日本初!AIが監視するバイオディーゼル燃料プラントが姫路で稼働開始

2025年11月21日、兵庫県姫路市にある富士興産株式会社 姫路製造所にて、日本で初めてAI(人工知能)が監視するバイオディーゼル燃料プラントの開所式が執り行われました。この画期的なプラントは、LiLz株式会社(以下、リルズ)のIoT・AI技術と株式会社マツノ技研(以下、マツノ技研)のプラント設計・施工技術が融合して誕生しました。
AIとIoTで進化した次世代型プラント
今回のバイオディーゼル燃料プラントは、大型の「濃度可変型高速バイオ燃料ブレンダー」を2基(開所時は1基)備えています。これにより、超高速でバイオ燃料のブレンド、貯蔵、出荷が可能になりました。また、B100、B30、BAFO、BX(5-99)といった幅広い種類の油に対応できます。
このプラントは、最初からIoT(モノのインターネット)やAIによる遠隔監視を前提に設計されました。マツノ技研の高いプラント技術とリルズのIoT・AI技術が設計段階から連携し、運用後の修理や再稼働の効率も考慮されています。多くの部品を一般的なものにすることで、リルズの「レトロフィット技術」(既存の設備に後から新しい技術を組み込むこと)を活用し、IoT・AI化を実現。これにより、稼働後の維持管理がとてもスマートになりました。

具体的には、監視対象の選定からIoTカメラ(LiLz Cam)の設置場所の検討、カメラ設置に最適なプラント設計、そして記録データの解析・見える化の要件まで、細部にわたって連携が行われました。
リルズの「LiLz Insight」が予知保全をサポート
このプラントには、合計26箇所のIoTカメラが設置されています。そして今回、リルズが提供する予知保全AI「LiLz Insight(リルズインサイト)」が初めて導入されました。予知保全とは、機械が故障する前にその兆候をAIが見つけ出し、事前に修理や部品交換を行うことで、大きなトラブルを防ぐ仕組みです。

LiLz Insightは、複数のカメラから集めた情報をまとめて分析し、自動で報告書を作成するといった機能も持っています。これにより、現場で働く人たちの負担を大きく減らすことができます。

関係者のコメントと今後の展望
マツノ技研の代表取締役社長である松野 拓也氏は、富士興産からの依頼とリルズとの協業に感謝を述べ、「リルズ様のレトロフィット技術を基本設計から導入した新設プラントは日本初の試みであり、次世代プラント設計の指針となり得るアプローチであることを確信しています」と語っています。
リルズの代表取締役社長である大西 敬吾氏も、マツノ技研との連携に喜びを示し、「高度なプラントエンジニアリング技術に裏打ちされた新設プラントに対し、設計段階からはもちろん、施工後でも電源・ネットワーク工事をすることなく後付けでIoT・AI化を可能にするリルズのレトロフィット技術が活かされ、効果的な維持管理の実現に寄与できたと考えております」とコメントしました。
マツノ技研は、この取り組みで得た知識をもとに、今後はIoT・AI技術を活用したプラントメンテナンスサービスを提供していく予定です。
富士興産株式会社のプレスリリースはこちらで確認できます。
https://www.fkoil.co.jp/document/pdf/news_japanese_20251125_69253e750e1c2.pdf
会社概要
株式会社マツノ技研
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所在地:広島県広島市中区広瀬町4−14 松野ビル
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設立:1964年6⽉4⽇
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代表:松野 拓也
LiLz株式会社
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所在地:沖縄県宜野湾市我如古2-3-7
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設立:2017年7月28日
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代表:大西 敬吾
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URL:https://lilz.jp/

