台湾機械業界の最新動向:AIサーバーとヒューマノイドが成長を牽引、鴻海テックデーで注目集まる

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台湾の機械業界は、AI(人工知能)関連の投資や台湾企業の国内回帰投資が活発化し、大きな成長を見せています。ワイズコンサルティング グループが発行する「ワイズ機械業界ジャーナル」2025年12月第5週号では、こうした最新の業界動向が詳しく分析されています。

ワイズ機械業界ジャーナル

専用機械設備製造業の力強い成長

「未分類その他専用機械設備製造業」は、2025年1月から9月にかけて生産額が前年同期比12.45%増、販売額が同14.78%増と、大幅な成長を遂げました。この成長の背景には、AI商機の拡大や、海外から台湾へ戻る企業(台商)による工場建設とその設備需要の増加があります。

特に、米国向け輸出が約6倍に急増し、2025年1月から10月の同産業の輸出額は前年同期比136.4%増と急伸しました。これは、世界的な大手企業が米国内での工場建設を進める中で、台湾製の専用機械に対する需要が大きく伸びたためと考えられます。一方で、製紙機械のような従来の産業分野では、関税戦争の影響で減少が見られます。

鴻海テックデーでAIサーバーとヒューマノイドに注目

鴻海精密工業が開催した「鴻海テックデー」では、AIサーバーとヒューマノイド(人型ロボット)が主要な展示品として注目を集めました。2025年第3四半期には、サーバー・データセンター関連の売上が鴻海全体の売上構成比で42%に達し、初めてスマートフォン関連の売上を上回りました。

鴻海、事業の軸足をサーバー製品へシフト

同社はオープンAIと次世代AIデータセンター向けのサーバー開発で提携を発表しており、米国での製造に対応するための自動化戦略も加速させています。これは、AI技術が産業構造を大きく変える可能性を示しています。

車載分野での台湾企業の躍進

車載用電子製品メーカーの輝創電子(Whetron)は、その高い品質とコスト競争力を武器に、ホンダ向けバックレーダーの独占供給を実現しました。年間1,500万個を供給し、同社の売上の約4割を占めるほどの成功を収めています。今後はミリ波レーダーの量産も予定されており、トヨタ向けへの出荷や先進運転支援システム(ADAS)分野でのさらなる成長が期待されています。

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「ワイズ機械業界ジャーナル」は、台湾の機械業界に特化した日本語情報誌です。半導体設備、電子材料・部品、工作機械、自動車、自動化・ロボットなど、多岐にわたる分野のトレンド、企業動向、統計資料、法改正情報などを網羅しています。豊富な写真や図表で、業界の動きを分かりやすく把握できます。

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