化粧品・医薬部外品を扱うメビウス製薬が、株式会社IVRyの対話型音声AI SaaS「アイブリー」を顧客センターに導入しました。

導入前の課題:電話対応の限界とデータ活用の難しさ
これまでメビウス製薬の顧客センターでは、お客様からの電話に人が対応する形が中心でした。しかし、営業時間外の問い合わせに対応できなかったり、電話が集中する時間帯に「あふれ呼」と呼ばれる、お客様からの電話を取りこぼしてしまう状況が課題となっていました。
また、従来の電話システム(CTI)では、お客様からの詳しい問い合わせ内容やオペレーターの対応状況を知るために、外部の業者にその都度確認する必要がありました。そのため、お客様がなぜ問い合わせているのか、どんな用件なのかを正確に把握するのが難しく、オペレーターの対応スキルも個人の経験に頼りがちでした。
特に、定期購入のお客様の解約を防いだり、追加購入を提案したりするコツが個人の中に留まってしまい、会社全体で共有したり、新しいスタッフの教育に活かしたりするのが遅れる原因となっていました。日々の業務でも、電話の状況管理や複数のシステム参照、手作業でのレポート作成など、手間のかかる作業がスタッフの大きな負担になっていました。
「アイブリー」による解決策と大きな効果
「アイブリー」の導入で、24時間365日いつでもお客様からの問い合わせに対応できるようになりました。さらに、電話システムそのものがAIの活用に最適化され、お客様対応全体の質が向上しています。
「IVRy Analytics」で対応の質を見える化
通話データを数値で詳しく分析できる「IVRy Analytics」を使うことで、「アイブリー」に通話のデータが集められます。これにより、かかってきた電話の数や応答できた割合だけでなく、一本一本の通話の質も確認できるようになりました。どこに問題があるのかをデータに基づいて見つけ出し、改善していくことで、顧客センター全体の対応品質を高めることができます。
24時間対応可能な仕組みの構築
「アイブリー」の導入により、夜間や休日も含む24時間365日、AIが自動で電話に対応できるようになります。AIが自動で問い合わせを解決することで、お客様はいつでも必要な情報を得られるようになり、便利になります。その結果、人間のオペレーターは、人にしかできない、お客様に寄り添った丁寧な対応に集中できる環境が実現し、解約率の減少にもつながっています。
AIに合わせた電話システムと「Zendesk」との連携
「アイブリー」が提供する電話システムは、AIボイスボットを使うことを前提に作られており、AIを活かした業務の進め方が可能です。さらに、お客様情報管理システム(CRM)との連携により、電話対応後の事務作業(ACW)も自動化され、オペレーターの手間が最小限になります。また、「Zendesk」との自動連携も、複雑な内部業務の解消に役立っています。
今後の展望:データ活用とコンプライアンス強化
今後は、「IVRy Data Hub」に集まったたくさんの通話データを活用し、会社全体の対応品質をさらに高めていく予定です。AIが解約を防げた成功例や、お客様が満足した会話の記録を見つけ出して分析し、これを新しいスタッフの教育に使うことで、スキルの標準化や早期の育成を目指します。同時に、薬機法などの法律に触れる可能性のある案内をAIが自動で発見する監視体制も作り、コンプライアンス(法令遵守)の強化も進めていくとしています。
メビウス製薬からのコメント
メビウス製薬の代表取締役である長谷川貴一氏は、これまでのコールセンター運営で、お客様の声や適切な運営方法に課題を感じていたと述べています。特に、データが見えにくい中で、受電率が一時約50%まで落ち込むなど、危機的な状況もあったとのことです。
「アイブリー」を導入したことで、AIを活用して「無理に電話を取る」運営から脱却し、電話に張り付かなくても成り立つ仕組みが作れたとコメントしています。その結果、同じスタッフ数で導入後約1ヶ月で受電率が99%に改善し、スタッフの心理的な余裕が生まれ、一人ひとりのお客様に丁寧に向き合えるようになったそうです。
これらの変化は実績として現れ、解約率も約6割削減という大きな改善を達成しています。今後も通話データの見える化とAI活用を進め、お客様一人ひとりの背景を理解した上で、よりきめ細やかな対応を目指していく考えを示しています。AIと人がそれぞれの役割を最適に分担することで、人との会話から生まれる温かさや安心感を大切にしつつ、それをAIで支え、より良い顧客体験を実現することに期待を寄せています。
株式会社IVRyからのコメント
株式会社IVRyの代表取締役/CEOである奥西亮賀氏は、メビウス製薬への「アイブリー」導入を光栄に思うと述べています。このプロジェクトは、単に電話を自動化するだけでなく、これまで把握しにくかった通話データを「見える化」し、会社の財産として活用できるようにすることが目的だと説明しています。AIが定型的な業務やデータ分析を担うことで、持続可能なコミュニケーションの基盤が作れるよう、全力でサポートしていくとコメントしています。
対話型音声AI SaaS「アイブリー」について
「アイブリー」は、24時間365日稼働するAIが、電話対応を自動化・標準化し、業務の効率とお客様の体験の質を同時に高めるサービスです。通話内容を自動で文字に起こし、要約し、分析する機能があります。よくある質問(FAQ)の自動作成や、問い合わせの意図を分類する機能、目標達成度(KPI)の監視や数値化にも対応しています。
Salesforceなどの営業支援システム(SFA)や顧客情報管理システム(CRM)、主要なデータウェアハウスとすぐに連携できるため、活用が難しいバラバラなデータを「会社の重要な資源」に変えることができます。間違った情報を返さない独自の技術「ハルシネーションゼロ」により、業務自動化の信頼性も確保されています。オートコール(自動発信)と有人対応を組み合わせた運用も可能で、通話データをもとにした継続的な業務改善や、データに基づいた意思決定をサポートします。導入企業は、大企業から中小企業まで、規模や業種を問わず幅広く利用されており、現在47都道府県・98業界以上で、累計50,000件以上のアカウントが発行され、累計着電数は7,000万件を超えています(2025年12月末時点)。
関連リンク
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株式会社IVRyコーポレートページ:<https://ivry.jp/company/>
-
対話型音声AI SaaS「アイブリー」:<https://ivry.jp/enterprise/top/>

