Figma、AI画像編集の新しい扉を開く3つのツールとChatGPT連携を発表

AIツール・サービス紹介

Figmaが、デザインの可能性を広げる新しいAI画像編集ツールと、ChatGPTとの連携強化を発表しました。これにより、アイデア出しから仕上げまで、デザイン作業のあらゆる段階でAIの力を借りられるようになります。Figmaは、AIを「創造の出発点」と捉え、人の手による磨き上げを前提としたツール提供を進めています。

AI画像編集ツールのインターフェース

キャンバス内で完結する、3つの新しいAI画像編集ツール

これまで、画像編集には複数のツールを使い分ける必要がありましたが、Figmaの新しいAIツールを使えば、Figmaのキャンバス内で画像の調整や最適化が完結します。背景の削除や画像生成、解像度向上といった既存機能に加え、以下の3つの新機能が追加されました。

オブジェクトの消去

このツールを使うと、画像の中にある不要なものを選んで、周りの部分に影響を与えることなくきれいに消すことができます。例えば、写真に写り込んでしまった余計なものを簡単に取り除き、見たいものだけを際立たせることが可能です。

オブジェクト消去ツールの選択画面

オブジェクトを分離

画像の中から特定のものを背景から切り離し、色を変えたり、明るさを調整したり、位置を変えたりできるようになります。これにより、特定の要素を強調したり、デザインのアイデアを試したりする際に便利です。

オブジェクト分離ツールのUI

画像を拡張

この機能は、画像の背景を自然に広げ、写真の形(アスペクト比)を変えることができます。例えば、デスクトップ用に作った画像を、スマートフォン向けや広告用にサイズを変えたいときに、画像が不自然に伸びたりすることなく、背景が自動で追加されます。

画像を拡張した例

これらの機能はすべて、一つの場所で操作できる統合ツールバーから利用できます。

ChatGPTとの連携で、会話からデザインへ

Figmaは、OpenAIとのパートナーシップをさらに強化し、ChatGPTの中で使える「Figma App」を提供します。これにより、ChatGPTでの会話内容をもとに、Figma Slidesのプレゼンテーション資料やFigma Buzzのデザイン素材を自動で生成し、Figma上で編集や共有ができるようになります。

また、ブレインストーミングで出たアイデアを、FigJamのフローチャートやシーケンス図などの図として自動で可視化することも可能です。写真やPDFなどのファイルをアップロードして、図の内容をさらに詳しくすることもできます。このFigma Appは現在、EU圏外のログイン済みChatGPTユーザーが利用でき、今後さらに機能が拡充される予定です。

AIクレジット管理機能の拡充で、チーム運用を支援

AI機能の利用状況を管理しやすくするため、AIクレジットの新しい仕組みが導入されます。FigmaのすべてのユーザーはAIクレジットを利用できますが、今回のアップデートにより、管理者はチーム全体のAIクレジットの使用状況を、個人ユーザーは自身の残高やリセット時期を確認できるようになります。

AIクレジットの請求ダッシュボード

将来的には、AIクレジットを追加購入できるサブスクリプションや、使った分だけ支払う従量課金プランも提供される予定です。AIクレジットサブスクリプションは2026年3月11日から、従量課金は2026年第2四半期までに提供が開始されます。また、2026年3月18日からは、すべてのシートでクレジット上限が適用されます。

Figmaはこれらの機能強化を通じて、個人からチームまで、あらゆるユーザーの創造的なプロセスをAIでさらに支援していくことを目指しています。

タイトルとURLをコピーしました