DATAFLUCTの「Airlake platform」が、ＮＸワンビシアーカイブズが提供する電子契約・契約管理サービス「WAN-Sign」の「AI契約書管理機能」を大幅にアップデートしました。
このアップデートでは、AIの頭脳部分を従来の機械学習モデルから、Microsoft Azureが提供する「Azure OpenAI」という最新のAI技術（大規模言語モデル、LLM）に変更しました。これにより、契約書の内容をより深く理解できるようになり、必要な情報の抽出精度が従来の86.5%から95.4%へと大きく向上しています。
契約書管理の課題とAIによる進化
企業では多くの契約書を扱いますが、紙やPDF形式の契約書から「取引先の名前」や「契約金額」、「契約の終わり」といった大切な情報を手作業で探し出すのは、とても手間がかかる作業でした。これは、企業がデジタル化を進める上での大きな壁となっていました。
この課題を解決するため、「WAN-Sign」では2024年10月から「AI契約書管理機能」の提供を開始していました。この機能には「Airlake platform」の技術が使われ、機械学習によって契約書から必要な情報を自動で抜き出すことが可能になりました。
しかし、契約書は会社によって形や書き方が様々なので、これまでの機械学習モデルでは、すべての情報を正確に抜き出すのが難しい場合がありました。
「Airlake platform」が実現したAI契約書管理機能の技術的進化
今回のアップデートでは、AIの頭脳をAzure OpenAIに変更したことで、単にパターンを認識するだけでなく、契約書全体の「文脈」を理解できるようになりました。
さらに、契約書の画像データだけでなく、AI-OCRという技術でテキストに変換したデータも同時にAIに読み込ませる「ハイブリッド方式」を採用しています。これにより、画像だけでは見落としがちな細かい文字や、表記ゆれ（同じ意味でも違う書き方をしていること）も補うことができ、情報抽出の精度が大幅に向上しました。
「Airlake platform」を使うことで、手書きの文字も読み取れるAI-OCRでのデータ化から、Azure OpenAI（LLM）による情報抽出、そしてデータを整理された形にするまでを一連の流れでスムーズに行えるようになります。これにより、機械学習では難しかった様々な契約書の形式や表現にも対応できるようになりました。具体的には、以下の7つの項目を高い精度でデータとして抽出できます。
- 相手方の名称
- 契約金額
- 契約日
- 契約満了日
- 自動更新の有無
- 更新期間
- 解約期限
ＮＸワンビシアーカイブズは、このアップデートについて「精度向上と処理時間の短縮により、お客様から大変好評をいただいている」とコメントしています。また、DATAFLUCTの「Airlake platform」を活用することで、機能の改善や評価をスムーズに行えたとのことです。
「WAN-Sign AI契約書管理機能」の詳細は、以下のリンクから確認できます。
WAN-Sign AI契約書管理機能のご紹介
契約書から設計図面まで。「Airlake platform」が推進する「書類データDX」
企業の中には、書類や仕様書、契約書など、たくさんの情報が散らばっていて、うまく活用できていない「情報資産」があります。これらをAIの力でデータ化し、誰でも見られるようにすることは、企業の競争力を高めるためにとても重要です。
「Airlake platform」は、様々な形のデータを一つに集め、AIが自動で整理・分類してくれるデータ基盤です。今回の「WAN-Sign」での契約書管理の高度化だけでなく、複雑な書類データのデジタル化（DX）を幅広く支援しています。
「Airlake platform」の活用事例
「Airlake platform」は、様々な業界で書類データのデジタル化を支援しています。
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大手建設会社での設計時間短縮事例
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課題: 過去の図面や設計データが紙やPDFでバラバラに管理されており、情報共有が難しく、設計作業の負担や特定の担当者に業務が集中する問題がありました。
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支援内容: 「Airlake platform」のAI-OCR機能を使って、膨大な過去の図面を整理されたデータに変換しました。これにより、社内のデータを自動で集め、社員誰もが参照できる情報として一元管理できるようになり、設計時間の短縮と知識の共有が実現しました。
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インフラ企業での設備管理DX事例
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課題: 部門ごとにデータが管理されていたため、必要なデータを社内で活用できず、個人の経験や勘に頼った判断が常態化していました。職員の減少やインフラの老朽化への対応が課題でした。
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支援内容: 様々な種類の社内データを「Airlake platform」に集約しました。データを組み合わせて設備の最新状況をダッシュボードで分かりやすく表示することで、データに基づいたインフラ運用が可能になりました。
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DATAFLUCTは、「Airlake platform」を通じて、複雑な文書の処理やデータの抽出に困っている企業のデジタル化を力強くサポートしていきます。
「Airlake platform」の詳細は、以下のリンクから確認できます。
Airlake platform詳細
「WAN-Sign」について
ＮＸワンビシアーカイブズが提供する「WAN-Sign」は、電子契約と契約管理を一体で提供するサービスです。会社のルールを守るための機能やセキュリティ対策が充実しており、電子契約だけでなく、紙の契約書の管理から電子化までを一つのサービスで行うことができます。
株式会社DATAFLUCTについて
株式会社DATAFLUCTは、「データを商いに」という目標を掲げ、これまで活用されていなかったデータから新しい価値を生み出し、社会の課題を解決するデータビジネスパートナーです。特に、テキストや画像、音声など様々な形式のデータ（非構造化データ）をまとめて活用する「マルチモーダルデータ活用」に強みを持っています。データの収集から蓄積、加工、分析までを一貫して行い、需要予測による無駄の削減、持続可能なまちづくり、脱炭素に向けた行動変革など、世界規模の課題に着目した自社サービスも展開しています。誰もがデータを有効活用することで、持続可能な意思決定ができる世界の実現を目指しています。2019年にはJAXAベンチャーに認定されています。
