「Sansan MCPサーバー」が住友商事にトライアル導入!名刺や商談履歴をAIで賢く活用し、業務を効率化

ビジネス活用

Sansan株式会社が提供する「Sansan MCPサーバー」が、住友商事株式会社で試験的に導入されたことが発表されました。この取り組みは、企業が持つ膨大なビジネスデータをAIと連携させ、日々の業務をより効率的かつ高度にするためのものです。

住友商事 Enriching lives and the world

住友商事がAI活用を加速する背景

住友商事は、世界中で幅広い事業を展開する総合商社です。彼らは、中期経営計画2026の中で「デジタル技術を磨き、デジタル技術で稼ぐ」ことを重要な目標の一つに掲げています。特にAIの活用には力を入れており、すでに多くの社員がAIアシスタントであるMicrosoft 365 Copilotを日常的に利用しています。これにより、2025年10月には月間アクティブユーザー率90%を達成し、年間で約12億円のコスト削減効果を実現するなど、AIが当たり前に使われる文化を築いています。

同社は、Microsoft 365 Copilotだけでなく、社内の他のシステムに保存されているデータもAIと連携させたいと考えていました。そこで、名刺情報や商談履歴といった独自のビジネスデータ、そして100万件以上の企業情報が含まれる「Sansan」のデータをAIと連携させることで、さらにAI活用を加速できると考え、「Sansan MCPサーバー」のトライアル導入に至りました。

Sansan MCPサーバーとは?

MCP(Model Context Protocol)とは、生成AIと外部のシステムをつなぐための新しい技術的なルールのようなものです。Sansan MCPサーバーは、このMCPを使うことで、ビジネスデータベース「Sansan」に集められた名刺や商談履歴、企業に関する情報といったビジネスデータを、Microsoft 365 CopilotのようなAIがリアルタイムで参照し、活用できるようにする仕組みを提供します。

これにより、AIは単なる一般的な情報だけでなく、その企業ならではの詳しいビジネス情報を「理解」し、より的確なサポートができるようになります。

期待される具体的な効果

このトライアル導入により、住友商事では「Sansan」にある名刺情報や商談履歴などの顧客との接点に関する情報を、Microsoft 365 Copilotと連携させました。これにより、Sansanの情報と、メールや会議などのMicrosoft 365上の情報を組み合わせることで、営業活動や社内外のコミュニケーションにおいて、より高度な情報活用が可能になります。

例えば、以下のような業務での効果が期待されます。

  • 会議の準備: 会議の参加者同士の関係性や過去のやり取りをAIが自動で探し出し、スムーズな会議をサポートします。

  • 提案資料の作成: 提案相手の企業情報や過去の商談内容をAIが参照し、その背景に合わせた提案内容を提示します。

  • メールの作成: 相手企業の特色やこれまでの取引履歴を踏まえた返信の文章案をAIが生成し、迅速かつ適切な対応を実現します。

住友商事株式会社 IT企画推進部 主任の浅田 和明氏は、「今回の『Sansan MCPサーバー』のトライアル導入を通じて、名刺情報や商談履歴などのビジネスデータをより簡単、柔軟に、かつさまざまな社内データと組み合わせた高度かつ実践的なデータ活用ができるようになることを期待しています」とコメントしています。

今後の展望

住友商事でのトライアル導入をスタートとして、Sansan株式会社は一部の企業で「Sansan MCPサーバー」の活用をさらに検証していく予定です。これにより、どのような場面でこのシステムが役立つのかを具体的に見つけ出し、本格的なサービス提供に向けて機能の向上を図っていくとのことです。

Sansan株式会社について

Sansan株式会社は「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに掲げ、ビジネスの働き方を変えるAX(ビジネス変革)サービスを提供しています。主なサービスには、ビジネスデータベース「Sansan」のほか、名刺アプリ「Eight」、経理DXサービス「Bill One」、取引管理サービス「Contract One」、データクオリティマネジメント「Sansan Data Intelligence」などがあります。

住友商事株式会社について

住友商事(TYO:8053)は、64の国と地域に127の拠点を持ち、グローバルに強固なネットワークを持つ総合商社です。グループ全体で約500社、連結で約8万人の社員を擁し、鉄鋼、自動車、輸送機・建機、都市総合開発、メディア・デジタル、ライフスタイル、資源、化学品・エレクトロニクス・農業、エネルギートランスフォーメーションという9つのグループで事業活動を行っています。400年以上にわたり受け継がれてきた住友の事業精神を核とし、「Enriching lives and the world」をコーポレートメッセージに掲げ、社会により高い価値を創造しています。

タイトルとURLをコピーしました