EAGLYSとEmotionX、プライバシーを守る「秘密計算AI」の実用化に向け共同開発を開始

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EAGLYSとEmotionXの共同開発

EAGLYS株式会社とEmotionX株式会社は、データを暗号化したままでAIによる分析を可能にする「秘密計算AI」の実用化に向けて、共同開発契約を締結しました。この取り組みは、特に「完全準同型暗号(FHE)」と呼ばれる技術の高速化に焦点を当てています。

秘密計算AIと完全準同型暗号(FHE)とは

「完全準同型暗号(FHE)」とは、データを一度も元に戻さずに(復号せずに)計算ができる、とても画期的な暗号技術です。これにより、個人情報などの大切なデータを暗号化したままAIで分析できるようになり、プライバシーを守りながらもデータを有効活用できる「秘密計算AI」の実現が可能になります。

しかし、これまでのFHE技術は計算に時間がかかるという課題があり、実際に使うのが難しいとされてきました。今回の共同開発は、この課題を解決し、FHEを使った秘密計算AIを現実的な速さで動かせるようにすることを目指しています。

共同開発の内容と目指すもの

今回の共同開発は、これまでキオクシア株式会社で進められてきたFHE高速化の研究成果をEmotionXが引き継ぎ、EAGLYSとEmotionXの新たな体制で技術開発を進めるものです。

EAGLYSが持つ秘密計算アプリケーションの専門知識やソフトウェア技術と、EmotionXが開発するFHE高速化のためのハードウェア技術を組み合わせることで、暗号化されたデータに対するAI処理を、実用的な速さで実行できることを目指します。両社は、この協力によって、AI時代におけるプライバシー保護の課題に対応する、新しい次世代の計算基盤を、ソフトウェアから半導体技術まで一貫して作り上げることを目標としています。

今後の展望

共同開発の成果は、今春にリリースが予定されているプライバシークラウドサービスに段階的に反映される予定です。

まずは技術的な検証や実証実験(PoC)を通じて、暗号化されたままのデータを使った類似度計算、スコアリング、信用判定、不正検知、閾値判定といったデータベースでの計算処理が、実際に使える速さで実行できることを確認していきます。

将来的には、暗号化された状態のままで、たくさんのデータを対象としたニューラルネットワーク(AIの学習モデル)の学習や推論処理ができる基盤の確立を目指しています。

EAGLYSとEmotionXは、この共同開発を通じて秘密計算技術を社会に広く普及させ、プライバシーとデータ活用の両方を可能にする次世代のデータ活用基盤の確立に貢献していきます。

会社情報

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