車の安全技術が日々進化する中で、バレンズセミコンダクターとサカエ理研工業が、未来の自動運転を支える新しい電子ミラー「e-Mirror」を発表しました。この「e-Mirror」は、AI(人工知能)が車の運転を助ける「先進運転支援システム(ADAS)」や、完全に車が運転する「自動運転」の性能を大きく向上させる可能性を秘めています。

「e-Mirror」とは? AI時代のデータ伝送を革新
今回発表された「e-Mirror」は、車載市場で初めてMIPI A-PHYという新しい技術基準に準拠した電子ミラーです。
MIPI A-PHYは、車の中でたくさんのセンサーから送られてくる情報を、速く、確実につなぐための国際的なルールです。このルールに沿って、バレンズが開発した「Valens VA7000」という特別なチップセットを搭載しています。
この新しい電子ミラーの大きな特長は、従来の電子ミラーよりもはるかに多くの映像データを一度に送ることができる点です。具体的には、高解像度(1,920 x 1,536ピクセル)で、滑らかな映像(毎秒60フレーム)を映し出すことができます。これにより、AIがより多くの情報をもとに、正確な判断を下せるようになり、ADASや自動運転におけるより高度な機能が実現できるようになります。
開発企業の声と日本市場での広がり
サカエ理研工業のデジタル機器開発部 部長である大澤軒介氏は、「デジタル・コネクティビティ規格のMIPI A-PHYに準拠することにより、従来の電子ミラーよりもはるかに大量の映像データを伝送できるようになりました」と述べています。さらに、「市場に出ている他の電子ミラー・ソリューションよりも格段に高い性能を持ち、ブレのない鮮明で滑らかな映像を表示可能な製品として、自動車メーカー各社やパートナー各社様と展開を進めているところです」と語りました。
バレンズのオートモーティブ・ビジネスユニット責任者のAdar Segalは、「MIPI A-PHYは世界的に普及しつつあり、日本はその動きの最前線にあります」と述べています。また、「今後もMIPI A-PHYソリューションの先進プロバイダーとして、日本の革新的な企業と協力して車内コネクティビティと車載イノベーションの新たな可能性を拓く製品を開発していきます」と、日本市場への期待を示しました。
CES 2026での展示とMIPI A-PHYエコシステム
この新しい「e-Mirror」は、2026年に開催される世界最大の家電・テクノロジー見本市「CES 2026」で公開される予定です。バレンズのブースでは、サカエ理研製のA-PHY準拠「e-Mirror」のほか、MIPI A-PHYエコシステムの急速な進化を体感できる複数のA-PHY準拠製品も展示されるとのことです。
MIPI A-PHY規格は、車載市場における先進的な高速センサー接続の標準規格であり、その詳細は以下のリンクから確認できます。
バレンズセミコンダクターについて
バレンズセミコンダクターは、高速接続ソリューションのリーディングプロバイダーです。同社の半導体チップセットは、最先端のオーディオ・ビデオ機器や次世代ビデオ会議機器に採用され、ADASや自動運転の進化を可能にしています。HDBaseT®やMIPI A-PHYなどの業界標準の基盤を築いています。
サカエ理研工業株式会社について
サカエ理研工業は、グローバルに事業を展開する独立系Tier-1自動車部品メーカーです。ドアミラーやカメラ・モニタリング・システム(電子ミラー)、自動運転に寄与するミリ波対応エンブレムなど、変化する自動車業界に対応する多様な製品を世に送り出しています。

