DATAFLUCTが菓子卸大手・山星屋へ営業支援AIエージェントを導入、営業の「暗黙知」をデータで活かす

ビジネス活用

DATAFLUCTは、菓子専門商社の山星屋と協力し、営業担当者をサポートする「営業支援AIエージェント」の開発と実証実験を始めました。これは、労働力不足やコスト増といった課題を抱える卸売業界で、営業担当者がより価値の高い仕事に集中できるようにするための取り組みです。

2026年3月から一部で運用が始まり、2027年春には山星屋の全営業担当者300名への導入を目指しています。AIと人が協力することで、山星屋が目標とする売上高4,200億円の達成を加速させることが期待されています。

背景と目的

日本の菓子卸売業界は、市場の縮小やコストの上昇という大きな課題に直面しています。その中で山星屋は、2027年度に売上高4,200億円という高い目標を掲げています。

今回のAIエージェント導入は、単に業務を自動化するだけでなく、AIとの協働を通じて、これまで個人の経験や勘に頼っていた知識(暗黙知)を会社全体の共通の知識(形式知)に変え、顧客への提案の質を大きく向上させることを目指しています。

具体的には、AIエージェントが、商品情報の検索、提案資料の作成、市場や競合情報の収集・要約、販売データの分析といった、これまで営業担当者の時間を取っていた「周辺業務」を肩代わりします。これにより、営業担当者は、お客様との関係を深めたり、お客様一人ひとりに合わせた提案を考えたりと、「人間にしかできない大切な仕事」に集中できるようになります。

DATAFLUCT、菓子卸大手の山星屋へ営業支援AIエージェントを実装

営業支援AIエージェントの概要

今回の実証実験では、DATAFLUCTが提供するデータ分析自動化AIエージェント「Airlake BI Agent」を使い、営業担当者の提案活動を助ける「自律型営業AIエージェント」の有効性を確かめます。

このAIは、情報を検索するだけでなく、各営業担当者の知識を会社全体で共有し、提案の質を上げるために、主に以下の3つの機能を持っています。

営業支援型AIエージェントの概要図

①対話型検索|自然な言葉で情報を検索し、分析とグラフ作成を自動化

「2024年4月から10月の菓子月次売上金額推移をグラフで表示して」といった、普段話すような日本語で指示するだけで、AIがデータを分析し、瞬時に最適なグラフを作ります。これにより、手作業での集計や資料作成が不要になり、売上の動きを素早く把握し、意思決定を大幅にスピードアップできます。

対話型検索の画面イメージ

②資料抜粋機能|知識を共有し、属人化を解消

AIデータ基盤「Airlake platform」に蓄積された大量の社内資料から、必要な情報をチャット形式で探し出し、回答します。回答の根拠となるスライドのリンクや実際の画面もすぐに表示されるため、情報の確認が簡単です。これにより、「どこに情報があるか分からない」「先輩に聞かないと仕事が進まない」といった、経験の浅い社員が抱える課題を解決し、会社全体の提案レベルを均一にすることを目指します。

資料抜粋機能の画面イメージ

③AI企業分析|手間を減らし、質の高い提案を実現

お客様の企業分析資料や販売実績データを、さまざまな角度から分析します。AIが数値データと文章データの両方から、新しい気づき(示唆)を自動で生み出すことで、営業担当者は分析にかかる時間を減らし、お客様のニーズにもっと寄り添った提案に集中できるようになります。

AI企業分析の画面イメージ

今後の展開

2026年3月から一部地域で導入が始まり、2027年春には、すべての営業担当者300名がAIと一緒に働く「営業 1+1」体制を完全に確立することを目指しています。これにより、経験の違いに関わらず、高いレベルの提案力を会社全体で標準化します。

今後は、たくさんある商品データベースの中から「お客様Aに、春に売れそうな新商品は何か?」といった複雑な条件を瞬時に照合する機能や、文章以外のさまざまなデータもまとめて分析する計画があります。日々の営業活動の中で見過ごされがちなアナログな情報や、個人の経験にしかない知識をAIが整理して蓄積することで、特定の社員にしかできなかった成功パターンや独自の提案ノウハウを、会社全体の共通の知識に変えることを目指します。これにより、過去の実績や事例にとらわれすぎることなく、会社全体の知識を武器に「お客様の課題解決に直接つながる提案」を繰り返し実行する、卸売業の新しいモデルを作り上げます。

山星屋からのコメント

山星屋 営業DX戦略部部長の江内田氏は、「人材を最も大切な資産と考える当社にとって、このプロジェクトは単なる効率化ではなく、社員の可能性を広げる挑戦です。AIが膨大なデータを武器に変え、営業担当者は人間にしかできない『心を通わせる提案』に集中する。『人×AI』の『営業1+1』体制で、経験の差を超えたチーム力を実現し、菓子卸売業界の新しい基準を作り出せると期待しています」と述べています。

また、山星屋 営業DX戦略部課長の新名氏は、「現在、営業担当者と検証を進めていますが、これまで時間がかかっていたデータ集計や資料作成が、チャットのように瞬時に終わることに現場と共に驚いており、AIエージェントの発展に期待を持って取り組んでいます。このAIエージェントの導入により、単に作業が楽になるだけでなく、空いた時間を『お客様との対話』や『魅力的な売り場づくり』といった、人間にしかできない泥臭い営業活動に最大限活用できると、確かな手応えを感じています」と語っています。

DATAFLUCTが提供する「Airlake BI Agent」と「Airlake」について

Airlake BI Agent

「Airlake BI Agent」は、話しかけるだけでデータを取り出し、分かりやすく見せ、分析までしてくれるデータ分析自動化AIエージェントです。「今月の売上は?」「どの商品がよく売れている?」といった質問をチャットで入力するだけで、グラフや分析結果を自動で生成します。AIがデータベースの仕組みを正しく理解し、RAG(Retrieval-Augmented Generation)という技術を使うことで、誤った情報を生成するリスクを1%未満に抑え、非常に質の高いデータ抽出を可能にしました。

マーケティングから製造現場まで、あらゆる部署で、これまで専門家への依頼や手作業の集計に費やしていた時間をなくし、担当者が「知りたいと思った瞬間に」答えを得られる体験を提供します。

Airlake

「Airlake」は、データ分析やAIエージェントの構築をトータルで支援するプラットフォームです。普段話す言葉での対話を通じて、高度なデータ分析や業務を自動化し、これまで気づかれなかったデータから新しい発見(インサイト)を生み出します。

「Airlake platform」(AIデータ基盤)、「Airlake AI models」(オーダーメイドAIモデル)、「Airlake AI Agents」(AIエージェント)をまとめて提供することで、お客様専用のAIを安く、早く作ることができます。

株式会社DATAFLUCTについて

株式会社DATAFLUCTは、「データを商いに」というビジョンを掲げ、これまで活用されていなかったデータから新しい価値を生み出し、社会の課題を解決するデータビジネスパートナーです。文章や画像など、形にとらわれない「マルチモーダルデータ活用」に強みを持ち、データの収集・蓄積・加工・分析までを一貫して行います。

需要予測による無駄の削減、持続可能なまちづくり、脱炭素に向けた行動の変化など、世界的な課題に焦点を当てた自社サービスも展開し、誰もがデータを有効活用して持続可能な意思決定ができる世界の実現を目指しています。2019年にはJAXAベンチャー※に認定されています。

※宇宙航空研究開発機構(JAXA)の知的財産や業務での知見を利用して事業を行う、JAXA職員が出資・設立したベンチャー企業のことです。

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