エヌビディアの次世代GPUが台湾産業に新風!AIサーバー需要で電子部品が急成長

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ワイズコンサルティング グループは、台湾の機械業界専門誌『ワイズ機械業界ジャーナル』の2025年12月第3週号を発行しました。今号では、「台湾電子部品産業2025年第3四半期の振り返りと今後の展望」を特集し、AI(人工知能)サーバー向け需要が台湾の電子部品産業の回復を支えている状況を詳しく分析しています。

ワイズ機械業界ジャーナル 2025年12月第3週号

台湾電子部品産業がAIサーバー需要で堅調に推移

2025年第3四半期(7〜9月)における台湾電子部品産業の生産額は3,894億台湾元に達し、前の四半期と比べて9.2%、前年の同じ時期と比べて4.7%増加しました。これは、AIサーバー(AIの処理に特化した高性能なコンピューター)向けの需要が活発だったことと、年末商戦に向けた消費者向け電子製品の需要期が重なったことが大きな要因です。特に、電子部品を載せる基板であるPCB(プリント基板)は前年同期比で7.2%増、センサーは前の四半期と比べて22.3%増と大きく伸びています。

エヌビディアの次世代GPUがCoWoP技術を採用か

エヌビディアが2026年に発表を予定している次世代GPU(画像処理装置)「Rubin」で、CoWoP(Chip on Wafer on PCB)技術を採用するとみられています。CoWoPは、半導体チップを直接PCB(プリント基板)に実装する先進的な技術で、これにより台湾のPCBメーカーや材料メーカーに新たなビジネスチャンスが生まれると期待されています。具体的には、欣興電子、臻鼎科技、華通電脳といったPCBメーカーがこの技術の開発を進めており、台光電子材料、南亜塑膠、台湾ガラスなどの材料メーカーも対応を加速させています。

AIサーバー検査装置で存在感を高める東研信超(BTL)

検査装置メーカーの東研信超(BTL)は、ノートPCの検査で培った技術を活かし、AIサーバー向けの高出力検査装置分野で成長を遂げています。海外の大手クラウド企業にも採用されており、2025年1月から11月までの売上高はすでに8.2億台湾元に達しています。同社はモジュール設計によるカスタマイズ対応で、AIサーバーの量産前の品質保証を支える重要な役割を担っています。

台湾南部でロボット・ドローン産業クラスターが形成

台湾政府は、南部地域でロボットやドローン産業の研究開発および量産拠点の形成を推進しています。工研院(ITRI)南分院が中心となり、医療・介護、物流、警備、災害対応など、幅広い分野でロボットの活用が広がっています。また、ドローンの認証制度や飛行試験場の整備も進められており、台湾が持つICT(情報通信技術)や精密製造の強みを活かした産業の集積が進んでいます。

『ワイズ機械業界ジャーナル』について

『ワイズ機械業界ジャーナル』は、台湾の機械業界に特化した日本語の情報誌です。半導体設備、電子材料・部品、工作機械、自動化・ロボット、再生エネルギーなど、幅広い分野の最新情報が満載です。業界トレンド、企業動向、統計資料、法改正情報など多角的な情報が提供され、豊富な写真や図表で読みやすいPDF形式で提供されています。過去記事はホームページのデータベースから検索することも可能です。

週刊 ワイズ機械業界ジャーナル

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ワイズコンサルティング グループについて

ワイズコンサルティング グループは、1996年11月に設立された台湾の企業です。経営コンサルティング、人材トレーニング、日本語台湾経済ニュース・機械業界ジャーナル配信、市場調査・業界調査・顧客調査、クラウドサービスの販売などを手掛けています。台湾の市場調査・リサーチに関する相談は、ワイズリサーチ(威志総研)まで問い合わせが可能です。

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