ClickHouseは、分析やAIのインフラを世界中で広げるため、新たに4億ドル(日本円で約600億円)の資金を調達しました。この資金調達は、Dragoneer Investment Groupが中心となって行われ、Bessemer Venture PartnersやGICなどの主要な投資家も参加しています。
ClickHouseは、リアルタイムでデータを分析したり、AIや機械学習(ML)の技術を支える分野で注目されています。今回の資金調達は、同社が成長を続けている中で行われました。現在、ClickHouseのクラウドサービスを使っているお客様は3,000社を超え、1年間の売上(ARR)は前年と比べて250%以上増えています。最近では、Capital OneやLovable、Airwallexなどの企業がClickHouseのプラットフォームを導入したり、利用を拡大しています。これらの企業は、MetaやSony、TeslaといったAI分野の先進的な企業や大手ブランドに続いて、ClickHouseの強力な顧客基盤に加わっています。

AI時代のデータ基盤を強化
ClickHouseのCEOであるアーロン・カッツ氏は、今回の資金調達と製品開発により、AI時代におけるデータ処理と、AIの動作を監視する「LLMオブザーバビリティ」の最先端プラットフォームを提供できると述べています。AIシステムが本格的に使われるようになるにつれて、土台となるデータインフラには、より高い性能が求められます。AIを使ったアプリケーションは、非常に多くの問い合わせを生成し、速い応答速度が必要で、継続的な評価と監視が欠かせません。
Dragoneer Investment Groupのパートナーであるクリスチャン・ジェンセン氏は、大規模なAIシステムには、ClickHouseが提供する性能、効率性、信頼性が必要だと強調しています。ClickHouseの成長は、既存のシステムを置き換えるだけでなく、これまで難しかった新しいデータ処理の形を可能にしてきたことにも支えられています。
Langfuse買収でLLMオブザーバビリティ市場へ参入
ClickHouseは、AIの言語モデル(LLM)の動作を監視するオープンソースプラットフォーム「Langfuse」を買収したことを発表しました。従来のシステム監視がシステムの健康状態や性能に注目するのに対し、LLMオブザーバビリティは、AIが正確で安全、かつユーザーの意図に合った結果を出しているかを確かめることに重点を置いています。AIがビジネスの様々な場面で使われるようになるにつれて、LLMオブザーバビリティは、AIアプリケーションを作るチームにとって非常に重要になっています。
Langfuseのオープンソースプロジェクトは急速に広まっており、2025年末にはGitHubで2万件以上のスターを獲得し、SDKの月間インストール数は2,600万回を超えています。

LangfuseのCEOであるマーク・クリンゲン氏は、LangfuseがClickHouseの上に作られたのは、LLMの監視と評価が本質的にデータの課題だからだとコメントしています。今回の統合により、データ処理から評価、そして改善までの道のりをより短くできる、緊密な製品を提供できると期待されています。
ネイティブPostgresサービスでAI開発者向けの統合データスタックを提供
ClickHouseは、ClickHouseと深く連携する企業向けのPostgresサービスも発表しました。これは、データを記録する「トランザクション処理」と、データを分析する「分析処理」の両方が必要な、現代のリアルタイムAIアプリケーションを支えるためのものです。高速で拡張性の高いPostgresと、ClickHouseへのデータ同期機能を組み合わせることで、最大100倍速い分析が可能になります。ユーザーは、別々のシステムを管理することなく、データの記録と分析をスムーズに行えるアプリケーションを構築できます。
このサービスは、オープンソースのクラウド企業であるUbicloudとの協力で開発されました。

Ubicloudの共同CEO兼共同創設者であるウムル・チュブクチュ氏は、PostgresとClickHouseはAIアプリケーションにとって相互に補い合う存在であり、統合されたスタックを提供することでチームの複雑さを解消できると語っています。
グローバル展開と製品の進化
資金調達やLangfuseの買収と並行して、ClickHouseは世界中での展開を広げています。昨年は、Japan Cloudとの提携を通じて日本市場に進出したほか、Microsoft Azureとの提携も発表しました。また、サンフランシスコやニューヨーク、アムステルダム、シドニー、バンガロールでユーザーイベントを開催し、1,000人以上の参加者を集めました。
製品面では、データレイク(大量のデータをそのまま保存する場所)への対応を強化し、Apache IcebergやDelta Lakeといった技術との互換性を追加しています。AIの監視に使われる「全文検索機能」も拡張し、AIアプリケーションを支えるための「軽量UPDATE」機能も導入されました。ClickHouseは、高い性能を保ちつつ、業界トップクラスの費用対効果を提供し続けています。
今回の資金調達、Langfuseの買収、そしてネイティブPostgresサービスの導入により、ClickHouseはさらなる成長を加速させ、統合データプラットフォームとAIオブザーバビリティの分野での役割を一層拡大していくことでしょう。
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Langfuse買収の詳細については、ClickHouseのブログをご覧ください。
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