NVIDIAとLillyが創薬の未来を変える!AI活用で新薬開発を加速する共同ラボ設立

ビジネス活用

AI(人工知能)の技術は、私たちの生活のさまざまな分野で変化をもたらしていますが、医療、特に新しい薬を作る「創薬」の分野でも大きな進歩が期待されています。

このたび、AI技術の世界的リーダーであるNVIDIAと、世界的に有名な製薬会社であるEli Lilly and Company(以下、Lilly)が手を組み、AIを活用して薬作りの未来を再構築するための共同イノベーションAIラボを設立することを発表しました。

NVIDIAとLillyのロゴ

創薬の課題解決へ、大規模な投資

この新しいラボは、薬の発見、開発、そして製造という、これまでの製薬業界が抱えてきた難しい課題をAIの力で解決することを目指しています。NVIDIAの最先端AI技術と、Lillyが長年培ってきた医薬品開発の専門知識が組み合わさることで、薬が患者さんのもとに届くまでの時間を大幅に短縮し、効率を高めることが期待されています。

両社は、この共同イノベーションラボの活動を支えるため、今後5年間で最大10億ドル(日本円で約1500億円以上)もの大規模な資金を、優秀な人材の確保、必要な設備やコンピューターシステムの構築に投資する予定です。

最先端AI技術が創薬を加速

このラボでは、NVIDIAが提供するAIプラットフォーム「NVIDIA BioNeMo」を主要なツールとして活用します。これにより、大量のデータを効率的に分析し、新しい薬の開発を高速化できる強力なAIモデルを作り上げます。

NVIDIAの創業者/CEOであるジェンスン・フアン氏は、「AIはあらゆる産業を変革しており、その中でも大きな影響をもたらすのはライフサイエンス分野になるでしょう」と語っています。また、Lillyの会長兼CEOであるデイビッド・A・リックス氏は、「Lillyの膨大なデータと科学知識を、NVIDIAのコンピューティング能力とモデル構築の専門知識と組み合わせれば、これまでの創薬を変革させる可能性があります」と、この提携への期待を表明しています。

24時間365日稼働する学習システムとデジタルツイン

このコラボレーションでは、まず「継続的な学習システム」の構築に力を入れます。これは、AIが実験をサポートし、生物学や化学の専門家がより効率的に研究を進められるように、24時間365日体制でAIが実験とデータ分析を繰り返す仕組みです。AIが実験結果から学び、次の実験に活かすことで、薬の開発がより速く、より正確に進むようになります。

また、Lillyが以前に発表したAIスーパーコンピューター(Lilly AI ファクトリー)をさらに発展させ、NVIDIA OmniverseNVIDIA RTX PROなどの技術を使って、製造ラインの「デジタルツイン」を作成する計画です。デジタルツインとは、現実の工場をコンピューターの中にそっくりそのまま再現する技術のこと。これにより、実際に工場で変更を加える前に、コンピューター上でさまざまなテストを行い、製造プロセスを最適化できるようになります。これは、需要の高い医薬品を安定して患者さんに届けるためにも役立つでしょう。

スタートアップや研究者への支援も

この共同イノベーションラボは、NVIDIAのスタートアップ支援プログラム「NVIDIA Inception」や、LillyのAIおよび機械学習プラットフォーム「Lilly TuneLab」を通じて、新しい技術を持つスタートアップ企業や研究者にも、専門知識や大規模なコンピューティングリソースを提供していく予定です。ライフサイエンス分野のオープンな基盤モデルであるNVIDIA Claraなども活用される見込みです。

このラボは、2026年の早い時期に米国の南サンフランシスコで稼働を開始する予定です。

NVIDIAとLillyの協力によって、AIが私たちの医療にどのような新しい可能性をもたらすのか、今後の進展に注目が集まります。

関連リンク

タイトルとURLをコピーしました