株式会社enableXは、人工知能・ロボット研究の第一人者であり、人工知能学会元会長である京都橘大学教授の松原仁氏が、2026年2月1日付で同社の顧問に就任したことを発表しました。

enableXの事業と今後の展望
enableXは、AI時代における事業開発のスタンダードを構築・実装する専門集団です。これまで、テキスト、画像、音声といった要素技術や生成AI、パーソナライゼーション技術を使い、多くのAI事業を牽引してきました。
これまでは主に「デジタル世界」でのAI活用、例えば個性化AIや組織知AIを社内外の業務に適用することに注力してきましたが、今後は「リアルな現実世界」でのAI活用へと領域を広げます。具体的には、脳波や生体信号、行動データなどを活用する「ニューロAI」や、ロボット、センサー、空間インターフェースなどと連動する「フィジカルAI」の事業開発を通じて、官公庁、民間企業、学術機関への社会実装を加速していくとのことです。
松原仁氏の顧問就任の背景
松原氏は長年にわたり、「人間のように心を持つロボット」の実現を目指し、人工知能とロボット工学の双方から研究をリードしてきたAI研究者です。人工知能学会会長などの要職を歴任し、AIの可能性と課題を社会に発信してきました。かつて「鉄腕アトムを作る」というビジョンを掲げ、コンピュータ将棋では人間の認知モデルに基づくアプローチを推進し、早い段階でコンピュータが将棋で名人に勝つ時期を予測するなど、人間と機械の知の関係について深く問い続けてきました。
また、自律型サッカーロボットチームの実現を目指す「ロボカップ」の設立を提案し、その運営にも携わっています。現実世界で人工知能が人間のような思考や身体性をどう持つかという課題に取り組む中で、「人間のように心を持つロボット」を現実へと引き寄せてきた第一人者と言えます。
今回の顧問就任は、松原氏が培ってきた人工知能や身体性を伴う知能に関する知見を活かし、enableXが進める「個性化AI」や「組織知AI」の活動をさらに発展させるものです。そして、現実世界の行動・身体・感性と結びついた「フィジカルAI」や「ニューロAI」を、さまざまな分野で応用するための重要な一歩となります。
松原仁氏の略歴とコメント
松原仁氏は、東京大学大学院情報工学専攻博士課程を修了後、通商産業省工業技術院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)などを経て、公立はこだて未来大学教授、東京大学次世代知能科学研究センター教授を歴任。2024年4月からは京都橘大学教授を務めています。専門は人工知能で、ゲーム情報学や観光情報学研究にも取り組んでいます。人工知能学会元会長、情報処理学会前副会長でもあり、『AIに心は宿るのか』など著書も多数あります。
松原氏は今回の顧問就任にあたり、「生成AIの時代になり、テキストや画像の生成は大きく進みましたが、これから問われるのは、人間の心や身体、社会との関係性をどう設計するかです。enableXは、AIと企業活動の融合、AIネイティブな事業運営といった新しい技術の社会実装に挑戦しつつ、現実世界で人とAIがどのように共存し得るかというテーマに踏み込もうとしています。就任を通じて、人工知能や心を持つロボットに関する知見を技術の社会実装に還元できれば幸いです」とコメントしています。
enableXテクノロジー統括 小村氏のコメント
enableXのテクノロジー統括である小村氏は、「松原仁氏を顧問としてお迎えできることを、心から嬉しく思います。生成AIは現在、個人の思考や意思決定を支える利用者のパートナーになるフェーズへと進みつつあります。その次に必ず問われるのが、『人間とは何か』『心とは何か』『身体とは何か』という、より本質的なテーマです」と述べています。

さらに、「先生が電総研時代から培ってきたロボティクスや人工知能に対する挑戦は、まさに“身体を持つ知能”への道筋であり、同時に人間のようなAIをどう作り、共存・協働させていくかという課題への実践的取組です。enableXとしては、先生の豊富な研究・コミュニティ・倫理的知見を借りつつ、デジタル空間に閉じないフィジカルAI/ニューロAIの社会実装にも踏み込み、AI時代における“人間の価値の最大化”に挑戦していきます」と、今後の展望を語っています。
株式会社enableX 会社概要
会社名:株式会社enableX
所在地:東京都千代田区麴町3-5-17 晴花ビル 7階
代表者:代表取締役CEO 釼持駿
事業内容:事業開発支援、AI開発・導入支援、クロスボーダープロジェクト支援、M&A支援、デジタル事業変革支援
URL:https://enablex-inc.com/

