東京科学大学とSplink社のAIプログラム「BRAINEER Model A」に関する研究論文が国際学術誌に掲載!MRIを使わないアミロイドPET検査の可能性

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東京科学大学の研究グループが「BRAINEER Model A」を用いた研究論文を発表

BRAINEER Model Aを用いた研究論文掲載

株式会社Splinkが提供する脳画像解析プログラム「BRAINEER Model A」が、東京科学大学(旧 東京医科歯科大学)放射線診断科の横山幸太先生、山田浩文先生らの研究グループによる論文に活用され、その研究成果が核医学分野の国際学術誌「Annals of Nuclear Medicine」に掲載されました。

この論文では、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβの蓄積を調べる「アミロイドPET検査」において、PET画像単独での解析(PET単独解析、またはPET-only)がどれくらい役に立つのか、という臨床研究の結果が報告されています。

論文の詳細

  • タイトル:Comparison of MRI-, CT- and PET-based anatomical standardization for Centiloid scale calculation in [18F]florbetapir positron emission tomography

  • 著者:Hirofumi Yamada, Kota Yokoyama, Jun Oyama, Junichi Tsuchiya, Yoichiro Nishida, Nobuo Sanjyo, Masahito Yamada, Takanori Yokota & Ukihide Tateishi

  • 掲載雑誌:Annals of Nuclear Medicine(Online ahead of print, 4th December 2025)

  • DOI:10.1007/s12149-025-02134-4

論文はこちらからご覧いただけます。
https://link.springer.com/article/10.1007/s12149-025-02134-4

研究結果のポイント

この研究では、[18F]florbetapir PET/CT検査を受けた68名の患者さんを対象に解析が行われました。通常、アミロイドPET検査の定量的評価ではMRI画像を使って脳の形を標準化しますが、今回は以下の3つの方法でアミロイドβの蓄積度合いを示す「Centiloid値(CL値)」を比較しました。

  1. MRI画像を用いた標準的な方法
  2. CT画像を用いた方法
  3. PET画像単独(「BRAINEER Model A」などを使用)の方法

その結果、重要な発見がありました。

  • 高い相関性:MRIを用いた方法とPET単独の方法では、CL値に非常に強い相関(関連性)が見られました(相関係数 r=0.970)。

  • CL値の傾向:PET単独の方法は、MRIを用いた方法に比べてCL値がわずかに低くなる傾向がありました(平均差 -2.1 ± 11.0)。

  • 判定への影響:アミロイド沈着が「明らかに陽性」(CL値が50以上)または「陰性」(CL値が5以下)と判定される症例では、MRI画像がなくても診断結果に影響が出ませんでした。

研究の結論と今後の展望

この研究により、もしMRI画像を同時に撮影できない場合でも、PET単独の方法がアミロイドPET検査の定量的な評価において、実用的な代替手段になり得ることが示されました。

ただし、診断の境目となるような症例や、治療の効果を厳密に評価したい場合には、MRIの有無など、脳の形を標準化する方法に注意が必要であることも示唆されています。

株式会社Splinkは、この研究で示されたPET画像単独での解析機能の可能性に期待を寄せています。MRIが利用できない状況でもアミロイドPET検査の定量評価が可能になれば、アルツハイマー病の早期発見や診断の効率化に大きく貢献できるでしょう。同社はPET画像単独での視覚読影支援技術の特許も取得しており、今後も医療機関との連携を深め、科学的根拠に基づいた医療AIソリューションの開発と社会への普及を進めていく方針です。

「BRAINEER Model A」は、東京都健康長寿医療センター研究所神経画像研究チームとの共同研究の成果を基に開発され、2022年に薬事認可を取得しています。

株式会社Splinkについて

株式会社Splinkは、「すべての人につながりを、その日まで」をビジョンに掲げ、認知症を含む「ブレインヘルスケア」領域で活動しています。認知症の早期発見から診断支援まで、一貫したソリューションを提供しています。

主な製品には、認知機能を簡単に測れるセルフチェックツール「CQ test」、脳MRIをAIで解析し、記憶に関わる「海馬」の体積を可視化する脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging」、そして今回の論文にも使われた、脳MRIから脳の減少度を数値化して診断支援を行う「BRAINEER」があります。

  • 会社名:株式会社Splink

  • 本社所在地:東京都港区赤坂1-14-14 WAW赤坂第35興和ビル4階

  • 事業内容:ブレインヘルスケア事業、医療機器プログラム事業

  • 設立:2017年1月

  • 代表取締役:青山 裕紀

  • URLhttps://www.splinkns.com/

商標「ブレインヘルスケア」は株式会社Splinkの登録商標です。

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