IdeinとCTCが製造業の悩みを解決!エッジAIでIoT機器を安全に、データを賢く活用する新ソリューションを共同開発

ビジネス活用

IdeinとCTCが製造業向けエッジAIソリューションを共同開発

Idein株式会社と伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)は、製造業の現場で役立つエッジAIソリューションを共同で開発することに合意しました。この新しいソリューションは、IoT機器の遠隔管理を安全に行い、現場で集まるデータを効率的に活用することで、製造ラインのセキュリティを強化し、運用にかかる手間を減らすことを目指しています。

製造業が抱えるIoT機器の管理とデータ活用の課題

近年、製造業では、AIカメラやセンサーを接続できる小型で手頃なIoT機器が広く使われるようになり、設備の動きや製品の品質を把握するためにIoT化が進んでいます。しかし、機器の管理が部署や工場ごとにバラバラになっていることが多く、セキュリティの設定が統一されていなかったり、ソフトウェアの更新が忘れられたりするといった問題が起きています。また、現場で集められたデータを、品質向上や作業効率アップといった実際の改善活動にどう活かすかという仕組み作りも求められています。

「Actcast」と「D-Native」で現場のDXを推進

今回開発されるエッジAIソリューションは、Ideinが提供するエッジAIプラットフォーム「Actcast」と、CTCのデータ活用伴走サービス「D-Native」を組み合わせたものです。これにより、工場内で作られるデータを安全かつ効果的に使うことが可能になります。

Idein ActcastとCTC D-Nativeによるソリューション概要

工場に分散しているRaspberry Pi(ラズパイ)などの汎用デバイスは、「Actcast」上でまとめて管理できます。これにより、設定の変更やソフトウェアの更新を遠くからでも行えるようになり、セキュリティが強化され、管理の手間が大幅に減ります。

さらに、「D-Native」を使うことで、IoTセンサーから得られる温度、湿度、寸法、重さ、エネルギー消費量といった様々なデータを集めて蓄積し、見やすくしたり分析したりするサポートが受けられます。これにより、品質のばらつきや異常の兆候を早めに発見し、現場の作業改善につなげることが期待されます。

また、作業を効率化したり、品質検査を自動化したりするための独自のアプリケーションを、Raspberry Pi上で開発できる環境も提供されます。CTCがアプリケーション開発のサポートも行うため、現場の人が自ら改善を進めやすくなります。

これまでの協業と今後の展望

IdeinとCTCはこれまでにも、体温を検知するAIデバイスや、カメラの映像をエッジAIで分析する製造業や小売業向けのソリューションを共同で開発してきました。今後も両社の協力関係を深め、センサーやAIの技術を使って、塗装・組み立て機械のような産業用ロボットの制御にもエッジコンピューティングソリューションを広げていく計画です。これにより、製造業を中心に、多くのお客様のデジタル変革(DX)に貢献していくでしょう。

エッジAIプラットフォーム「Actcast」とは

「Actcast」は、AIソリューションを開発する企業向けのプラットフォームサービスです。AIカメラやAIマイクなどを使った様々なAIサービスを、安く、早く、大規模に導入できるように、AIソリューションの社会実装に共通して必要なインフラ部分を提供しています。

Actcastの機能と活用例

Actcastには、以下のような特長があります。

  • カメラ、マイク、温度計などのセンサーデバイスを使って、現実世界の様々な情報を集めて活用できます。

  • たくさんのデバイスを遠隔でまとめて管理・運用できます。

  • 累計で16,000台以上の導入実績があり、大規模な運用にも対応しています。

  • 170社を超える様々な業界のパートナー企業と協力し、強固なエコシステムを築いています。

  • エッジAIは、必要な情報だけをクラウドに送るため、プライバシーや大切な情報の保護に配慮しながら利用できます。

  • 高度なAI分析を小型で手頃な汎用デバイスで実行できるため、デバイスのコストを大きく削減できます。

  • Idein独自の高速化技術により、AIモデルの性能を落とすことなく、最先端のAI分析が可能です。

Actcastは、デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査によると、国内のエッジAIプラットフォーム(SDK/開発プラットフォーム)市場で4年連続シェアNo.1を獲得しています(詳細はこちら)。

Idein株式会社について

Idein株式会社は、安価な汎用デバイスで深層学習の推論を高速化する、世界でも珍しい高い技術力を持つスタートアップ企業です。この技術を使って、現場のデータを集めるエッジAIプラットフォーム「Actcast」を開発・提供し、AI/IoTシステムの開発・導入・活用をサポートしています。「実世界のあらゆる情報をソフトウェアで扱えるようにする」をミッションに掲げ、経済産業省のJ-Startupに選ばれるなど、国内外で高く評価されています。

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