オリックス銀行、AIとクラウドの力を最大限に引き出す「Workato」を導入
オリックス銀行は、AI(人工知能)技術とクラウドの活用をさらに進めるため、Workato Inc.が提供する「Workato」を導入しました。この取り組みは、銀行内のさまざまな部署でバラバラになっているデータや業務の流れを一つにまとめ、AIを使った新しい働き方を実現するための基盤となります。

クラウド化からAI活用へ
オリックス銀行は、2019年から銀行のシステムをインターネット上のサービス(クラウド)へ移行する「クラウドネイティブファースト戦略」を進めてきました。2025年度末には、ほとんどのシステムがクラウド上で動くようになる見込みです。
このクラウドの基盤を使って、2024年度からは「AIファースト戦略」を開始しました。特に注目すべきは、Amazon Bedrockというサービスを利用して開発された社内向け生成AI「ORION」です。この「ORION」は、社内のルールや情報を調べて質問に答えるAIとして、すでにコールセンターなどで活躍しています。
生成AI「ORION」がもたらした成果
生成AIサービス「ORION」は、全社員が使えるチャット形式のツールとして、すでに多くの部署で使われています。たとえば、コールセンターではお客様との通話後に作る「交渉履歴」の作成をAIが自動で行うことで、作業にかかる時間を47%減らし、対応できる件数を52%も増やすことに成功しました。
この成功をきっかけに、営業をサポートする業務や事務作業など、AIと人が協力して仕事を進める新しいモデルが広がっています。
従来の課題とWorkatoによる解決
しかし、これまでのオリックス銀行では、部署ごとに異なるシステムを使っていたため、データのやり取りが手作業に頼ることが多く、時間がかかっていました。また、生成AIを新しい業務の流れに組み込むには、多くの手間がかかり、他の部署に応用するのが難しいという問題もありました。
これらの課題を解決するため、オリックス銀行はWorkatoを「業務の自動化とデータ連携の中心、そしてAI活用の基盤」として選びました。Workatoを使うことで、クラウド上のさまざまなアプリやデータベース、AIツールを、専門的なプログラミング知識がなくても簡単につなぎ合わせることができます。これにより、「もし〇〇という条件が満たされたら、自動で△△という処理を行う」といった業務の流れを素早く作れるようになりました。
Workatoで作られた自動化の仕組みは、銀行のデータ基盤とも連携し、AIがさらに賢く働くために必要な質の高いデータが常に集められるようになります。これにより、これまで特定の人のスキルに頼っていた業務が標準化され、将来的にAIがもっと自律的に仕事を行う「AIエージェント」の活用に向けた土台が築かれます。
Workatoで実現する価値
Workatoの導入により、オリックス銀行は次のようなメリットを期待しています。
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手作業で行っていたデータの入力や転記がなくなり、業務時間を減らせる。
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プログラミング不要で自動化を進められるため、システム開発にかかる期間を短くできる。
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すでに使っている外部のAIツールとも、簡単に連携できるようになる。
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データ基盤とつながることで、AIに必要なデータがすぐに共有され、繰り返し使えるようになる。
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エンジニアが、日々の保守作業から解放され、お客様にとってより価値のある創造的な仕事に集中できる。
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各業務部門の社員自身が、もっと簡単に自分の仕事の改善に取り組めるようになる。
これにより、オリックス銀行は「業務をシステム化する」という考え方から、「人や役割をAIエージェントで再現する」という新しい発想への転換を目指しています。
今後の展望:AIエージェントによる全体最適化
オリックス銀行の清水 直彦執行役員は、Workatoによって自動化の基盤を作り、「AIエージェント・オーケストレーション」を進める考えを示しています。これは、AIがさまざまな業務を連携しながら自律的に動くことを意味します。Workatoを通じてデータが常に循環する仕組みを作ることで、新しい業務プロセスやAIエージェントの仕組みを試し、改善を重ねながら、業務に特化したAIエージェントを育てていくことを目指しています。また、Workatoの機能を使って、社内外のAIモデルやサービスも積極的に活用していく予定です。
Workato株式会社のAllan Teng執行役員社長は、オリックス銀行の先進的な取り組みを歓迎し、Workatoの技術が日本の金融業界に新たな価値と競争力をもたらすと確信しています。
Workatoについて
Workatoは、企業のデータ、業務プロセス、アプリケーション、そしてお客様の体験を連携・統合し、ビジネスの成長を支援するプラットフォームを提供しています。AIを活用したこのプラットフォームは、複雑な業務の流れをリアルタイムで操作し、効率性と柔軟性を高めます。世界中の12,000社以上の企業に利用されており、あらゆる規模の組織が新しい価値を生み出し、変化の速い現代社会でリーダーシップを発揮できるようサポートしています。
Workatoに関する詳細情報は、以下のリンクからご覧いただけます。

