「Hour of AI」でAIを身近に!教育現場の先生方がAIを学ぶイベントが開催
2025年12月27日、特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会と日本マイクロソフトは、教育関係者を対象とした「Hour of AI」という学習イベントを東京都内で共催しました。
「Hour of AI」は、世界中の子どもたち、先生、そして家庭がAIをもっと身近に感じ、体験できるようにするための新しい取り組みです。このイベントの目標は、AIを使うだけでなく、AIを深く理解し、使いこなし、そして新しいものを生み出せる人になることです。

今回のイベントには、教育の未来に関心を持つ人々が集まるコミュニティ「EDU BASE」に参加する教育関係者が招かれました。
AIツールを体験し、すぐに使える教材も
イベントでは、参加した教育関係者が、授業や学習、さらには教室でのコミュニケーションをより楽しく、効率的にするためのAIツールを実際に体験しました。また、すぐにでも授業で使える100種類以上の「Hour of AI」教材が提供され、生徒たちのAIに対する理解を深める具体的な方法を学びました。

デジタルものづくり協議会の代表理事である土井隆氏は、日本マイクロソフトとの協力によって、学校や地域で子どもたちと直接関わる教育関係者がAIについて学び、体験できる場ができたことの意義を語りました。この協力が、すべての子どもたちが場所や環境に関わらず、創造性を発揮できる教育環境づくりにつながると期待されています。
日本マイクロソフト株式会社の執行役員 常務 政策渉外・法務本部長である大島葉子氏は、AIが私たちの学び方や働き方を大きく変えている現状を指摘し、子どもたちがAIの仕組みや責任ある使い方を理解することの重要性を強調しました。同社は、デジタルものづくり協議会との協働を通じて、教育者がAIツールを活用し、生徒にAIの活用方法を伝える支援を続けていくとのことです。

イベントでは、日本マイクロソフトのボランティアが、教育分野で注目されている生成AIの最新情報について分かりやすく解説しました。また、具体的な「Hour of AI」教材が紹介され、参加者は質疑応答やディスカッションを通じて、充実した学びの時間を過ごしました。

参加教員の声と今後の展望
イベントに参加した名古屋市立正色小学校の教員からは、「教育版マインクラフトの活用に加え、CopilotやAIエージェントの可能性を学ぶことができました。特にAIエージェントによる業務支援は、教員の仕事だけでなく、学校事務の現場でも役立つと感じ、具体的な活用方法を考える良い機会となりました。日々の業務を効率化する方法を学べたことは大きな収穫であり、これによって生まれた時間を、子どもたちと向き合う対話の時間に充てていきたいです」という感想が寄せられました。

日本マイクロソフト株式会社の業務執行役員 教育・社会基盤統括本部長である宮崎翔太氏は、教育現場からの声として、AIを活用した校務の効率化が、先生方が生徒と向き合う時間を増やすことにつながると述べています。「Hour of AI」を通じて、校務だけでなく、教室での学びをより活発で子ども中心のものにするための教材やツールを提供し、AI時代を生きる子どもたちを導く教育者を支援していく方針です。
この「Hour of AI」の取り組みは、教育NPO、テクノロジー企業、そして企業ボランティアが協力することで実現しました。AIリテラシーを広げるための効果的で、他の場所でも真似しやすいモデルを示すものとなっています。このような協力は、日本におけるこれからのAI教育の可能性を大きく広げることでしょう。
特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会について
東京都文京区千駄木に拠点を置く特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会は、「Minecraftカップ」の運営をはじめ、デジタル機器を使った教育・研究・普及活動を行っています。地域の子どもから大人まで、幅広い世代にデジタルものづくりを体験する機会を提供し、学びと交流の場として活動しています。
詳細については、以下のリンクをご覧ください。
-
特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会: https://dmcouncil.or.jp/
-
Minecraftカップ: https://minecraftcup.com/
※ Microsoft、Minecraftは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

