広告審査AI「アドミル」が動画チェック機能を大幅強化 TikTokなどの短尺動画にも対応し制作フローを効率化

AIツール・サービス紹介

アドミル株式会社は、AIが自動で広告クリエイティブをチェックするサービス「アドミル」において、動画ファイルや音声の解析・校閲機能を大幅に強化したと発表しました。この強化により、TikTokなどの短い動画広告も対象となり、法務チェックや動画制作のプロセスが大きく短縮されることが期待されます。

アドミル

機能追加の背景:動画広告市場の拡大とコンプライアンスの課題

近年、TikTok、YouTubeショート、Instagramリールといった動画広告の利用が急速に増えています。しかし、動画クリエイティブは「映像」「音声」「テロップ」など、多くの情報が組み合わさっているため、従来の画像広告に比べて薬機法や景表法といった法律のチェックに大変な手間がかかっていました。また、修正の指示を出す際も、動画を一時停止して画面を保存し、それをチャットやメールで送るといった手間のかかる作業が多く、制作現場にとって大きな負担となっていました。これらの課題を解決するために、「アドミル」は動画チェック機能を強化しました。

「アドミル」動画チェック機能の3つの特徴

1. 「ビフォーアフター」などの視覚表現もAIが解析・代替案提示

「アドミル」は、動画内の文字や音声だけでなく、見た目の表現もチェックします。例えば、美容製品などで法律上リスクが高いとされる「ビフォーアフター画像(使用前後の比較)」が動画に含まれている場合、AIがそれを自動で認識し、問題点を指摘します。さらに、問題の指摘だけでなく、法律に沿った安全な修正案も提案するため、動画の修正作業がスムーズに進みます。

ビフォーアフター映像に注釈がないAIチェックの例

2. BGMと音声を分離し、高精度でテキスト化・法務チェック

これまでの自動文字起こしツールでは、BGMや効果音が入っていると音声の認識精度が下がってしまうという課題がありました。「アドミル」の新しいAIは、動画内のBGMと人の話し声を自動で分けて認識します。これにより、音楽が重要なTikTokやYouTube、Instagramなどの動画広告でも、ナレーションを高精度で文字に変換し、薬機法や景表法に違反する可能性のある表現を自動で見つけ出すことができます。文字に変換された内容は、ワンクリックで全て、またはフレーズごとにコピーできるため、修正指示を出す際などにも活用できます。

音声文字起こしの例

3. キャプチャ送付は不要。修正指示がアドミル内で完結

動画制作の現場で最も手間がかかっていた「修正指示」のプロセスを大きく変えることができます。「アドミル」の管理画面に動画をアップロードすると、動画がコマ割り形式の画像として表示されます。

動画審査画面の全体像

動画のフレームビュー

気になる箇所に直接コメントを入力できるため、従来の「動画を一時停止し、スクリーンショットを撮って保存し、メールやチャットに添付してタイムコードと指示を入力する」という手間がなくなります。動画のプレビュー画面で直接コメントを入力するだけで、修正指示が完了します。

新規コメント入力画面

コメント付きの修正指示例

この機能は、法務担当者だけでなく、マーケティング担当者や動画制作者にとっても、制作プロセスをシンプルにする便利なツールとして活用できるでしょう。

今後の展望

アドミル株式会社は、これからも「AIと法律チェック」を軸に、広告表現のリスクを管理し、制作の効率を上げるための機能開発を進めていく方針です。

アドミル株式会社について

アドミル株式会社は、広告や記事LP(ランディングページ)制作における法律チェックをAIで自動化するツール「アドミル」を開発・運営しています。薬機法や景表法に加え、金融関連の法律(金商法、割販法、保険業法、銀行法など)のチェックにも対応しており、広告審査の属人化(特定の人の知識や経験に頼ること)を解消し、法律を守りながら制作スピードを上げることの両方を支援しています。

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