口唇口蓋裂当事者のための交流フォーラムが大阪で開催

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2026年2月7日、大阪で口唇口蓋裂の当事者とそのご家族を対象とした交流フォーラムが開催されました。このフォーラムは、NPO法人笑みだち会と医療法人医誠会 医誠会国際総合病院が共催し、当事者が安心して自身の思いや経験を語り合える場を提供することを目的としています。

フォーラムでの講演風景

口唇口蓋裂当事者交流の場づくりとその意義

口唇口蓋裂は、生まれた直後から長期にわたる治療が必要となる疾患です。治療は医療機関で行われますが、日常生活で感じる思いや社会との関わりの中で生じるさまざまな課題について、当事者同士が語り合える場はこれまで限られていました。

今回のフォーラムは、「なぜ私達は顔に囚われるのか」という問いをテーマに、学業、仕事、恋愛、結婚といった人生のさまざまな局面で感じる葛藤について、参加者それぞれが経験を共有する時間となりました。治療法の提案ではなく、対話と理解を深めることに重点が置かれ、医療機関内でこのような当事者会が開催されることは、医療と社会をつなぐ大切な取り組みとして注目されます。当日は18名が参加し、活発な意見交換が行われました。

交流フォーラムで発表する女性。テーマは「なぜ私たちは“顔”に」

各分野から考える口唇口蓋裂と治療の意味

講演では、大阪大学名誉教授であり医誠会国際総合病院歯科口腔外科に勤務する歯学博士の古郷 幹彦先生が「各分野で考える口唇口蓋裂」をテーマに登壇しました。古郷先生は、機能障害に対する医療的治療と見た目に関する悩みの違いについて説明し、医療の目標が機能回復である一方で、最終的な満足度は一人ひとり異なると強調しました。

口唇口蓋裂の治療は出生直後から成人期まで長期にわたるため、医療者だけでなく、患者さん自身がどのように自身の人生を受け入れていくかという視点も重要であることが共有されました。

医療専門家による講演の様子。スクリーンには機能障害と審美に関する内容が表示されています。

質疑応答やトークタイムでは、参加者から率直な質問や体験談が寄せられ、講師、医療スタッフ、ピアサポートメンバーが丁寧に回答しました。

多職種連携による長期的な診療体制と交流

本フォーラムには、笑みだち会代表の小林 えみかさんと副代表のYOUさんがピアサポートとして参加しました。さらに、医誠会国際総合病院からは言語聴覚士、臨床心理士も加わり、多職種で参加者の交流をサポートしました。

医誠会国際総合病院の歯科口腔外科では、口腔外科医、矯正歯科医、補綴歯科医、言語専門の歯科医師が連携し、生後間もない時期から成長段階に応じた治療を継続できる体制が整えられています。言語聴覚士も常駐しており、言語訓練にも対応しています。

講演と質疑応答の後には、YOUさんによる弾き語り「鼻曲がりと言われた少年の歌」が披露され、参加者同士が自然に言葉を交わし、共通の経験を通じて理解を深める時間となりました。

医誠会国際総合病院は、医療提供だけでなく、このような対話の機会を通じて当事者の思いに寄り添う取り組みを続けています。

詳細については、笑みだち会ホームページを参照ください。

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