ボリュメトリックビデオシステムとIOWNの融合
キヤノンとNTT東日本は、未来の映像体験を生み出すための協業を2026年1月より開始しました。この取り組みでは、NTT東日本が提供する「All-Photonics Connect powered by IOWN」(以下、All-Photonics Connect)という特別な通信技術と、キヤノンの「ボリュメトリックビデオシステム」を組み合わせます。
All-Photonics Connectとは?
All-Photonics Connectは、NTT東日本が推進する次世代の通信基盤「IOWN(アイオン)」の技術を活用しています。IOWNは、光の技術を最大限に利用することで、これまでにない「高速・大容量・低遅延」な通信を実現する、いわば”未来のインターネット”のようなものです。All-Photonics Connectは、このIOWNの仕組みを使って、通信ネットワークの全ての区間で光の波長を専用で使うことで、非常に安定して大量のデータを送れるように設計されています。
ボリュメトリックビデオシステムとは?
キヤノンのボリュメトリックビデオシステムは、約100台ものカメラで同時に撮影した映像から、空間全体を3Dデータとして再現する技術です。これにより、まるでゲームの世界を自由に動き回るように、さまざまな角度から映像を楽しむ「自由視点映像」を作り出すことができます。このシステムは、スポーツ中継や音楽ライブ配信など、多様な分野で活用されています。
協業の背景と狙い
ボリュメトリックビデオシステムは、非常に大量のカメラデータをリアルタイムで処理し、生成・配信するため、大容量のデータ通信と、映像の動きを滑らかにするための「低遅延(ほとんど遅れがないこと)」で「ゆらぎのない(途切れたり不安定になったりしないこと)」通信が不可欠です。しかし、これまでの通信回線では、こうした要件を満たすのが難しいという課題がありました。
そこで、高速・大容量・低遅延という特徴を持つAll-Photonics Connectと、大容量データを扱うボリュメトリックビデオシステムを組み合わせることで、これまでにない新たなエンターテインメント体験を提供できると考え、今回の協業が実現しました。

取り組みの概要と新しいシステムの仕組み
従来のボリュメトリックビデオシステムでは、カメラで撮影したデータの処理から、映像の生成、視点の操作まで、全ての工程を同じ場所で行う必要がありました。これは、大容量のデータ通信が難しく、また視点操作に遅延が発生するとスムーズな体験ができないためです。
今回の協業では、All-Photonics Connectを使って、撮影する場所、映像を生成する場所、そして映像を視聴する場所をそれぞれ離れた場所につなぎます。これにより、既存の回線では難しかった大容量のカメラデータを遠くへ送れるようになり、視聴する場所からの自由な視点操作も、遅延やゆらぎなく行えるようになります。

この新しい仕組みが実現すれば、撮影現場に全ての機材を置く必要がなくなり、より自由度の高いボリュメトリックビデオシステムの提供が可能になります。たとえば、スタジアムで撮影した映像を、遠く離れた放送局で生成し、さらに別の場所にあるイベントスペースで視聴するといったことが可能になるでしょう。
なお、2026年1月28日(水)にNTT東日本「地域ミライ共創フォーラム」が開催される「NTTe-City Labo」にて、この技術を使った遠隔からの映像視聴や自由視点操作を体験できる展示が行われます。
各社の役割
この協業における各社の役割は以下の通りです。
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キヤノン:ボリュメトリックビデオシステムの提供
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NTT東日本:All-Photonics Connect利用環境の提供
今後の展望
この協業により、ボリュメトリックビデオの撮影場所にとらわれず、遠隔地からでも映像の生成、視聴、操作ができるようになります。これにより、撮影拠点(スタジアムなど)に映像生成サーバーを持ち込む必要がなくなり、機材の配置を最適化することでコスト削減が期待できます。
また、視聴者は遠隔地からでもボリュメトリック映像を視聴・操作できるようになり、好きな角度や視点から映像を楽しむという、まったく新しいエンターテインメント体験が可能になるでしょう。
両社はこれからも協力し、ボリュメトリックビデオとAll-Photonics Connectの連携を通じて、これまでにない映像体験やエンターテインメントの創出を目指していくとのことです。
本件に関するお問い合わせ先
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キヤノン株式会社 イメージング事業本部 IMG32事業推進センター
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NTT東日本株式会社 ビジネス開発本部 クラウド&ネットワークビジネス部 IOWNサービス担当
参考情報
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IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)とは、あらゆる情報を光中心の技術で最適化し、高速大容量通信や膨大な計算リソースを提供するネットワーク・情報処理基盤の構想です。

