ケンウッドのカーナビ「彩速ナビ」がもっと賢く!日立の音声認識ソフトで車内操作がラクラクに

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JVCケンウッドが提供するカーナビ「AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”」に、日立ソリューションズ・テクノロジーが開発した多言語音声コマンド認識ソフトウェア「Ruby Spotter」が搭載されることになりました。

これにより、車内でナビを操作する際に、音声での指示がこれまで以上に正確でスムーズになります。特に、車内の騒がしい環境でも音声がしっかり認識されるようになり、誤認識がぐっと減ると期待されています。

AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”

「Ruby Spotter」で何が変わる?

「Ruby Spotter」が彩速ナビに搭載されたことで、次のような点が大きく改善されます。

1. 雑音に強く、正確な音声認識

車の中は走行音やエアコンの音など、意外と雑音が多いものです。これまでの音声認識は、こうした雑音の中で正確に言葉を聞き取るのが難しい場合がありました。「Ruby Spotter」は、このような車特有のノイズに強く、高い精度で音声コマンドを認識します。これにより、「ハイ彩速」と呼びかけてから続けて話す指示が、より正確にナビに伝わるようになります。

2. サクサク動く軽い処理

「Ruby Spotter」は、少ない処理能力(リソース)で動くことができるのが特長です。そのため、ナビ全体の動作が重くなることなく、音声操作が素早く反応するようになります。これにより、ストレスなく快適にナビを操作できるでしょう。

3. 将来の多言語対応もバッチリ

今後、さらに多くの言語に対応する必要が出てきた場合でも、「Ruby Spotter」は40以上の言語に対応できる能力を持っています。これにより、将来的なニーズにも柔軟に対応できる基盤が整いました。

採用の背景にあった課題

これまでのカーナビの音声操作には、いくつか課題がありました。特に、車内の雑音が多い環境での音声認識の精度向上や、スマートフォンとの連携をスムーズにするための音声認識機能の改善が求められていました。また、音声認識の処理がナビの動作に負担をかけないようにすることも重要でした。

「Ruby Spotter」は、これらの課題を解決するために、高いノイズ耐性、低遅延(すぐに反応する)、そして低い処理負荷という点で評価され、採用に至りました。

AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”「MDV-MX12F」
AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”「MDV-MX12F」

AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”「TYPEM」シリーズ
AVナビゲーションシステム“彩速ナビ”「TYPEM」シリーズ

JVCケンウッドからのコメント

JVCケンウッドの吉田 正樹氏は、「Ruby Spotter」の採用について、以下のようにコメントしています。

JVCケンウッドは2023年モデルの“彩速ナビ”から音声認識を搭載し、お客さまからご好評をいただいています。このたび音声認識ソリューションを切り替えるにあたり、「Ruby Spotter」を採用しましたが、APIがシンプルであることや日立ソリューションズ・テクノロジーの手厚いサポートにより、短期間で移植を完了できたほか、音声認識能力の向上や処理負荷の低減も実現することができました。また、認識ワードの辞書を作成する強力なツール群も、チューニング期間の短縮に寄与しています。「Ruby Spotter」を搭載し、音声による操作性がさらに充実した新型“彩速ナビ”が、これまで以上にお客さまからご支持いただけることを期待しております。

「Ruby Spotter」について

「Ruby Spotter」は、様々なデバイスに組み込める多言語対応の音声コマンド認識ソフトウェアです。

動作環境の目安

  • ROM: 約230KB以上

  • RAM: 約170KB以上

  • 対応OS: Android、Linux、Windows、iOS、各種リアルタイムOS(OS非依存)

  • CPU負荷: 約60MIPS または 約35MIPS(SIMD命令利用時)

より詳しい情報は、日立ソリューションズ・テクノロジーのウェブサイトで確認できます。

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