ダットジャパン、AI活用クラウド型コールセンターシステムでコスト削減と業務効率化を実現

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ダットジャパン、AI活用クラウド型コールセンターシステムでコスト削減と業務効率化を実現

大手交通関連企業のコールセンターに「TramOneCloud CXi」を導入

ダットジャパン株式会社は、国内の大手交通関連企業から委託されているコールセンター業務において、最新のAI技術を搭載したクラウド型顧客体験(CX)プラットフォーム「CXone Mpower」を基盤とする「TramOneCloud CXi」を導入しました。このシステムは、ナイスジャパン株式会社の技術を使い、トラムシステム株式会社が提供するOEMソリューションです。

今回の導入は、丸紅情報システムズ株式会社を含む複数のベンダーが協力し、短期間でスムーズな移行を実現しました。これにより、大幅なコスト削減と業務の効率化に貢献しています。

会議室で二人の男性がテーブルを囲んでいます。一人の男性がノートパソコンの前で身振り手振りを交えながら話しており、もう一人の男性は熱心に耳を傾けています。ビジネスシーンでの打ち合わせや議論の様子がうかがえます。

導入前の課題:安定性と将来性の確保

ダットジャパンは、ソフトウェア開発やバックオフィス支援を行うBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業として、交通インフラを支える重要なコールセンター業務を担っています。この業務には、システムの安定性、信頼性、そして高いセキュリティが求められます。しかし、これまで利用していたオンプレミス型のPBX(構内交換機)のサポート終了が迫っており、安定した運用を続けながら新しいシステムへ移行することが喫緊の課題となっていました。

「TramOneCloud CXi」が選ばれた理由

複数の製品が検討された中で、ダットジャパンが「TramOneCloud CXi」を選んだ主な理由は以下の通りです。

  • 初期費用の抑制: クラウド型のサービスなので、大規模な初期投資を抑えることができました。

  • 柔軟な回線数変更: 交通関連業務は繁忙期と閑散期の差が大きいため、業務量に合わせて回線数を柔軟に変えられる点が評価されました。

  • 将来的な拡張性: 電話だけでなく、メールやチャットなど多様な方法で顧客とやり取りできる「オムニチャネル対応」など、将来的な機能拡張が期待できます。

  • 高い信頼性: NiCEの「CXone Mpower」という実績のある技術が基盤となっており、信頼性が高く、導入後のシステム更新も期待できます。

  • 機能・コスト・将来性のバランス: 他の製品と比較して、必要な機能、費用、そして将来的な発展性のバランスが最も優れていると判断されました。

ダットジャパンのCSソリューション事業部の菊田氏は、「従来の業務に必要な機能を失うことなく、スムーズにクラウドへ移行できることが最も重要でした」と述べています。

3社連携によるスムーズな移行

システムの移行にあたっては、音声データのセキュリティ確保、自社で開発した顧客情報管理システム(CRM)との連携、電話番号の変更なしでの移行など、多くの技術的な課題がありました。しかし、NiCE、トラムシステム、そして丸紅情報システムズの3社が協力し、タイトなスケジュールの中でも大きな問題なく移行を完了させました。

会議室でテーブルを囲んで座る2人の男性。左の男性の前にはノートパソコンがあり、右の男性は真剣な表情で話しているか聞いている。ビジネスシーンの一コマです。

CSソリューション事業部の清野氏は、「セキュアな音声データ分離やCRMとの連携も問題なく実現できました。スケジュールは厳しかったものの、3社の技術サポートのおかげでスムーズに移行できました」とコメントしています。

導入後の具体的な成果

「TramOneCloud CXi」の導入により、以下のような具体的な成果が出ています。

  • 大規模な初期投資が不要に: オンプレミス型システムでは避けられなかった大規模な初期投資が不要になりました。

  • 通信コストの大幅削減: コールセンター運営にかかる通信費用を大きく削減できました。

  • 管理の柔軟性向上: Web管理画面から、管理者が外出先からでもシステムの設定変更や状況確認ができるようになりました。

  • オペレーターのパフォーマンス向上: クラウド型ソフトフォンへの移行には当初不安もあったものの、数日間の研修でオペレーターはすぐに慣れ、導入翌月には業務効率の向上が確認されました。

  • BCP(事業継続計画)対応の強化: クラウド基盤の採用により、災害時などでも業務を継続できる可能性が高まりました。

2人の男性が会議室でビジネスミーティングを行っている様子。一人はノートパソコンを見ており、もう一人は腕を組んで話を聞いている。真剣な雰囲気です。

清野氏は、「クラウド型ソフトフォンへの移行は不安もありましたが、数日の研修でオペレーターが問題なく習熟し、結果として業務効率も上がりました」と話しています。

今後の展望:さらなるAI活用と業務高度化へ

ダットジャパンは、今回のクラウド移行をきっかけに、さらに業務を高度化していくことを検討しています。

  • AIによる顧客との会話内容の自動分析

  • よくある質問(FAQ)の自動表示機能の導入

  • 紙で行っていた業務のデジタル化

  • オムニチャネル対応のさらなる拡張

スーツを着たアジア系の男性がノートパソコンの前に座り、真剣な表情で話している様子。ビジネスシーンでの会議やプレゼンテーションの一コマを捉えた写真です。

菊田氏は、「委託元の企業に対して、費用対効果を明確に示せるような提案ができるよう、クラウドの強みを今後さらに活かしていきたい」と語っています。

各社紹介

ダットジャパン株式会社

1986年設立のシステム開発およびBPO事業を手がけるIT企業です。建設・土木、倉庫、医療、鉄道関連など幅広い業界向けに、現場視点を重視したシステム開発を提供しています。クラウド、AI、データ活用を取り入れたソリューションやBPOサービスを通じて、業務改革、効率化、DX推進に貢献しています。

ダットジャパンホームページ:
https://www.datt.co.jp/

Datt Japanのロゴが飾られた石壁の前で、スーツを着た4人の男性が並んで立っています。ビジネスシーンでの集合写真と見られます。

NiCE(ナイスジャパン株式会社)

「人を第一に考えるAI」を掲げ、世界中で事業を展開する企業です。専用AIプラットフォームは、さまざまな顧客対応を自動化し、個人や組織の業務革新を支援しています。世界150カ国以上の組織に採用され、実証された成果を提供し続けています。

ナイスジャパンホームページ:
https://www.nice.com/ja/

ナイスジャパンFacebook:
https://www.facebook.com/profile.php?id=61558309678074

トラムシステム株式会社

コンタクトセンター向けの先進的なソリューションを提供しており、ナイスジャパン社のBPOパートナーでもあります。2008年の創業以来、クラウド音声通信事業を展開し、クラウドPBXやクラウドコンタクトセンターシステムなど革新的なソリューションで顧客のビジネス成功に貢献しています。

トラムシステムホームページ:
https://tramsystem.co.jp/

丸紅I-DIGIOグループ

丸紅株式会社のICT分野における事業会社グループです。製造、流通・産業、デジタルソリューション、IT基盤サービスという4つの事業セグメントに注力し、幅広い顧客基盤とネットワークを活かした成長戦略を進めています。

丸紅 I-DIGIO グループホームページ:
https://www.marubeni-idigio.com/


商標について:
NiCEおよびNiCEロゴは、NICE Ltd.の商標または登録商標です。その他記載されている名称は、各社の商標または登録商標です。NiCEの商標一覧については、https://www.nice.com/nice-trademarks(英語)をご参照ください。

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