ビーマー社、NVIDIA GTC 2026で「ML-Safeビデオデータ圧縮」をデモ展示
2026年3月18日、ビデオ最適化技術を提供するビーマー社が、NVIDIA GTC 2026において、自動運転車やロボット、スマートスペースといった「フィジカルAI」(現実世界で物理的な相互作用を行うAI)向けの「ML-Safeビデオデータ圧縮」技術をデモ展示しました。この技術は、GPU(グラフィック処理装置)の力を借りて、ビデオファイルのサイズを最大50%も減らしつつ、機械学習(ML)モデルの精度を保つことができるのが特徴です。
さらに、データ管理の専門企業であるVAST Data社と協力し、Video RAG/VSS(※ビデオデータから情報を効率的に検索・抽出・要約する技術)に最適な「取り込み時ML-Safe圧縮」という新しいデータ処理の流れも世界で初めて公開されました。

フィジカルAIが抱えるビデオデータの課題
自動運転車やロボット、スマートスペースといったフィジカルAIの分野では、現実世界や人工的に作られた膨大な量のビデオデータが、AIの学習や検証に使われています。これらのデータは、ペタバイト(1ペタバイトは1000テラバイト)という非常に大きな単位で増え続けており、データを扱うチームは、AIの性能を落とさずに信頼性の高い圧縮技術を求めています。
しかし、従来のビデオ圧縮技術では、データの保存効率、ネットワークの速さ、AIモデルの精度、そしてデータの処理速度といった要素の間で、どれかを優先すると他の性能が犠牲になるという問題がありました。これがAIシステムの性能に直接影響を与えていたのです。
ビーマー社の「ML-Safe圧縮」技術とは
ビーマー社が特許を持つ「CABR(コンテンツ適応型ビットレート)」という技術は、映像の内容に合わせてフレームごと、シーンごとに最適なビットレート(データ量)に自動で調整することで、画質と機械学習モデルの精度の両方を高いレベルで保つことができます。
この技術の主なポイントは以下の通りです。
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過去1年間のテストでは、ビデオファイルのサイズを最大で50%削減できることが確認されています。
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業界標準のデータセットを使った評価では、多くの品質や精度を測る指標において、機械学習モデルの精度が維持されることが検証されています。
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GPUの高速な計算能力を活用することで、データを取り込んでからAIが学習・検証を行うまでの全ての工程で、高い処理速度と安定した品質を保証します。
VAST Data社との共同デモ:Video RAG/VSSを支える新しいデータパイプライン
NVIDIA GTCの会場では、AIオペレーティングシステムを提供するVAST Data社とビーマー社が共同で、新しい映像データパイプラインを公開しました。このパイプラインでは、GPUの力を借りた高速な圧縮をデータを取り込む段階で適用し、同時に機械学習モデルの精度を保つ「ML-Safe」を実現します。
デモでは、以下の内容が紹介されました。
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VAST AI OS上で、大量のデータに素早くアクセスできる仕組み、システムを柔軟に拡張できる設計、データベースサービス、そしてリアルタイムでのデータ処理と連携機能が統合されています。
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自動運転やメディア・エンターテインメント分野で増え続ける大規模な映像データに対して、VLM(Video Language Model、※映像と言葉を結びつけて理解するAIモデル)を使って、意味に基づいたデータの整理(セマンティック・キュレーション)が可能になります。
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これにより、ペタバイト規模のデータの中から必要な情報を高速で検索したり、フィルタリングしたり、優先順位をつけたりできるようになります。
今後の展望
ペタバイト級のビデオデータの管理に課題を抱えている企業は、GTC 2026のBeamrブース(3109)にて、ビーマー社のビデオデータ専門家と直接相談できる機会が設けられました。面談の予約は、以下のオンラインフォームから受け付けています。
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英語での予約フォーム: https://meetings-eu1.hubspot.com/sharon-carmel/gtc-san-jose-2026
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日本語での予約フォーム: https://www.japan21.co.jp/products/beamr/#form
ジャパン・トゥエンティワン株式会社は、今後もビーマー社の革新的な技術を日本の企業が安心して利用できるよう、サポートを続けるとのことです。
ビーマー社製品について、より詳しい情報は以下のウェブサイトで確認できます。
https://www.japan21.co.jp/products/beamr/
ビーマー社(Beamr Imaging, LTD.)について
イスラエルのヘルツェリアに本社を置くナスダック上場企業で、コンテンツ適応型ビデオソリューションの分野で世界をリードしています。「テクノロジー&エンジニアリング・エミー賞2021」や「Seagate Lyve Innovator of the Year 2021」を受賞しており、53件もの関連特許を持っています。その軽量化技術は、見た目の品質を保ちながら最大50%のビットレート削減を可能にします。
ウェブサイト: https://www.beamr.com
ジャパン・トゥエンティワン株式会社について
1992年9月に創業し、「世界中のイノベーション商材を通して社会課題を解決する」ことを理念としています。イスラエルを中心に世界最先端のハイテク企業と提携し、日本市場での技術や製品のビジネス開発と販売を行っています。主な製品には、自動車の後付け衝突防止補助システム「モービルアイ」や、衛星画像データを活用した水道インフラ管理・更新のための「アステラ製品」などがあります。「モビリティ事業」「スマートインフラ事業」「EC・ソフトウェア事業」「ヘルスケア事業」の4つの事業を展開しています。
ウェブサイト: https://www.japan21.co.jp/

