K-kaleido社、AI PC向けローカルAIストア「AI Edge Hub™」を開設
株式会社K-kaleidoは2025年11月、AIの処理に特化した特別な部品(NPU/GPU)を搭載したAI PCやCopilot+ PC向けのアプリストア「AI Edge Hub™」を公開しました。
この「AI Edge Hub™」は、AI PCの性能をビジネスで最大限に活用できるソフトウェアを提供することを目指しています。K-kaleidoの代表である安生健一朗氏は、以前インテル株式会社でAI PCの技術戦略を主導した経験があり、その深い知識を活かして、AI PC向けのソフトウェアが不足している現状を解決しようとしています。

第一弾アプリは完全オフラインの音声文字起こし&翻訳「スピーチコネクト™」
「AI Edge Hub™」の第一弾アプリとして、会議やオンライン音声の文字起こしと翻訳を、クラウドに接続せずPCの内部で安全に行う「スピーチコネクト™」の独占販売が始まりました。
このアプリは、最新のインテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2)に最適化されており、月額料金不要の「買い切り」形式で提供されます。これにより、ビジネス現場でのセキュリティとコストの課題解決に貢献します。
「スピーチコネクト™」の主な特長
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省電力設計:NPU×GPU ハイブリッド分散処理
「スピーチコネクト™」は、AIの処理に特化したNPU(Neural Processing Unit)とGPU(Graphics Processing Unit)を組み合わせて使うことで、消費電力を大幅に抑えています。具体的には、音声認識に「Whisper Large v3」、翻訳に「FuguMT」というAIモデルを使い、インテルの推論エンジン「OpenVINO™」で最適化されています。これにより、AI処理が高負荷になる場面でも、GPU単独で動かす場合に比べて消費電力を約50%削減(約4Wでの動作)することに成功しました。会議中にPCが熱くなりにくく、バッテリーでも長時間安心して利用できます。

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Whisper Large v3: https://huggingface.co/openai/whisper-large-v3
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FuguMT: https://github.com/s-taka/fugumt
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完全オフライン・高セキュリティ
昨今増えている、Web会議に自動書記AIボットが参加する形式では、会話データが外部に送られることへの懸念が生じることがあります。「スピーチコネクト™」は、ボットを会議に招待する必要がなく、PCの内部で全ての音声を処理します。そのため、会話相手にAIの利用を気づかれることなく、外部への通信も一切発生しません。機密性の高い情報を取り扱うビジネスシーンでも、安心して利用できる設計です。
(※利用の際は、法令や社内規定に基づき、適切な配慮のもとで活用してください。)
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月額料金不要の「買い切り」モデル
毎月の固定費用がかかるサブスクリプションモデルではなく、一度購入すれば追加費用なしで永続的に利用できるライセンス形式を採用しています。これにより、AIを継続的に利用する際のコストを抑え、AIを「資産」として活用できます。
「スピーチコネクト™」製品概要・動作環境

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製品名:スピーチコネクト™ (Speech Connect™)
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本体価格:スタンダード版 4,480円(税込)
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販売場所:AI Edge Hub ストア (https://k-kaleido.com/store)
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サポート付き版:
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半年サポート版:5,680円 (税込)
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1年サポート版:6,480円 (税込)
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2年サポート版:8,980円 (税込)
※サポート権(メールベースのカスタマーサポート)は本体購入時にのみ選択可能です。
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動作要件:
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プロセッサー:インテル® Core™ Ultra プロセッサー(シリーズ2、開発コードネーム:Lunar Lake)
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Ultra 5 または Ultra 7 が動作対象です。
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Core Ultra シリーズ1(Meteor Lake)などの旧世代AI PCや、AMD社・Qualcomm社製CPUが搭載されたAI PCでは動作しません。
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メモリ:32GB以上(ローカルAIモデルを展開するために必須。16GBモデルでは動作しません。)
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「AI Edge Hub™」が目指すエコシステム:エンジニアの才能を解放する
「AI Edge Hub™」は、単なるアプリ販売の場ではありません。優れた技術を持つエンジニアが開発したプログラムを、企業が安心して導入できる「商用製品」へと仕上げるためのサポートを幅広く提供します。
具体的には、製品化のためのコンサルティング、インストーラの作成、ライセンス認証、自動アップデート機能の提供、オープンソースソフトウェア(OSS)の脆弱性対応、知的財産権の管理といった多岐にわたる支援を行います。
K-kaleidoは、エンジニアが自身の技術を社会で役立つ形にするための「最後のひと押し」を担い、才能が正当に評価され、次の革新的なアプリを生み出すことができる持続可能なエコシステムの構築を目指しています。開発者には大手ストアと同水準の「売上70%還元」を基本とする、開発者ファーストなレベニューシェアモデルを採用しています。
K-kaleido代表からのメッセージ:「AIの地産地消」

株式会社K-kaleido 代表取締役 安生 健一朗氏は、「AIの世界は今、米国を中心とした『万能型』のクラウドサービスが主流になりつつありますが、日本のビジネス現場には、その繊細な商習慣や『あうんの呼吸』を理解した、日本ならではのAIが必要です」と語っています。
年間1,000万台以上が出荷される日本のPCが、単に海外製クラウドサービスにつながる「端末」で終わるのではなく、日本のエンジニアが日本のビジネスのために知恵を絞り、PC上で完結する最強のツールを作る「AIの地産地消」を目指すとのことです。
企業向けスピーチコネクトPoC参加プログラム(限定3社)
K-kaleidoは、最新のAI PCと「スピーチコネクト™」を活用した業務効率化やセキュリティ向上をいち早く試したい企業向けに、「導入実証(PoC)参加プログラム」の募集を開始しました。限定3社に、以下の内容が提供されます。

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提供内容:
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検証用 最新AI PC(Lunar Lake / 32GBメモリ)1台を無償貸与(評価終了後、謝礼として譲渡)
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「スピーチコネクト™」永続ライセンスを無償提供(検証チーム人数分 / 最大10ライセンス)
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応募条件:
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K-kaleidoが提供するPCに加え、自社で同スペック(Lunar Lake / 32GBメモリ)のPCを必要台数用意できる、または導入予定の企業。
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導入事例インタビューおよび企業名公開への協力が可能であること。
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パートナーエンジニア募集
K-kaleidoでは、「AI Edge Hub™」でのアプリ配信を目指すパートナーエンジニアを募集しています。組織の中で埋もれている実力を、直接市場で試したい若手エンジニアの参加を歓迎しています。
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条件:独占配信契約 / 高還元レベニューシェア
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支援内容:OSSライセンス管理、インストーラ作成、企業向け販路の提供、知財戦略など
会社概要
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会社名:株式会社K-kaleido
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所在地:東京都渋谷区道玄坂1-10-8 渋谷道玄坂東急ビル2F-C
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代表者:安生健一朗, 工学博士
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事業内容:ローカルAIアプリケーション開発・販売および関連ソリューション提供

