動く環境でも導入しやすくなっています。

また、画像の中にある物や状態を「タグ」として認識し、そのタグが現れる順番から「何がどの順番で起こったか」という作業の流れを理解します。この時間軸に沿った処理には、生成AIが苦手とする「時間の概念」を補う、ソフトクリエイト独自の特許技術が使われており、熟練者の判断に近い状況解釈を実現しています。

2. セキュリティとコストを両立する現場向け設計

製造現場は機密情報が多く、セキュリティが非常に重要です。「メニナルAI」は、クラウド上のAIに頼らずに運用できる設計です。小型のAIを現場のデバイスに搭載し、従来のアルゴリズムと組み合わせることで、機密情報を外部に送ることなく現場内で処理・判断を行います。これにより、情報漏洩のリスクを最小限に抑えつつ、通信費やクラウド利用費を大幅に削減できます。さらに、専門知識がなくても直感的に操作できる画面設計になっています。

3. 精度を高めるための独自技術

AIによる判断の精度を最大限に高めるため、「メニナルAI」は複数の段階で精度を向上させるプロセスを採用しています。データをAIに渡す「入口」では、高度な画像処理で質の高いデータを用意し、AIが出した判断結果の「出口」では、その結果を後から修正する仕組みがあります。これにより、対象物を正確に捉える技術や、判断のブレを抑える技術が搭載され、時間軸に沿った判断の安定性が大きく向上しています。

また、一度導入して終わりではなく、現場のデータを使った追加学習や、現場作業者の意見を取り入れる学習方法にも対応しており、使えば使うほど精度が向上するように設計されています。

実証事例から見る「メニナルAI」の効果

「メニナルAI」は、すでに実際の製造現場でその効果が確認されています。

  • 生産効率の向上: 300以上の細かい手作業工程をAIで可視化しました。画像認識とセンサー情報を組み合わせることで、工程の前後関係を自動で判断し、作業の流れを正確に把握。これにより、生産効率と品質の安定化に貢献しました。

  • 品質管理の改善: 人手では見逃しやすく、従来のAIでは難しかった部品の嵌合(かんごう)状態の検品に「メニナルAI」を導入。AIが画像に最適な補正を行うことで、悪条件下でも安定した認識を実現し、99.9%という高い精度で不良品を検出しました。これにより、検査員の負担を減らし、品質管理にかかる時間を大幅に削減しています。

今後の展望

「メニナルAI」は、今後さらに進化し、状況を認識するだけでなく、安全な次の行動を提案する「予測・見守りAI」へと発展する予定です。これにより、作業手順書の自動作成など、現場での判断をさらに高度化していきます。

さらに、音声認識の「ミミニナルAI」や機器制御の「ウデニナルAI」なども加わり、現場に自然に溶け込む「頼りニナルAIシリーズ」として提供されます。これにより、安全・安心を最優先に、これからのフィジカルAI時代における状況認識の土台として、お客様の変革を支援していく方針です。

ソフトクリエイトは、これらのAIソリューションの効果を最大限に引き出すため、導入支援やPoC(概念実証)、暗黙知の可視化、作業の標準化、熟練者と非熟練者の動きの違いを可視化するなど、現場の課題に合わせた様々な支援サービスも順次提供していく予定です。

株式会社ソフトクリエイトについて

ソフトクリエイトは、お客様のビジネス変革に不可欠なパートナーを目指し、企業向けの総合的なITサービスを提供しています。クラウド、セキュリティ強化、AI・DX支援、ITインフラ構築などを主な事業とし、最適な技術を通じてお客様のビジネスをサポートしています。40年以上にわたる経験を活かし、日本全国の企業にサービスを提供しています。

  • 会社名: 株式会社ソフトクリエイト

  • 代表者: 代表取締役社長 林 宗治

  • 設立: 2012年10月

  • 資本金: 2億円 (2025年3月31日現在)

  • 所在地: 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目15番1号 渋谷クロスタワー

  • URL: https://www.softcreate.co.jp/

※本記事に掲載されている情報は発表日現在のものです。予告なく変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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