AIが複雑なロボット技術の特許化をサポート:MyTokkyo.Aiの最新事例
リーガルテック株式会社は、特許に特化したAIエージェント「MyTokkyo.Ai」が、マイクロロボット群の協調制御アルゴリズムの特許検討を支援した最新事例を発表しました。このAIは、複雑な技術内容をわかりやすく整理し、新しい発明を見つけ出す手助けをします。

導入の背景:複雑なロボット制御と特許化の課題
数百台ものマイクロドローンが一緒に動く「協調飛行」には、非常に高度な制御技術が必要です。しかし、実際にドローンを動かすと、通信が遅れたり途切れたりすることがよくあり、これがドローンの動きを不安定にする原因となっていました。
この技術分野の研究開発では、通信が不安定な状況でもしっかりと動くためのさまざまな制御方法が検討されています。これらの検討資料は、たくさんの技術要素が絡み合っており、どの部分が新しい発明なのか、また、これまでの技術と何が違うのかを見つけるのが大変でした。
リーガルテック株式会社は、このような複雑な群制御技術の検討記録を整理し、新しい発明を効率的に見つけ出すために、自社製品である「MyTokkyo.Ai」を導入しました。
MyTokkyo.Aiが選ばれた理由
群制御アルゴリズムは、通信方法、個々のロボットの制御、役割分担、分散AIなど、さまざまな技術が組み合わさっているため、新しいアイデアがたくさん生まれます。しかし、それらのアイデアを特許として申請できる形に整理したり、既存の特許と比べたりするのは、非常に手間がかかる作業でした。
MyTokkyo.Aiは、会議の議事録や技術メモといった資料をAIが分析し、「課題」「解決手段」「技術的な効果」という特許の実務で使う形式に自動で整理できます。さらに、世界中の特許データベースから関連する技術を素早く探し出し、提案する技術との違いを明確にしながら、発明提案書のドラフト(下書き)まで作成できます。このため、今回の複雑な技術領域でも、発明の抽出を効果的に支援できると評価されました。


活用状況と得られた効果
「マイクロロボット群の分散協調制御」という研究開発テーマにおいて、MyTokkyo.Aiは次のような効果を発揮しました。
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たくさんの技術検討メモから、発明になりうる要素を自動で見つけ出し、検討内容を素早く整理できました。
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似たような特許をAIが自動で10件抽出し、提案技術との違いを教えてくれたことで、独自の技術であるかどうかの評価が効率的になりました。
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制御方法ごとに、どの範囲まで特許として保護できるかという案を自動で作成し、検討の幅を広げました。
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発明提案書の下書きを自動で作成することで、知財部門(特許などを扱う部署)の作業時間を減らすことができました。
AIが今回抽出した発明の要素は以下の通りです。
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課題:通信が不安定な環境でも、ロボットの群れがまとまって行動し続ける仕組みが必要でした。
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解決手段:AIがロボットの群れの中でリーダー機を状況に応じて選び、それぞれのロボットが近くの通信を使って自分の位置などを修正する、分散型の制御方法を採用しました。
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技術的効果:通信が遅れたりしても、95%のロボットが同期して動き続けることができ、群れの動きが安定しました。

MyTokkyo.Aiを使うことで、技術を検討している段階で生まれた複数のアイデアを、すぐに特許として申請できるレベルにまで高めることができました。これにより、研究開発と特許化の両面で、より効率的で再現性の高い作業が可能になりました。
今後の展望
リーガルテック株式会社は、今回の研究開発テーマで得られた成果を活かし、AI制御、画像解析、ロボット工学、通信制御といったさまざまな先端技術分野において、発明を見つけ出すAIの精度をさらに検証していくとのことです。
MyTokkyo.Aiの利用範囲を広げることで、異なる分野の技術における知財創出支援の質を高め、知財AIプラットフォームとしての強みを強化していく方針です。

