株式会社Sprocketは、データ分析ツール「Sprocket Insights（スプロケット インサイツ）」に、新しい機能「行動クラスター分析」を加えました。この機能は、ウェブサイトを訪れるお客様が「どんな行動をしたか」をAIが自動で分析し、似た行動をとるお客様のグループ（クラスター）を分かりやすく教えてくれるものです。
これまでの分析では、お客様の性別や年齢といった情報が使われることが多かったのですが、この新しい機能では、お客様が「どのページを見たか」「どのようにサイトを使ったか」という実際の行動データに基づいてグループ分けを行います。そのため、ウェブサイトが実際どのように使われているかを客観的に知ることができます。
新機能が生まれた背景
企業がデジタルマーケティングを行う際、お客様のことを深く理解することはとても大切です。そのために「ペルソナ（お客様の典型的な人物像）」を作ったり、お客様をいくつかのグループに分けてそれぞれに合ったアプローチをしたりします。
しかし、これまでの方法では、お客様の属性情報だけではウェブサイト上での実際の行動を十分に反映できないことが課題でした。また、マーケティング担当者の方は「なんとなくお客様の層が違う」と感じていても、それをデータで証明したり、具体的な対策に結びつけたりするのが難しいという声もありました。
そこで、データ分析の専門知識がなくても、実際の行動データに基づいてお客様を分類し、施策に役立てられる仕組みが必要とされていました。このような背景から、機械学習とAIの技術を使って、誰もがお客様の行動を深く理解できる「行動クラスター分析」が開発されました。
「行動クラスター分析」のすごいところ
AIが自動で分析し、分かりやすく解説
「行動クラスター分析」は、お客様の行動パターンを機械学習というAIの技術で自動的にグループ分けします。そして、AIがそれぞれのグループがどんな特徴を持っているのかを説明し、さらに「次は何をすれば良いか」という施策のアイデアまで提案してくれます。
グループ分けの基準となるのは、「どのページを何回見たか」といったお客様の行動データです。この機能では、ウェブサイトのページごとにお客様が平均して何回見たかを計算し、その傾向からグループを作ります。これにより、「商品をじっくり比較するお客様」や「特定の商品カテゴリーだけを見るお客様」といった行動の違いがはっきりと分かるようになります。
具体的な施策の提案で実践に役立つ
AIは、それぞれのグループの特徴を分析するだけでなく、グループ全体の傾向を読み取って、具体的な施策のアイデアを提案します。例えば、「商品を比較することを重視するグループ」には「比較表をもっと分かりやすくする」といった提案を、「特定のカテゴリーに集中するグループ」には「関連商品をたくさんおすすめする」といった提案をしてくれます。これにより、すぐに実践できる対策につなげることができます。
分析結果は毎月自動で更新され、過去の分析結果も確認できます。そのため、お客様の行動が時間とともにどう変わっていくかを把握し、継続的にウェブサイトを改善していくために活用できます。
どんな風に活用できるの？
「行動クラスター分析」は、さまざまなマーケティング施策に役立てることができます。
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ECサイト（ネットショップ）の場合
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商品をたくさん見ているのに購入に至らないグループには、カートに入れた商品をそのままにしないための対策を行う。
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特定の商品カテゴリーに興味が高いグループには、そのカテゴリーの関連商品を積極的に紹介する。
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ブランドサイトの場合
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製品情報を深く見ているグループには、さらに詳しい製品情報を充実させる。
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「導入事例」を重視するグループには、お客様の声や導入事例のコンテンツを増やす。
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金融サービスサイトの場合
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ローンのページを集中的に見ているグループには、返済シミュレーターの利用を促す。
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他社との比較を重視するグループには、比較コンテンツを充実させる。
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これらの施策は、お客様の行動の特徴を分析し、「特定のページを複数回見たお客様」といった具体的な条件に落とし込むことで、新しくウェブサイトを訪れたお客様も含めて、常に最適な対策として展開できます。
データに基づいたマーケティングの実現へ
「行動クラスター分析」を使うことで、経験や直感だけでなく、お客様の実際の行動データに基づいた深い理解が可能になります。データ分析の専門知識がなくても、AIが分かりやすく説明し、次に何をすべきか提案してくれるため、誰もが次の行動を導き出せるようになります。
これまで何日もかかっていたお客様の分類作業が数分で完了するため、ペルソナ設計やお客様をグループ分けする施策の計画がとても効率的になります。また、実際のデータに基づいた施策は、推測ではなく事実に基づいたマーケティング活動を可能にし、施策の効果を高め、最大の成果を生み出すことが期待されます。
CX改善プラットフォーム「Sprocket」について
Sprocketは、お客様の体験（CX）をより良くするためのプラットフォームです。MA（マーケティングオートメーション）やCDP（カスタマーデータプラットフォーム）、BI（ビジネスインテリジェンス）といった様々な機能を一つにまとめた複数の製品で構成されています。データを通じてお客様を深く理解し、一人ひとりに合ったコミュニケーションを提供することで、お客様の体験全体を最適化することを目指しています。
Sprocketの詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://www.sprocket.bz/
株式会社Sprocketについて
株式会社Sprocketは、「テクノロジーで、人と企業が高め合う関係を作る」ことを使命に、企業のマーケティング活動をサポートしています。お客様との接点を全体的に最適化するプラットフォームと、計画・実行・評価・改善のサイクル（PDCAサイクル）を確実に回すためのサポートを一体で提供することで、企業それぞれの課題に向き合い、成果を出すことに取り組んでいます。
