テキストや画像から3Dモデルを自動生成!テンセントの「Hunyuan 3D Engine」がクリエイターを強力にサポート

AIツール・サービス紹介

2025年11月26日、テンセントは、AI(人工知能)の力で3Dモデル作りを大きく変える「Hunyuan 3D Engine」のグローバル提供を開始しました。この新しいツールは、世界中のクリエイターがより簡単に、そしてスピーディーに高品質な3Dアセットを生み出せるよう支援します。

Hunyuan 3D Engineのインターフェース

誰でも簡単に3Dモデルを作成

Hunyuan 3D Engineは、難しい専門知識がなくても、様々な方法で3Dモデルを作れるのが大きな特長です。例えば、次のような情報から3Dモデルを生成できます。

  • テキストから3D(Text-to-3D): 自然な言葉で「こんなものを作りたい」と説明するだけで、そのイメージ通りの3Dモデルがすぐに形になります。形や質感の細かい部分まで、言葉の指示を正確に反映します。

    テキストから3Dモデルを生成する例

  • 画像から3D(Image-to-3D): 1枚から最大4枚の画像をアップロードするだけで、その画像に写っているものの形や質感を高い精度で再現した3Dモデルが生まれます。

    画像から3Dモデルを生成する例

  • スケッチから3D(Sketch-to-3D): 簡単なスケッチ(手書きの絵など)からでも、3Dモデルを作成できます。さらに、色や素材、種類などの情報をテキストで加えることで、より詳細なモデルに仕上げることが可能です。

    スケッチから3Dモデルを生成する例

これにより、これまで数日、あるいは数週間かかっていた3Dモデル制作の作業が、わずか数分でできるようになります。複雑な作業をAIが肩代わりしてくれるため、クリエイターはもっと創造的な作業に集中できるようになるでしょう。

企業向けAPIと高度な機能

テンセントクラウドは、企業向けに「Hunyuan 3D Model API」の提供も開始しました。これにより、ゲーム開発、オンラインストアでの商品プロモーション、映画の特殊効果、広告、SNSコンテンツ制作、3Dプリンティングなど、様々な分野で高度な3D生成機能を自社のシステムに組み込むことが可能になります。

Hunyuan 3Dは、テンセントが独自に開発した「生成AI大規模モデル」の一つです。これは、テキストから画像、動画、そして3Dまでを生み出すことができる、非常に高性能なAIモデルです。2024年11月にオープンソースモデルが公開されて以来、Hugging FaceというAIモデルのプラットフォームで300万回以上ダウンロードされるなど、世界中の開発者やクリエイターから大きな注目を集めています。

このモデルは何度も改良(イテレーション)を重ねて進化しており、現在では、特定のオブジェクト(モノ)の高品質なアセット生成に特化した「Hunyuan 3D 3.0」や、ユーザーが自由に動き回れるような大規模なバーチャル空間を作るのに役立つ「Hunyuan 3D World」モデルなどが登場しています。これにより、ゲームやバーチャルリアリティなどのデジタルコンテンツ制作において、新しい可能性が広がっています。

また、Hunyuan 3D Engineは、プロ向けのモデル編集や調整機能も備えています。OBJやGLBといった一般的な3D形式での出力に対応しているため、Unity、Unreal Engine、Blenderといったプロ仕様のソフトウェアともスムーズに連携できます。そのため、生成した3Dアセットを、現在進めているプロジェクトにすぐに活用することができます。

Smart Topologyで最適化

さらに「Smart Topology」という機能も搭載されています。これは、3Dモデルを構成する網目状の構造(メッシュトポロジー)を、効率的な表示やプロの基準に合わせて自動で最適化してくれる機能です。三角形と四角形の両方の面に対応しており、より高品質な3Dモデル制作をサポートします。

Smart Topologyの例

無料で試せるチャンス

Hunyuan 3D Engineのグローバルユーザーには、1日あたり20回まで無料で3Dモデルを生成できる枠が提供されます。また、テンセントクラウドを通じてHunyuan 3DモデルAPIを利用する企業ユーザーは、3Dアセット生成に使える200クレジットの無料枠を受け取ることが可能です。

この革新的なツールは、誰でも手軽に3Dコンテンツを制作できる未来を切り開くでしょう。

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