AI(人工知能)を使った翻訳や通訳の技術がどんどん進化して、違う国の言葉でも簡単に意味がわかるようになりました。言葉の壁が低くなったことで、「わざわざ語学を勉強する必要があるのかな?」と考える人もいるかもしれません。
そんな疑問に答えるため、学校法人KTC学園が、海外に留学した経験のある高校生を対象に「AI時代に語学を学ぶ意味」についてアンケート調査を行いました。この調査で、現代の若者たちが語学学習にどんな価値を見出しているのかが明らかになりました。
翻訳アプリは日常に浸透
調査の結果、留学経験のある高校生のなんと約9割が、翻訳アプリやAI通訳を使ったことがあると回答しました。これは、AIの翻訳ツールが、今の若い世代にとってとても身近な存在になっていることを示しています。

それでも「語学を学ぶ意味がある」と考える若者たち
AIが翻訳してくれる時代にもかかわらず、「語学を学ぶ意味はある」と答えた高校生は約8割から9割にものぼりました。多くの高校生が、AIツールがあるからといって語学学習が無意味になるわけではないと考えていることがわかります。

「言葉が通じる」ことと「心が通じる」ことの違い
さらに興味深いのは、「言葉が通じること」と「心が通じること」は違うと思うか、という質問です。これに対して、9割以上の高校生が「違うと思う」と回答しました。これは、単に言葉の意味がわかるだけでなく、相手の気持ちを理解し、自分の気持ちを伝えることの大切さを感じていることを示しています。

実際に、自由記述の回答では「翻訳よりも、自分で話した方が気持ちが伝わった」といった声が多く寄せられました。AIがどれだけ進化しても、人間同士の直接的なコミュニケーションが持つ温かさや深さは、かけがえのないものだと感じているようです。
AIの技術は私たちの生活を便利にしてくれますが、それとは別に、自分の言葉で人と心を通わせることの価値を、多くの若者たちが再認識していることがこの調査からわかります。
調査概要
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調査テーマ: AI時代に語学を学ぶ意味
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調査対象: 留学経験のある高校生
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回答数: 459名
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調査方法: Webアンケート
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調査時期: 2025年
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調査主体: 学校法人KTC学園
関連情報
本調査の背景や、留学を経験した高校生のより詳しい声は、学校法人KTC学園の公式サイト「おおぞらコラム」に掲載されています。ぜひこちらもご覧ください。
- 公式サイト: https://www.ohzora.net/

