東大発のニューロテック企業、株式会社FastNeuraが、一般社団法人応用脳科学コンソーシアム(CAN)が主催する「2025年度テクニカルコース」に登壇し、講演を行うことを発表しました。
2026年3月26日(木)に開催されるこの講演では、FastNeuraが開発する認知介入プラットフォーム「Sync」の構想とその応用可能性について詳しく紹介されます。会場はNTTデータ経営研究所とオンラインのハイブリッド形式です。

「Sync」とは?無意識を最適化する次世代AI技術
「Sync」は、私たちの体のリズム(生体リズム)に合わせて、自動で人の状態を調整する「クローズドループ介入技術」を活用した、新しい脳科学技術(ニューロテック)のプラットフォームです。この技術は、私たちが意識していない無意識下の認知状態を最適な状態に導くことを目指しています。
この講演では、「Sync」の技術的な基盤と、それがどのように社会で役立つかという展望が解説されます。
「Ambient Agent」という新しいAIの形
従来のAIアシスタントが「〇〇して」と私たちが明確に指示する必要があったのに対し、「Sync」は体の信号(生体信号)から私たちの感情や認知状態をリアルタイムで読み取ります。そして、光、音、振動、電気刺激といった感覚的な刺激を使って、まるで空気のように自然に、そして自律的に私たちの状態に働きかける「Ambient Agent」という中心的な技術を採用しています。
講演内容のポイント
本セミナーでは、「Sync」がどのように設計され、どのように作られているかについて、開発や研究の具体的な事例を交えながら紹介されます。
講演で解説される主なテーマは以下の通りです。
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人の状態に合わせた自動調整を実現するための、原因と結果の関係を明らかにするデータ収集の戦略
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一人ひとりの違いを考慮した、個別のアルゴリズム(計算方法)の設計
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心の健康(メンタルヘルス)のサポート、企業での生産性向上、そして防衛といった分野での応用可能性
デモンストレーションも行われ、認知状態を介入する技術を社会で活用していく上での課題と、今後の展望が共有される予定です。
登壇者プロフィール
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水口 成寛(株式会社FastNeura 代表取締役 CEO)
東京大学医学部医学科に在学し、デジタル脳・神経工学の研究に従事。神経工学やブレイン・マシン・インターフェース(BMI)が専門で、人とAIが共に進化するニューロテクノロジーの研究開発を進めています。 -
稲田 雅治(株式会社FastNeura ハードウェアエンジニア/研究員)
京都大学工学部で半導体回路工学を専攻。東京大学大学院ではマウスの視覚システムを研究し、今後はオプティカル・ブレイン・マシン・インターフェースの研究を予定しています。 -
小久保 廉汰(株式会社FastNeura エンジニア/研究員)
宮崎大学で情報通信工学を学び、生体信号を使った内部状態の推定や、自動で状態を調整するフィードバックシステムの研究開発に携わっています。AIやソフトウェアから、ファームウェア、ハードウェアまで、幅広い分野でリアルタイムシステムの設計を行っています。
応用脳科学コンソーシアム(CAN)について
応用脳科学コンソーシアム(CAN)は、脳科学の成果を産業に応用することを目指す、企業と大学が協力する組織です。テクニカルコースは、協賛企業が主催し、脳活動の計測技術や関連機器、AI技術などについて学べる無料のセミナーシリーズとして開催されています。
公式サイトはこちらです: https://www.can-neuro.org/
株式会社FastNeuraについて
株式会社FastNeuraは、人の無意識に働きかけて認知能力を高める技術を開発する、東京大学発のスタートアップ企業です。脳や体の信号から心や体の状態をリアルタイムで推定するAIと、感覚刺激による自動調整(クローズドループ介入)を組み合わせた製品「Sync」を開発しています。すべての人が最高の能力を発揮できる社会を目指し、ヘルスケアから国の安全保障まで、AIがより高度になる時代の認知インフラを大学や国、企業と協力して作り上げています。
公式サイトはこちらです: https://fastneura.com/
講演概要
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講演タイトル:認知状態の介入プラットフォーム「Sync」― 自律型AIによる無意識下の認知状態最適化とその応用可能性
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日時:2026年3月26日(木)17:15〜18:45
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開催形式:NTTデータ経営研究所(東京都千代田区平河町)9階 プレゼンテーションルーム/オンライン(ハイブリッド開催)
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参加費:無料

