デンタルサポート、IT企業アルテックを子会社化し医療DXを加速
医療の現場でデジタル技術を活用し、より良い医療サービスを提供しようという動き、いわゆる「医療DX(デジタルトランスフォーメーション)」が注目されています。そんな中、デンタルサポート株式会社が、IT企業である株式会社アルテックを子会社化し、この医療DXの取り組みをさらに加速させることが発表されました。
株式会社アルテックの子会社化で事業を強化
DSヘルスケアグループのデンタルサポート株式会社は、2025年12月19日付けで、大阪府に本社を置く株式会社アルテックの株式をすべて取得し、子会社としました。これにより、DSヘルスケアグループは、医療のDXを推進するためのIT開発部門をさらに強化し、グループ全体のシステムエンジニアは106名体制となりました。
この子会社化によって、デンタルサポート株式会社は新たに「関西圏」での事業展開を本格的にスタートさせます。これまで以上に柔軟かつスピーディーに、大規模なITプロジェクトを進めることが可能になると期待されています。

株式会社アルテックは、システムの設計やソフトウェアの開発、パッケージソフトの開発・販売、そして労働者派遣事業を行っている会社です。1996年4月1日に設立され、代表取締役は吉田勉氏が務めています。
医療DXへの具体的な取り組み
DSヘルスケアグループは、医療のDXを非常に重要な課題と捉え、様々な取り組みを進めています。
歯科健診データの活用
グループ内で歯科健診サポート事業を行う株式会社ハミエルと協力し、数万人にのぼる歯科健診の結果をデータとして集めています。これらのデータを活用し、個人の医療データと連携するシステムを作り上げることを目指しています。
お口の病気と全身の病気には深い関連性があると言われています。この関連性をデータで「見える化」することで、病気になってから治療するのではなく、病気を予防することに力を入れた医療体制を作り、人々の健康寿命を延ばすことに貢献していきます。
AI(人工知能)の活用
大量に集められた歯科医療の情報は、「ビッグデータ」としてAI(人工知能)の発展に役立ちます。これにより、AIが医師の診断を助ける技術や、これまでになかった新しい治療法の開発にもつながり、未来の医療を形作る大切な土台となるでしょう。
また、グループ内で遠隔画像診断事業を展開する株式会社医用画像応用と協力し、AIを使った画像診断システムを構築しています。これにより、医師の診断にかかる負担を減らし、診断を担当する医師の不足や地域による医療格差の改善にも取り組んでいくとのことです。
デンタルサポート株式会社について
デンタルサポート株式会社は、訪問歯科診療のサポート、歯科技工、再生医療関連事業、介護事業などを幅広く手がけています。訪問歯科診療サポートは、北海道から九州まで全国に展開しており、毎月約3.6万人もの患者の診療をサポートしている実績があります。
海外展開としては、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、医科と歯科を併設したクリニック「SAKURA Medical and Dental Clinic」を開設し、アジアや中東を中心に活動しています。
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本社所在地:千葉県千葉市美浜区中瀬1-3幕張テクノガーデンD棟17階
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設立:1989年(平成元年)5月30日
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資本金:1億円
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代表者:代表取締役 草深 多計志
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サービスサイト:https://dentalsupport.biz/
今回のアルテックの子会社化を通じて、DSヘルスケアグループは医療DXをさらに加速させ、より多くの人々が健康で質の高い医療を受けられる未来の実現に向けて、大きな一歩を踏み出しました。

