三菱総合研究所、AIエージェントで新規事業のチャンスを見つけるお手伝いを開始
株式会社三菱総合研究所(MRI)は、2026年1月20日から、AI(人工知能)の「AIエージェント」という賢いお手伝いさんを活用し、企業が新しい事業のチャンスを見つけるための支援サービスを始めました。このサービスは、MRIが持つ経営に関する豊富な知識をAIエージェントに組み込んだ「インテリジェンス基盤」という情報システムに、新しい機能として追加されます。
AIエージェントは、企業の事業を取り巻く世の中の将来のシナリオを作り、そのシナリオと実際の状況との違いや、具体的な動きを継続的にチェックします。これにより、事業の可能性を具体的に示してくれるのです。AIならではの、たくさんの情報を集めて分析し、評価する力によって、企業が世の中の変化を正確に捉え、タイミングよくビジネスチャンスに変えることをサポートします。

なぜ今、新しいビジネスチャンスの探索が必要なのか
最近では、世界情勢の不安定さ(地政学リスク)など、企業を取り巻く外部の環境が急激に変化しています。こうした変化は、思わぬ損害を生むこともありますが、同時に新しい技術の登場や市場の構造変化によって、新しいビジネスチャンスを生み出すきっかけにもなっています。
そのため、企業が成長していくためには、世の中の環境変化の動きを分析し、新しい事業の可能性を評価することが、これまで以上に重要になっています。しかし、膨大な情報を集めて分析し、将来の見通しや企業にとってのチャンスを評価するには、とても多くの手間と専門的な知識が必要です。これが、新しい事業の発見が遅れる原因になっているという課題がありました。
MRIは、創業から50年以上にわたり、シンクタンク(専門的な調査・研究機関)やコンサルティングファームとして培ってきた情報収集・分析の知識をAIエージェントに覚えさせ、企業に「インテリジェンス基盤」を提供してきました。これは、経営の意思決定をより良くするための情報システムで、これまでも経営リスクの評価や、中期・長期的な経営計画の作成・進捗管理などを支援してきました。今回、上述した事業機会に関する課題に対応するサービスを新たに追加したことで、環境変化をタイムリーに捉えてビジネスチャンスへとつなげる支援も可能になりました。
AIエージェントが未来のシナリオとビジネスチャンスを提示
この新規事業機会探索支援サービスは、MRIが独自に開発したAIエージェントと、専門のコンサルタントによるサポートで成り立っています。主な内容と特徴は以下の通りです。
- AIエージェントが、事業に関連する可能性のある複数の市場について、将来の需要(買いたい人)と供給(売りたい人)の動きを広く集めて整理し、事業機会につながるシナリオの候補を一覧で提示します。
- AIエージェントが、それぞれのシナリオを左右する「外部環境ドライバー」(世の中の動きを左右する要因)や、そのドライバーが現れる兆しとなる「シグナル」(出来事や情報)に細かく分け、それぞれの要素とシナリオ、そして事業への影響の関係を分かりやすく見せます。

- MRIのコンサルタントが企業と話し合いながら、特に注目すべき想定シナリオを選びます。
- 上記2で設定したシグナルをもとに、AIエージェントがニュースやデータを継続的に集めて分析します。
- AIエージェントが外部環境ドライバーを評価し、選ばれた想定シナリオがどれくらい現実になりそうかを具体的に評価します。さらに、AIが企業の事業内容や計画に合わせた具体的な機会やリスクを評価し、決まった期間ごとに自動で関係者にレポートします。

今後の展開:経営支援プラットフォームへの進化
今後「インテリジェンス基盤」は、企業の内部の状況を分析する機能も追加していく予定です。具体的には、それぞれの企業の財務状況(お金の状況)や事業の組み合わせ、組織といった内部のデータをAIエージェントが分析し、自社の「強み・弱み」を客観的に整理する機能や、経営・事業の課題を見つけ出す機能の開発を進めています。
将来的には、戦略の見直しから、外部と内部の両面からの総合的な分析、そして1年間の計画に落とし込む案の作成までをAIエージェントがスムーズに行い、よりスピーディーに戦略を立てることを支援する、総合的な経営支援プラットフォームへと進化していくことを目指しています。

