INISOFTは、大規模言語モデル(LLM)というAI技術を使って、動画(VoD)に複数の言語の字幕を自動で生成する新しいサービス「INI AI Subtitle agent for VoD」を2025年11月3日から提供開始します。
開発の背景:ライブ配信での経験を動画へ
INISOFTはこれまで、ライブ配信プラットフォーム「INI Live Streaming Platform」を通じて、K-POPアーティストのオンラインコンサート「Beyond LIVE」を世界中のファンに届けてきました。その際、ライブ音声からリアルタイムで多言語字幕を生成する「INI AI Subtitle」という技術を活用し、言語の壁を越えたコミュニケーションを可能にしてきました。
このライブ配信向けの字幕生成機能が好評だったことから、「動画(VoD)にも対応してほしい」という多くの声が寄せられました。そこで、ライブで培ったAI字幕生成のノウハウを活かしつつ、動画での使いやすさを追求した新しい機能を追加したのが、今回の「INI AI Subtitle agent for VoD」です。


「INI AI Subtitle agent for VoD」の主な特長
この新しいプラットフォームには、動画の字幕作成を効率的かつ高品質に行うための様々な機能が搭載されています。
1. 多くの言語に対応し、専門用語も正確に
動画の元の言語と、表示したい字幕の言語を複数設定できます。現在、日本語、韓国語、英語、中国語(簡体字・繁体字)など、全部で19の言語に対応しています。
また、人名や専門用語など、AIが間違えやすい単語については、「用語集」に登録しておくことで、より正確な字幕を生成できます。

2. 音声から文字を起こす「SPEECH to TEXT」も選べる
動画の音声から文字を書き起こす(SPEECH to TEXT、略してSTT)際、動画の種類や話し方によって最適なAIモデルが異なります。このシステムでは、Azure、OpenAI、Amazonなど複数のSTTモデルから、動画に一番合ったものを選んで利用できます。もし、すでに字幕データがある場合は、それを取り込んで文字起こしをスキップすることも可能です。
3. 大規模言語モデル(LLM)による自然な翻訳
文字起こしされた内容の翻訳には、一般的な機械翻訳と、より自然な表現が得意な大規模言語モデル(LLM)の両方を使えます。ニュースのような正確さが求められる場合は機械翻訳を、ドラマや映画のように文脈に沿った自然さが求められる場合はLLM翻訳を選ぶといった使い分けが可能です。

4. 字幕の編集も簡単
生成された字幕は、編集画面で細かく調整できます。
- マージ: 分割された字幕を一つにまとめたり、元に戻したりできます。
- 追加、コピー: 音声にない内容や、字幕を分割したいときに便利です。
- 削除: 不要な字幕を非表示にできます。
- 時刻合わせ: 動画を見ながら、字幕の表示タイミングを簡単に調整できます。
5. 翻訳作業を分担できるユーザー管理
複数の人で翻訳作業を行う場合や、外部に依頼する場合でも安心です。管理者が編集用のアカウントを作成し、コンテンツごとにアクセスできる範囲を設定できます。
6. ストレージ管理も柔軟に
動画ファイルをシステムにアップロードして利用しますが、システムが提供するストレージだけでなく、AWS S3などのユーザーが用意したストレージも利用できます。
「INI AI Subtitle agent」のシステム構成
このシステムは、動画の音声から文字を書き起こし、それをAIで翻訳し、最終的に編集された字幕を出力するという流れで動きます。


Inter BEE 2025へ出展
INISOFTは、2025年11月19日(水)から21日(金)まで幕張メッセで開催される「Inter BEE 2025」に出展します。この展示会では、「INI AI Subtitle agent for VoD」に対応した「INI Live Streaming Platform」のデモを見ることができます。ぜひ、ブース(Hall 8の8305)を訪れてみてください。
URL: https://www.inter-bee.com/ja/

会社概要
<本社>
- 商号: INISOFT Co.,Ltd.
- 代表者: 代表取締役社長 Jaewung Lee
- 所在地: A-519, BundangSuji U-Tower, 767 Shinsu-ro, Suji-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do 16827 Korea
- 設立: 2001年
- URL: https://www.inisoft.tv/
<日本支店>
- 商号: 株式会社アイエヌアイソフト 日本支店
- 所在地: 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-7-14 VORT AOYAMA 401号室

