2026年衆院選の街頭演説をAIで分析!投票予測を「伝え方」から読み解く

AI

2026年2月8日に投票日を迎える衆院選に向けて、コグニティ株式会社は各党の街頭演説を特別なAI技術で分析しました。この分析は、単に投票予測を信じるだけでなく、演説の「特徴」を根拠に、投票予測がどれくらい正確かをチェックする試みです。

具体的には、10党の合計419分にもおよぶ街頭演説を対象に、話の内容だけでなく、その「伝え方」のパターンを数値で測りました。例えば、どんな話題を話しているか、同じ話を繰り返していないか、聴衆に問いかけているか、といった点です。この分析は、2022年参院選、2024年都知事選、2025年参院選に続く4回目の選挙分析となります。

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投票予測が高い演説に共通する3つの「強い要素」

2月7日に公開された選挙ドットコムとJX通信社による投票予測を参考に、投票予測が高い演説に共通する「勝ちパターン」を調べたところ、特に影響の強い3つの要素が見つかりました。

  1. 主なトピックの割合を増やす(=論点の数が多い):話すテーマが多いほど良いとされます。
  2. 繰り返し説明の割合を減らす:同じ話を何度も繰り返さない方が効果的です。
  3. 問いかけへの自問自答(回答)の長さを増やす:聴衆への問いかけに対し、自分自身でじっくりと答える方が良いとされます。

これらの要素から、「勝ちやすい演説」とは、話のポイントがはっきりしていて、同じことを繰り返さず、聴いている人が考えて反応を引き出すような工夫がされている、とまとめられます。

選挙ドットコムによる全国意識調査の詳細は、こちらで確認できます。

論点の「数」と「並び方」が予測の差に

投票予測が高い政党の演説は、一つの演説に含まれる話のテーマ(論点)が多い傾向がありました。一方で、予測が低い政党は、テーマを絞って深く説明を繰り返す傾向が見られました。

また、重要な論点を情報量の多い順に並べて比較すると、投票予測が高い政党は「主張の核」や「意味づけ」が分かりやすいテーマが並ぶのに対し、予測が低い政党は「投票の呼びかけ」や「同じ内容の繰り返し」が多いという違いが読み取れます。

各政党の街頭演説の論点比較

話し方の「速さ」にも違いが

話す量や速さ、文の長さといった「話し方の特徴」を比較すると、全体的には「ゆっくりめ」の速度が目立ちました。特に、投票予測が高い政党の演説は、平均よりもさらにゆったりと話していることが示されています。

各政党の街頭演説の速度比較

さらに、演説の中で問いかけに対する回答(自問自答)の長さを見ると、公示前の議席数が多い政党ほど「長い自答」をする傾向がありました。しかし、問いかけの「数」で見ると逆になり、議席数が多い政党ほど問いかけ自体は少ない傾向も確認されています。

各政党の街頭演説における回答文の文字数比較

各政党の街頭演説における問いかけの割合

演説特徴から見る「再ランキング」:「チームみらい」が想定以上

上記の「勝ちパターン」を使って、各政党の演説がどれだけ勝ちパターンを持っているかを0〜100点でスコア化し、演説の特徴から見た「再ランキング」を作成しました。

  1. 自由民主党(100点)
  2. チームみらい(75点)
  3. 中道改革連合(70点)
  4. 国民民主党(58点)
  5. 日本共産党(53点)
  6. れいわ新選組(35点)
  7. 日本維新の会(35点)
  8. 日本保守党(18点)
  9. 参政党(5点)
  10. 社会民主党(0点)

このランキングは、実際の投票予測の順位とは少し異なります。特に「チームみらい」は、シンプルで分かりやすい演説の特性(勝ちパターン)から計算すると、事前の想定よりも高いスコアを出しました。

各政党の街頭演説スコア

この分析では、コグニティの組織分析サービス「COG-EVIDENCE」が使われ、話題の構造や説明の繰り返し方、言葉の選び方などが数値化されました。

非・生成AI(知識表現AI)による分析の仕組み

今回の分析で使われたコグニティの「CogStructure」は、ChatGPTのような文章を「作る」生成AIとは異なり、会話や文章を「比較できる指標(ものさし)」に変換することに特化した技術です。これは、人の認識パターンを特定するために作られた「知識表現(Knowledge Representation)」というAIのアプローチを基にしています。

この技術を使うことで、政見放送や街頭演説の内容を要約したり新しく生成したりするのではなく、話のテーマ(論点)やその情報量、構造を抽出し、各党の特徴を客観的に数値で比較できる形に整理しています。

衆院選特集ページとトライアルサービスのご案内

コグニティは、この分析結果をもとに、有権者向けに各党のマニフェスト動画や政見放送、街頭演説の論点・特徴をまとめた特集ページ「2026年衆院選・政論解体新書」を公開しています。また、noteでも有料記事(一部無料公開)を提供しています。

また、コグニティでは、会話や文章といった定性的なデータを「改善に役立つ指標」や「具体的な行動につながるヒント」に変える分析サービスを提供しています。その第一歩として、現状の課題と改善の方向性を短期間で把握できる「Baseline Review(お試し)」を5万円(税別)で提供しています。

Baseline Reviewサービス紹介

「Baseline Review」の申込ページはこちらです。

コグニティ株式会社について

コグニティ株式会社は、「技術の力で、思考バイアスなき社会を。」をパーパスに掲げ、定性情報の定量化技術を用いた組織分析サービスを提供しています。本社は東京都品川区にあり、2013年3月28日に設立されました。

Webサイト: https://cognitee.com/

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