株式会社EnacticがNVIDIA主催「GTC 2026」でロボットAI評価の新基準「OpenArm Cell」を初公開

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株式会社Enacticは、2026年3月に米国カリフォルニア州サンノゼで開催されるNVIDIA主催のAIカンファレンス「GTC 2026」に出展し、ロボットAI研究者向けの新しい評価基盤「OpenArm Cell」を初めて公開します。

OpenArm Enactic

ロボットAI研究の課題を解決する「OpenArm Cell」

ロボットAIの研究では、さまざまな会社や研究機関がそれぞれ独自のロボットや実験環境を使っているため、開発されたAIモデルの性能を公平に比べるのが難しいという課題がありました。例えば、「このAIモデルはあのAIモデルよりも優れている」と発表されても、本当にそうなのかを別の人が確認するのが困難だったのです。

「OpenArm Cell」は、この課題を解決するために作られたオープンソースの評価基盤です。オープンソースとは、その仕組みが誰でも見られるように公開されているため、世界中の研究者や開発者が同じ条件でAIモデルを評価できるようになります。これにより、公平で、何度でも同じ結果が得られる、信頼性の高いロボットAI研究の共通の場を提供することを目指しています。

「GTC 2026」の会場では、実際に動くロボットを使ったデモンストレーションが行われ、「OpenArm Cell」がどのようにAIモデルを評価するのか、その一連の流れを見ることができます。

GTC 2026での出展内容

Enacticは、GTC 2026にて「OpenArm Cell」の実機デモンストレーションを実施します。ブースでは、日常の作業を例に、2種類のAIモデルが同じ環境でどのように動くかを比較します。各モデルがどれだけタスクを達成できたかは、リアルタイムでディスプレイに表示され、成功かどうかの判定や、ロボットの動きの記録も自動で行われます。

出展概要

  • イベント名:GTC 2026

  • 会期:2026年3月16日(月)〜 3月19日(木)(現地時間)

  • 会場:San Jose McEnery Convention Center(米国・カリフォルニア州サンノゼ)

  • ブース番号:3418

ロボットがカトラリーを扱う様子

評価基盤「OpenArm Cell」の主な機能

「OpenArm Cell」は、ロボットAIモデルを公平に比較・評価するための、以下のような特徴を持っています。

  • 環境の規格化:ロボットを置く場所の背景、照明、カメラの配置、アームの位置など、すべての条件が統一されています。これにより、どの「OpenArm Cell」で評価しても、常に同じ条件で検証できます。

  • AIモデルの自動評価:複数のAIモデルを人の手を借りずに自動で切り替えて評価する仕組みがあり、連続して性能を比較することが可能です。

  • 昇降装置による広い作業領域:ロボットの両腕が上下に動く装置を備えているため、アームが届く範囲が広がり、より大きなスペースが必要な作業にも対応できます。

  • 安全性:ライトカーテンや非常停止スイッチが備えられており、安全に配慮した設計となっています。

  • データ収集基盤:AIモデルの評価だけでなく、AIモデルを賢くするためのデータ(学習データ)を集める道具としても活用できます。

安全柵に囲まれたロボットアーム

「OpenArm」プロジェクトについて

「OpenArm」は、ロボットの設計図から動きを制御するソフトウェアまで、すべて公開されているオープンソースの双腕ロボットアームを中心とした研究プラットフォームです。遠隔操作や、人間がお手本を見せてAIに学ばせる「模倣学習」、試行錯誤を通じてAIを賢くする「強化学習」、実際のロボットからデータを集めるなど、幅広いロボットAIの研究に利用されています。

2025年7月の公開以来、GitHubでは1,700以上の「Star」(お気に入り登録のようなもの)を獲得しており、国内外の多くの研究機関や企業で活用されています。

Enacticは、2026年4月に「OpenArm」の次のバージョン「OpenArm 2.0」のリリースを予定しています。今回GTC 2026で展示される「OpenArm Cell」は、この「OpenArm 2.0」を構成する重要な要素の一つです。

「OpenArm 2.0」では、これまでの利用経験から見つかった課題をもとに、ロボットアーム本体の改良が行われます。さらに、「OpenArm Cell」という再現可能なAIモデル評価基盤と、軽く抵抗の少ないパッシブアーム「OpenArm KER」が新しく追加されます。これにより、ロボットAIの開発から評価、データ収集までをまとめてサポートする、より包括的なプラットフォームへと進化します。このバージョンは、長く安定して使えるように提供され、研究者や開発者が安心して研究成果を積み重ねられるような、しっかりとした基盤となるでしょう。

黒背景の双腕型ロボットシステム

GTC 2026と株式会社Enactic

GTC 2026に関する詳しい情報は、以下の公式サイトをご覧ください。

株式会社Enacticは、介護やサービス業、家庭など、私たちの生活を助ける「安全で実用的なヒューマノイドロボット」の導入を進めている企業です。現実世界でのデータ収集を広げることで、AIの基礎となるモデルの開発を促進し、特に人手不足が深刻な介護業界などで、人と一緒に働くロボットを通じて現場の生産性を高めることを目指しています。

Enacticロゴ

会社概要

  • 商号:株式会社Enactic

  • 代表者:山本泰豊

  • 本社:〒160-0004 東京都新宿区四ツ谷1-22-5

  • ラボ所在地:〒101-0021 東京都千代田区外神田2-4-4 第一電波ビル801

  • 設立:2025年7月

  • URLhttps://enactic.ai/

  • 問い合わせ先:info@enactic.ai

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