フューチャー、AI処理を劇的に速くする独自開発の「Mark-I」を発表
フューチャー株式会社は、AIの処理をより速く、効率的に行うための特別な装置「AIアクセラレータ」を独自に開発しました。この装置は「Mark-I(マークワン)」と名付けられ、2026年3月5日に開催される「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」で初めて一般に公開されます。
AIアクセラレータ「Mark-I」とは?
AIアクセラレータは、AIが行う複雑な計算を専門的に処理し、通常のコンピューターよりも高速に動かすためのハードウェアです。Mark-Iは、AIが画像や動画を認識する際によく使われる「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)」という技術の処理を、非常に速く実行できるよう設計されています。
Mark-Iの主な特長
Mark-Iの最大の特長は、FPGA(Field Programmable Gate Array)という種類の半導体を使っている点です。FPGAは、一度作られた後でも、その中身(回路の動き)を自由に変更できるため、AIの用途に合わせて柔軟にカスタマイズできるのが大きなメリットです。これにより、例えばお店の入り口で人の顔をその場で検出するといった、素早い判断が求められる「エッジ領域」でのAI活用において、高い性能を発揮します。

また、Mark-Iは、回路設計から制御ソフトウェアまで、すべてフューチャーが独自に開発しました。特に、制御部分には「RISC-V」という、オープンな設計思想を持つ新しいコンピュータのアーキテクチャを採用し、「Rust」という安全で高速なプログラミング言語でソフトウェアを開発しています。これにより、AIの活用目的に合わせて、最適な形でフルカスタマイズと性能の最適化を実現します。
フューチャーのAI開発への取り組み
フューチャーは、2024年10月に未来のコンピュータ技術を探求する研究開発組織「ki-labs(ケーアイラボ)」を立ち上げ、Mark-Iの開発を進めてきました。また、経済産業省とNEDOが推進する「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」プロジェクトにも参加し、日本語とソフトウェア開発に特化したAIモデルを構築した実績もあります。
「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」でMark-Iを初公開
Mark-Iは、2026年3月5日に東京大学で開催される「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」にて、初めて一般に公開されます。このイベントは、オープンソースの命令セットアーキテクチャである「RISC-V」に関する日本最大級の技術カンファレンスです。
イベントでは、Mark-Iを使ったリアルタイム物体検出のデモンストレーションが行われます。エッジFPGAで人の顔をリアルタイムで検出し、プライバシーに配慮したAIの活用イメージが紹介される予定です。また、16:30からは「RISC-Vを活用したカスタムAIアクセラレータ開発事例」と題した講演も実施されます。
フューチャーは、これまでの大規模システム構築で培ってきた経験と、最先端のAI技術、そして独自開発のAIハードウェアを組み合わせることで、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、未来のビジネス創造に貢献していくとしています。
本プロジェクトに関するお問い合わせは、フューチャー株式会社 ki-labs(宮下、北本)まで。

