Braze株式会社は、顧客エンゲージメントのあり方を変える新しいAI製品群「BrazeAI」を発表しました。この新製品群は、AIの力を借りて、より賢く、素早く、そして顧客に深く響くコミュニケーションを大規模に実現することを目指しています。

AIエージェントがマーケティングを変革
BrazeAIは、企業が独自のAIエージェントを顧客データや顧客の行動パターンに組み込むことを可能にします。これにより、マーケターは顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションを、高い精度と柔軟性をもって自動的に行えるようになります。まるで、マーケターがAIエージェントを指揮するオーケストラの指揮者のように、最適な顧客体験を創り出す未来が描かれています。
今回発表された主な新製品は以下の通りです。
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BrazeAI Decisioning Studio: 企業の目標に合わせてAIが自律的に判断し、チャネル、メッセージ、クリエイティブ、提供内容、配信頻度など、あらゆる顧客コミュニケーションをリアルタイムで最適化します。これは、2025年初頭に買収したOfferFit社のAI技術を統合したものです。
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BrazeAI Agent Console: コンテンツ作成、データ強化、自動化など、マーケティングの様々な作業にAIエージェントを直接組み込むことができます。例えば、ECサイトがお客様の商品レビューの感情をAIで分析し、その結果に基づいて、お客様一人ひとりに合わせたメールやSMSを自動で送る、といったことが可能になります。
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BrazeAI Operator: マーケターが日々の業務で直面する技術的な課題をAIが解決し、戦略的な計画や創造的な活動に集中できるようにします。AIエージェントがキャンペーンやコンテンツを作成し、リアルタイムで役立つ情報を提供し、作業を自動化することで、マーケターの負担を軽減します。
人間中心のAIと広がる可能性
Brazeは、GoogleのGeminiモデルをはじめ、Anthropic、Amazon Bedrock、OpenAIなど、様々な大手AIモデルと連携できる柔軟なシステムを採用しています。これにより、マーケターは自社のニーズに合わせて最適なAIモデルを選び、活用できます。
GoogleのAI GTM責任者であるJim Fairweather氏は、AIエージェントが生産性を高め、創造性を解放し、仕事の進め方を根本から変える可能性を指摘しています。
さらに、Brazeは「Project Catalyst」から進化した「Content Optimizer Agent」も発表しました。これは、コンテンツの作成、テスト、最適化を各段階で支援するAIエージェントで、顧客体験の価値とブランドへの影響を最大化します。
データと会話する新しい体験
BrazeAI Operatorは、Snowflake Cortex AIとの連携により、自然な言葉でデータに関する質問ができるようになります。これにより、マーケターはキャンペーンの効果を素早く把握したり、トレンドを分析したりと、データ分析がより身近になり、意思決定が加速します。Snowflakeのグローバル責任者であるDennis Buchheim氏は、この連携が企業にデータを瞬時に行動に変える力を与えると述べています。
また、BrazeAI Model Context Protocol (MCP) Serverにより、BrazeのデータをClaude DesktopやCursorといったAIツールと連携させ、キャンペーンや顧客セグメントの情報を自然な言葉で取得できるようになりました。
Brazeは、これらの機能以外にも、セルフサービス型のデータ活用機能の拡張、インタラクティブなメッセージング機能、配信最適化機能などを発表しています。
製品提供状況
| 製品名 | 提供ステータス |
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| BrazeAI Agent Console | プライベートベータ提供中 |
| BrazeAI Decisioning Studio | 一般提供中 |
| BrazeAI Operator | 一部機能ベータ提供:2025年10月/全機能ベータ提供:2026年1月 |
| BrazeAI Content Optimizer Agent | ベータ提供中 |
| BrazeAI MCP Serve | ベータ提供中 |
| Snowflake Cortex AI 連携 | ベータ提供:2025年12月 |
※BrazeAI Decisioning Studioの日本語での提供は現在計画中です。
Brazeについての詳細は、以下のリンクをご覧ください。


