株式会社ヴェルトは、高度な専門知識をAIで継承し、さらに進化させる「コーザルAIアシスタント」の提供を順次開始しました。このサービスは、ヴェルトが提供する「xCausal™(クロス・コーザル)」というAIプラットフォーム上で利用できます。同時に、AIがデータの意味を正しく理解するための「セマンティックレイヤー実装サービス」も新たに提供されます。
コーザルAIアシスタントとは?
「コーザルAIアシスタント」は、組織に蓄積された専門知識や判断の仕方を「因果モデル」という形で継続的に運用・更新していくAIです。これにより、単発的な分析ツールとしてではなく、組織全体の「賢いエンジン」として機能します。このアシスタントは、「因果AI(コーザルAI)」、「生成AI」、「AIエージェント」という3つのAIの得意な部分を組み合わせることで、専門家の持つ高度な知識や、言葉にしにくい暗黙のルール、判断のロジックなどを、誰でも使えるようにします。

このAIアシスタントでは、ユーザーからの質問に対して、その内容や状況に合わせて最適なAIが答えます。例えば、一般的な調べ物や簡単な質問には「生成AI」が答え、組織ならではの条件や専門知識が必要な判断、具体的な解決策の検討など、大事な意思決定に関わる質問には「コーザルAI」が答える仕組みです。
一般的な生成AIは、たくさんのデータからパターンを学んで自然な文章を作れますが、状況によっては間違った結論を出す可能性もあります。しかし、「コーザルAIアシスタント」は、事前に検証・承認された「因果関係のモデル(コーザル・アセット)」を判断の土台とするため、組織内のルールや専門知識に合った、再現性があり、理由も説明できる回答を提供します。これにより、生成AIの便利なところはそのままに、意思決定が必要な場面では因果関係に基づいた信頼できる判断が得られるAI環境を実現します。

さらに詳しい情報は、以下の「xCausal™」のウェブサイトで確認できます。
https://xcausal.com/

エキスパート(管理者)と一般ユーザー、それぞれの利用法
「xCausal™」のコーザルAIアシスタントでは、専門家であるエキスパート(管理者)が、業務知識や経験、データ分析の結果をもとに因果モデルを作り、その信頼性を確認します。そして、承認されたモデルを「コーザルアセット」として管理します。これは単なる分析結果ではなく、専門家の思考プロセスや判断基準を再現した、組織にとって大切な知識の資産となります。
エキスパート(管理者)が効率良くコーザルアセットを構築できるよう、「自律型因果モデリングエージェント群」が用意されています。これにより、対話形式で因果関係の図を作成・編集・検証したり、平均処置効果(ATE)や条件付き平均処置効果(CATE)、根本原因解析(RCA)といった高度な因果推論機能も利用できます。
一方、一般ユーザーは、管理者によって承認された因果モデル(コーザル・アセット)に対して、生成AIと同じように自然な言葉で質問できます。これにより、専門的な分析方法を知らなくても、「なぜその結果になるのか」「条件を変えるとどうなるのか」といった、意思決定に役立つ理解を深めることが可能です。
セマンティックレイヤー実装サービス
AIエージェントを実際の業務や意思決定で使うためには、AIが高い推論能力を持つだけでなく、私たちが使う言葉やデータの「意味」を正しく理解することがとても重要です。実際の現場では、同じ言葉でも部署や仕事によって意味が違ったり、データに隠れた前提条件が含まれていたりすることがよくあります。データベース上の同じコードや名前でも、組織や業務によって意味合いが異なることも多いため、これらの違いをAIが理解せずにデータを扱うと、意図しない結果につながる可能性があります。
ヴェルトが提供する「セマンティックレイヤーの実装サービス」は、組織固有の言葉の使い方、業務の流れ、データの定義などを整理し、コードで管理されているデータと、その裏にある業務上の意味を結びつけます。これにより、AIエージェントは、これらの情報を共通の意味で扱えるようになります。因果モデルによる判断の根拠と、セマンティックモデルによる意味の理解が合わさることで、AIエージェントは、組織の前提や状況から外れない、一貫性のある処理が可能になります。
新しいミッション・ステートメント
ヴェルトは2026年より、会社の目標を示す「ミッション・ステートメント」を「We power your business with WHY 〜 Redefining trust in the age of AI」(「なぜ」を知る力でビジネスを加速 〜 AI時代の新たな信頼を形づくる)へと変更しました。
AIが社会の当たり前になる前は、ビジネスの「信頼」は人と人の関係や、これまでの実績・経験で築かれてきました。しかし、AIが分析し、予測し、提案し、時には自動で判断を下す時代になり、従来の信頼のあり方は大きく変化しています。AIが意思決定のプロセスに深く関わることで、「誰が判断したのか」が見えにくくなり、「なぜその判断がされたのか」という理由や根拠が分かりづらくなっています。ヴェルトは、この変化こそが、AI時代における信頼の揺らぎの本質だと考えています。
ヴェルトが目指すのは、AIが出す結果をただ信じるのではなく、「なぜその判断に至ったのか」を理解し、人が納得した上で意思決定に関われる状態を作ることです。AIの性能向上だけを競うのではなく、人がAIをどのように使い、判断に活かすのかという関係性を設計することが、これからの時代に最も大切なイノベーションであると考えています。ヴェルトは、因果AIをはじめとする新しい技術と専門的なサービスを通じて、AIと人が協力して意思決定を行う未来を支え、AI時代における「信頼」のあり方をこれからも考え続けていきます。
株式会社ヴェルトについて
株式会社ヴェルトは、社会の課題解決や、より良いイノベーションを加速するためにデータ解析技術を開発する、データサイエンスの専門企業です。現在のAI技術の多くは、結果の根拠を説明するのが難しい「ブラックボックス」な技術ですが、人の意思決定や研究開発などでは、結果に至る仕組みを解釈し説明できる「ホワイトボックス」なアプローチが重要です。ヴェルトは、因果関係に基づいたホワイトボックス技術と、相関関係に基づいたブラックボックス技術の両方の良い点を活かし、イノベーターの皆様に「信頼できるAI」を提供しています。技術革新だけでなく、技術との付き合い方を変えることで、人類社会と地球環境に良い循環を生み出すことを目指しています。
代表者:代表取締役 CEO 野々上 仁
本社:東京都渋谷区神宮前5-18-10 2-D
設立:2012年8月1日
ウェブサイト:https://veldt.jp

