株式会社Co-TechLabは、長年使われてきた古いシステムであるメインフレームを、人工知能(AI)と人の専門知識を組み合わせた「AIハイブリッド型リビルドマイグレーション」という新しい方法で、最新のオープンプラットフォームへ移行する技術の検証に成功しました。この成功により、基幹システムのAIを活用した再構築と移行が実現可能であることが示されました。

なぜ古いシステムを新しくする必要があるのか
金融業界などで使われてきたメインフレームは、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める上で、いくつかの課題を抱えています。
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高いコスト: メインフレーム専用のハードウェアやOS(z/OS)を維持管理するには、高額な費用がかかります。
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技術者不足: COBOLやAssemblerといった古いプログラミング言語を扱える技術者が減っており、システムのメンテナンスが難しくなっています。
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柔軟性の欠如: 新しいAI技術やクラウドサービスと連携しにくく、ビジネスの変化に素早く対応することが困難です。
Co-TechLabは、これらの課題を解決するため、メインフレームが持つ信頼性の高い業務ロジックはそのままに、最新のクラウド環境へシステムを再構築するアプローチを開発しました。これは、大規模言語モデル(LLM)の解析能力と、人の専門知識による確実な品質保証を組み合わせることで、効率的かつ確実な移行を目指すものです。
AIハイブリッド型移行ソリューションの検証結果
Co-TechLabは、ある外資系損害保険システムのメインフレーム環境(IMS-DB、VSAM、COBOL)から、Linux、PostgreSQL、Pythonで構成される新しいプラットフォームへの移行について技術検証を実施しました。
この検証により、AIを活用したメインフレームの移行は技術的に可能であることが確認されました。しかし、LLMによる自動変換の効率化と同時に、互換性のない部分については、人の深い業務知識やプログラム仕様の解析が不可欠であることも判明しました。このことから、AIと熟練エンジニアが協力する「ハイブリッド体制」が、移行成功の鍵となると考えられています。
AIハイブリッド移行ソリューションの特長
Co-TechLabのこのソリューションは、AIの力を最大限に活用し、以下の特長を実現します。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| プログラムの自動変換 | AI(LLM)がCOBOLやAssemblerなどの古いコードを解析し、モダンな言語(Python)へ自動的に生成・変換します。 |
| データベースの現代化 | IMS-DB、VSAMなどの古いデータベースから、汎用性の高いリレーショナルデータベース(PostgreSQLなど)へ移行します。 |
| 品質保証と知識継承 | AIによる解析に加え、互換性のないロジックの修正や業務ノウハウの整理を専門家が行い、保守しやすい環境を提供します。 |
実証された成果として、プログラムの自動変換では、変換されたPythonプログラムと元のCOBOLプログラムを比較照合するテストが実施され、正確なロジックが新しいシステムに引き継がれていることが確認されました。データベースの現代化においては、EBCDICコードをUTF-8へ変換し、生成AIを使ってデータベースの項目を自動生成し、データを移行することに成功しました。オープンなデータベースへのデータ移行により、データの活用性が高まることが確認されています。また、品質保証と知識継承の面では、互換性のないロジック(INDEXED BY、PERFORM THRUなど)やデータ形式の違いが特定され、人の手による解析とレビューが必要であることが確認されました。
モダナイゼーションがもたらす価値
このソリューションを活用することで、企業は以下のメリットを得ることができます。
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コストの効率化と柔軟性: 高価なメインフレーム環境からクラウド環境などへ移行することで、システムの運用コストを削減し、システム構造の柔軟性を向上させます。
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AI活用基盤の確立: 変換されたPythonコードは、AIや機械学習の分野での活用に適しています。
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データの利活用: オープンなデータベースにデータを移行することで、業務効率化や戦略的な意思決定に役立つデータ基盤となります。
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保守性の向上: 読みやすいモダンな言語と整理されたコードベースにより、将来的なシステムの保守・運用にかかる負担が軽減されます。
株式会社Co-TechLabについて
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会社名:株式会社Co-TechLab
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代表者:代表取締役 高橋 邦治
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事業内容:IT分野における最新技術の研究開発および企業への事業支援(PoC検証を含む)。

