建築DXスタートアップの株式会社ACIMUSは、生成AIと対話しながら建物の設計図(BIMモデル)を作れるクラウドサービス「ChatBIM ACIMUS(アキムス)」に、新しい機能「AI自動プランニング」を追加しました。
この新機能は、建物の大まかな形(ボリューム)に合わせて、AIが最適なフロアプラン(間取り)をわずか数分で自動的に提案してくれます。今まで、熟練のBIMオペレーターと呼ばれる専門家が時間をかけて行っていた設計の初期段階の作業を、AIが手助けすることで、建設業界のデジタル化(DX)を大きく進めることが期待されています。
正式なリリースは2026年春頃を予定していますが、興味のある企業向けには先行利用の案内も行われています。
建設業界が抱える「BIM普及の壁」
建設業界では、建物の情報を一元的に管理する「BIM(Building Information Modeling)」の導入が進んでいます。しかし、「BIMを導入したものの、使いこなせる人が少ない」「特定の担当者にしか操作できず、作業が属人化してしまう」といった声が多く聞かれます。
これは、BIMソフトが高機能であるゆえに操作が複雑で、専門的な知識やスキルが必要になるためです。BIMを使える技術者が不足していることが、BIMが広く普及する上での大きな課題となっています。2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、少ない人数で効率よく仕事を進める必要性が高まっています。さらに、2026年春には国土交通省による「BIM図面審査」が始まる予定で、BIMデータの活用がますます重要になります。
こうした背景から、BIMモデルを「ゼロから作り始める」際の負担を減らすことが、建設業界全体の大きな課題となっています。
ChatBIM「ACIMUS」とは?
「ChatBIM ACIMUS」は、生成AIとの対話を通じてBIMモデルを作成できるクラウドサービスです。従来のBIMソフトが高機能で詳細な設計に適しているのに対し、ACIMUSは「LiteBIM(ライトビム)」という独自のアプローチを取り、企画や基本的な設計といった初期の段階に特化しています。これにより、複雑な操作を覚えることなく、シンプルな操作で建物の初期モデルを効率良く作ることができます。
ACIMUSは、以下の3つのコンセプトを統合しています。
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AIネイティブ: AIがあとから追加されたのではなく、設計の土台から生成AIを前提に作られています。そのため、まるで人と話すように自然な言葉で指示するだけで、設計作業が進められます。
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LiteBIM: 高機能なBIMソフトの代わりではなく、その前の段階(企画、コンセプト設計、基本設計)を担当します。建物の大まかな形から、詳細の300レベルまでのモデルを簡単に作成し、国際標準規格であるIFC形式で既存のBIMソフトへデータをスムーズに引き継げます。

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ChatBIM: チャット(対話)形式でBIMモデルを作成する操作方法です。専門的なBIM操作を学ぶ必要がなく、日本語で指示するだけでモデリングが可能です。
ACIMUSの標準ライセンスは月額12,000円(税抜)で提供されています。新機能「AI自動プランニング」は、拡張機能として提供される予定です。
お問い合わせはこちら: https://www.acimus.com/webinar
新機能「AI自動プランニング」の魅力
ゾーニングからフロアプランまでAIが自動提案
通常の設計では、まず「ゾーニング」(エリア分け)を行い、次に「プランニング」(部屋の配置)と段階的に進めます。しかし、「AI自動プランニング」では、これらを生成AIが一気に自動で提案してくれます。
ユーザーは、例えば「ビジネスホテルの1階としてロビーやエレベーターホールなどを含めてプランニングして」といった指示をチャットで入力するだけです。すると、AIが建物の外形に合わせて、ゾーニングを考慮したフロアプラン(空間レイアウト)を自動的に作り出します。戸建住宅、マンション、ホテル、オフィスビルなど、さまざまな種類の建物に対応できるため、複数の設計案を比較検討する作業が大幅に効率化されます。


フロアプランから「建築要素」へ自動変換
AIが提案したフロアプランは、マウスで簡単に修正できます。間取りが確定したら、「建築要素を設置して」と指示するだけで、AIがそれぞれの空間(部屋)の位置を理解し、柱、壁、床、天井といったBIMの部品を一括で自動的に配置してくれます。

既存BIMソフトウェアと連携できる「IFC」完全対応
作成したモデルは、BIMの国際標準規格であるIFC形式(2×3/4/4.3)で出力できます。これにより、Autodesk RevitやGraphisoft Archicadといった既存のBIMソフトへ、建物の情報(属性情報)を保ったままデータを引き継ぎ、さらに詳細な設計へ進めることが可能です。
「AI自動プランニング」の今後の展望
今後は、各社の設計ルールや標準的な仕様をACIMUSに登録することで、それぞれの企業に合わせたプランニング提案ができるように機能拡張が検討されています。これにより、企業ごとに異なる設計の考え方やノウハウを、組織全体で共有し活用できる環境を目指しています。
ご興味のある企業様は、お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせはこちら: https://www.acimus.com/webinar
ACIMUSに関するよくある質問(FAQ)
Q: 既存BIMソフトの操作経験や、高額なハイスペックPCは必要ですか?
A: いいえ、必要ありません。ACIMUSはインターネットブラウザ上で動くため、一般的なパソコンとインターネット環境があれば利用できます。また、直感的な操作画面とAIとの対話で使えるので、専門的な操作を覚える必要もありません。
Q: どのような用途に向いていますか?
A: 企画段階やコンセプト設計から基本設計までの、建物の「ゼロからイチを作る」初期フェーズでの活用がおすすめです。大まかなBIMモデルを作成し、複数の設計案を比較検討したり、3Dモデルからすぐにパース画像を作ったり、既存の図面をBIMモデルに変換したりするのに役立ちます。
Q: 作成したデータは他のソフトで使えますか?
A: はい、使えます。BIMモデルは「IFCファイル」として、CAD図面(平面図や断面図)は「DXFファイル」として出力できます。これにより、ACIMUSで作ったモデルを他のBIMソフトやCADソフトで読み込み、詳細な設計に進めることが可能です。
株式会社ACIMUSについて
株式会社ACIMUSは、2024年9月に設立された建築DXスタートアップ企業です。代表取締役は菊池光貴氏。東京都千代田区に本社を構えています。
お問い合わせ
ACIMUSに関するご質問やお問い合わせは、以下の方法でご連絡ください。
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お問い合わせフォーム: https://www.acimus.com/contact
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メールアドレス: contact@acimus.com
受付時間: 平日10:00〜19:00

