未来のロボットが賢くなる!OrbbecとアドバンテックがiREX 2025で最新AIプラットフォームを公開

AI

iREX 2025での展示

ロボットの進化を加速するAIプラットフォームがiREX 2025に登場

2025年12月3日、ロボットの目となるAIビジョン技術のOrbbecと、産業用コンピューターを手掛けるアドバンテックが、東京ビッグサイトで開催中の国際ロボット展(iREX 2025)で、共同開発した新しいAIプラットフォームを初めて展示しました。

このプラットフォームは、NVIDIA®の高性能なAI技術「NVIDIA® Jetson Thor™」を搭載しており、日本のロボットや自動化産業に、AIの「見る力」と「考える力」を統合したシステムを提供することを目指しています。

高度なAIでロボットが賢く動く

展示ブースでは、アドバンテックの「MIC-742-AT」とNVIDIA® Jetson Thor™を組み合わせ、Orbbecの「Gemini 330 シリーズ3Dカメラ」を搭載したヒューマノイドロボットのデモンストレーションが行われました。

このロボットには、AIの計算を高速で行うことができる「NVIDIA® Jetson T5000モジュール」が組み込まれており、2,070 TFLOPSという非常に高いAI性能を持っています。これにより、ロボットは複雑なAIモデルをリアルタイムで実行できるようになります。Orbbecの3Dカメラによる「ものの形や距離を正確に捉える技術」と、この「高度なAI推論」が合わさることで、ロボットは現実世界をより深く理解し、賢く行動できるようになります。

この技術は、iREX 2025のテーマである「ロボティクスによる持続可能な社会」にも貢献するもので、倉庫での荷物の仕分けや、人間と一緒に作業する製造現場、さらには人とロボットが協力するような、さまざまな複雑な場面での活躍が期待されています。

各社の担当者が語る未来への期待

OrbbecのAPAC地域マネージングディレクターである鄭亞飛氏は、「アドバンテックとの協力により、高品質で安定した供給が可能な量産対応ソリューションを提供できます」と述べ、Orbbecの生産能力とグローバルな供給網が、パートナー企業の事業拡大をサポートする点を強調しました。

また、アドバンテックのエッジサーバグループ担当副社長であるMagic Pao氏は、「アドバンテックは、NVIDIA®の高性能コンピューティング技術と当社のエッジコンピューティングを組み合わせ、フィジカルAIの時代を切り開くことに力を入れています」と語り、Orbbecのようなビジョン技術を持つパートナーと共に、ロボットが「見て、考えて、行動する」という一連の動きをスムーズに行える次世代のロボットシステムを実現していくと述べました。

その他の注目展示

アドバンテックは、リアルタイムでのロボット制御や安全が求められるアプリケーションに対応した、産業グレードのNVIDIA® IGX Thor™を搭載した「MIC-735」も日本で初めて公開しました。さらに、ロボット開発キットや高性能GPUサーバー「SKY-602E3 GPU」も紹介し、現実世界を認識する技術と、仮想空間でのシミュレーション、そしてAIによる推論をスムーズにつなぐシステム全体像を披露しました。

Orbbecも、新しい3Dビジョン技術として「Gemini 435Le ステレオカメラ」や、高速な障害物回避から高密度の3D地図作成まで、スキャンモードを切り替えられる「Pulsar ME450 マルチパターンLiDAR」を実演し、次世代のロボット工学を強化する様子を紹介しました。

国際ロボット展(iREX 2025)のブース番号W3-49で、Orbbecとアドバンテックがどのようにして未来のロボットにAIの力を与えているのかをぜひご覧ください。

関連リンク

アドバンテック株式会社について

アドバンテック株式会社は、1983年に台湾で設立された産業用コンピューターのメーカーです。40年以上にわたり高品質な製品を開発し、現在では3,000種類以上のIoT機器を提供しています。世界26ヶ国95都市に拠点を持ち、産業用PC市場で世界トップシェアを獲得しています(OMDIA 2023年版)。「Enable an Intelligent Planet」というビジョンを掲げ、AIとIoTの技術を通じて社会の課題解決と豊かな未来の実現を目指しています。日本法人であるアドバンテック株式会社は1997年に設立され、オムロン直方株式会社との提携を通じて、設計から生産までを行うサービスも展開しています。

タイトルとURLをコピーしました