AIとプロの技が融合した「AlgoGames 翻訳」に新機能が登場
AIとプロの翻訳家が協力して高品質な翻訳を提供する「AlgoGames 翻訳」に、新しい機能が加わりました。今回提供が始まったのは「翻訳メモリAPI統合機能」です。この機能により、ゲーム翻訳に特化したAIが、これまでの翻訳資産をより賢く活用できるようになります。

これまでの課題:AIと翻訳メモリは別々に動いていた
ゲームの翻訳現場では、過去の翻訳を記録した「翻訳メモリ(Translation Memory / TM)」が長く使われてきました。これは、同じ表現やフレーズを繰り返し使うことで、翻訳の質を一定に保ち、効率を上げるための大切なデータです。
一方で、最近注目されているLLM(大規模言語モデル)を使ったAI翻訳は、文章全体を理解して自然な訳文を作るのが得意です。しかし、これまでのAI翻訳と翻訳メモリは、それぞれが独立して動くことがほとんどでした。つまり、まず翻訳メモリで「完全に一致する部分」を探し、残った部分をAIが翻訳するという流れです。この方法では、AIが過去の翻訳資産を参考にすることなく、ゼロから訳文を作ってしまうため、せっかくの翻訳資産を最大限に活かせているとは言えませんでした。
新機能のポイント:AIがあいまい一致も文脈で理解し活用
新機能の最も重要な点は、AIが「あいまい一致(Fuzzy Match)」と呼ばれる、完全に一致はしないけれど似ている過去の翻訳も、文脈を理解した上で活用できるようになったことです。これまでは、あいまい一致の場合、機械的に修正する部分だけを変えることが多く、最終的な品質は人間の翻訳者が確認する必要がありました。
しかし、この新機能では、AIが翻訳メモリから取得したあいまい一致の情報を「参考訳」として読み込みます。そして、元の翻訳が持っていた文章の構造や言葉の選び方、全体の雰囲気などを守りながら、変更が必要な部分だけを文脈に合わせて調整します。これは、まるで人間の翻訳者が過去の訳文を基に、必要な箇所だけを修正するようなプロセスをAIが再現するイメージです。これにより、シリーズ作品や追加コンテンツでも、過去作との表現の統一性を保ちつつ、より自然な翻訳が可能になります。

業界標準ツール「memoQ」との連携でスムーズな導入
この機能は、翻訳業界で広く使われている「memoQ」という翻訳支援ツールのサーバーにある翻訳メモリと、API(システムの連携口)を通じて直接つながるように作られています。そのため、既存の翻訳メモリのデータを特別な形式に変換したり、別のシステムに取り込んだりする必要がなく、現在の管理環境をそのまま活かしてリアルタイムで利用できます。また、TMXファイルという翻訳メモリの標準的なファイル形式にも対応しています。
その他の便利な機能
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完全一致の自動流用: 翻訳メモリに完全に同じ文章がある場合(100%一致)、AIは自動でその訳文を使い、翻訳の対象から外します。
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大規模プロジェクト対応: 大量の文章を一度に処理できるよう最適化されており、数万セグメント(文章の区切り)を超えるような大きなプロジェクトにも対応できます。
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翻訳データの非学習ポリシー: 利用者の翻訳メモリや翻訳データが、AIの学習に使われることはありません。個人情報や機密情報の保護に配慮しています。
利用方法
この機能を使うために、特別なシステムを新たに作ったり、データを移行したりする必要はありません。既存の翻訳メモリを共有するだけで、すぐに使い始めることができます(追加費用は不要です)。
翻訳メモリの提供方法は、以下のいずれかを選べます。
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memoQサーバーへアクセスするための利用者アカウントの作成
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TMX形式の翻訳メモリデータの提供
詳細や導入に関する相談は、以下のリンクからお問い合わせください。
「AlgoGames」シリーズについて
「AlgoGames」シリーズは、最新のAI技術とゲーム業界の専門家の知恵を合わせて、ゲームの開発や運営を幅広くサポートするプラットフォームです。翻訳だけでなく、ゲームの宣伝、シナリオ作成、品質チェック、販売など、様々な面で支援します。AIの持つ「速さと安さ」に加えて、それぞれの作品に合わせたデータを活用することで、よりクリエイティブな価値を提供し、日本のゲームが世界で成功し続けるための基盤を目指しています。
株式会社Algomaticについて
株式会社Algomaticは、大規模言語モデルなどの生成AI技術を活用したサービスの開発・提供を行っている企業です。2023年4月13日に設立され、東京都港区に本社を置いています。

