株式会社みらい翻訳の法人向けAI翻訳ソリューション「FLaT」に、新しい「生成AI校閲」機能が加わりました。この機能は、従来のニューラル機械翻訳(NMT)が持つ正確さと、生成AIによる自然な表現の両方を兼ね備えることを目指しています。

生成AI翻訳における課題と「FLaT」の解決策
最近注目されている生成AIを使った翻訳は、とても自然で読みやすい文章を作れることが魅力です。しかし、一方で、原文にない情報が加えられたり、意味が誤って伝わったりするリスクがあります。特に、契約書や技術文書のように「一言一句の正確さ」が求められるビジネス文書では、このような誤訳のリスクは許されません。
それに対し、従来のニューラル機械翻訳(NMT)は原文に忠実な翻訳を提供しますが、ときに直訳調で不自然に感じられることがあります。販促文やメールなど、正確さを保ちつつ「読みやすさ」も重視される文書では、より自然な表現が求められます。
ビジネスの現場では、文書の目的に応じて「正確性重視」と「読みやすさ重視」の訳文を使い分け、翻訳後の確認や修正にかかる手間を減らすことが求められていました。
「生成AI校閲」機能の概要
「FLaT」の「生成AI校閲」機能は、まず高精度なNMTで原文に忠実な翻訳を行い、その結果をベースに、大規模言語モデル(LLM)である生成AIが読みやすさや表現を自動的に調整するというアプローチを採用しています。
この機能により、利用者は生成AIの介入をコントロールしながら、訳文の確認や修正(ポストエディット)の負担を減らすことができます。
特長1:用途に応じてON/OFFを選択可能
テキスト翻訳の画面で「生成AI校閲」のON/OFFを切り替えることができます。正確性が最優先される文書にはNMTのみを使用し、読みやすさも求められる文書には生成AIを併用するなど、目的に応じた運用が可能です。
特長2:NMT結果を確認後、「生成AIで読みやすくする」で後編集
「生成AI校閲」がOFFの場合でも、NMTによる翻訳結果を確認した上で、必要に応じて「生成AIで読みやすくする」ボタンを操作することで、後から生成AIによる編集を加えることができます。
特長3:差分可視化で確認ポイントを明確化
生成AIによる後編集で文章が変更された箇所は、太字で強調表示されます。これにより、どこが変わったのかをすぐに把握でき、訳文の確認にかかる時間を削減できます。
主な仕様とセキュリティ
提供開始時点での主な仕様は以下の通りです。
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対応言語方向:日本語・英語・中国語間の翻訳
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処理時間:「生成AI校閲」をONにした場合、OFFの場合と比べて翻訳に時間がかかることがあります。
セキュリティとデータの取り扱いについては、「生成AI校閲」機能はMicrosoft Azure OpenAIサービスを利用しています。お客様が入力した情報はAIモデルの学習には使用されず、翻訳処理データは国内のサーバーに限定して保存されます。情報セキュリティに関する国際的な認証(ISO/IEC 27001、ISO/IEC 27017)や第三者保証(SOC 2 Type 2 報告書)も取得しており、安心して利用できます。
今後の展望
「生成AI校閲」機能は現在、日本語・英語・中国語間のテキスト翻訳で提供されていますが、今後さらに多様なビジネスシーンで活用できるよう、対応言語の拡大をはじめとした機能改善が順次進められる予定です。
みらい翻訳は、AIテクノロジーの知見を継続的にプロダクトに反映し、翻訳品質の向上を通じて、グローバルに展開する企業の円滑な情報共有と意思決定を支え、生産性向上に貢献していくとのことです。
株式会社みらい翻訳について
株式会社みらい翻訳は、「言語の壁を取り除く」というビジョンを掲げ、AI自動翻訳「FLaT」や「みらい翻訳Plus」といったプロダクトを中心に事業を展開しています。
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会社ウェブサイト: https://miraitranslate.com/company/
※「FLaT」の一部は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の研究成果を利用し、株式会社みらい翻訳にて製品化されたものです。

