ITエンジニア向けのプラットフォーム「paiza」は、プログラミング言語に関する2025年版の調査結果を発表しました。この調査は、paizaに登録しているITエンジニアやプログラミング学習者を対象に行われたものです。生成AIが開発現場に深く浸透し、コーディングの効率化が進む一方で、企業はより専門的なスキルを強く求めるようになっています。本調査では、市場のリアルな「需給バランス」に注目し、「高年収」につながり「企業ニーズが高い」言語が明らかにされています。

提示年収ランキングTOP10:「Go」が3年連続でトップ
2025年の調査で、プログラミング言語別の平均年収ランキングでは「Go」が3年連続で1位を獲得しました。2位には「TypeScript」、3位には「Ruby」が続いています。
| 順位 | 言語 | 提示年収 |
|---|---|---|
| 1 | Go | 723万円 |
| 2 | TypeScript | 714万円 |
| 3 | Ruby | 689万円 |
| 4 | Python | 683万円 |
| 5 | Kotlin | 678万円 |
| 6 | JavaScript | 664万円 |
| 7 | PHP | 658万円 |
| 8 | Swift | 657万円 |
| 9 | Java | 649万円 |
| 10 | C# | 636万円 |

Go言語がこれほど高い年収を維持しているのは、その並行処理性能と安定性が、大規模なWebサービスやマイクロサービスのモダンな基盤を構築する上で非常に重要だからだと考えられます。
企業ニーズランキング:実務で最も求められる言語はJavaScript
企業が求めるプログラミング言語のランキングでは、「JavaScript」が1位、次いで「Java」が2位、「PHP」が3位という結果でした。これは、企業の既存システムや大規模サービスの維持・運用に対するニーズが高いことを反映しています。
| 順位 | 言語 | 言語別求人数比率 |
|---|---|---|
| 1 | JavaScript | 14.4% |
| 2 | Java | 13.9% |
| 3 | PHP | 11.0% |
| 4 | Python | 10.6% |
| 5 | TypeScript | 10.1% |
| 6 | C# | 8.6% |
| 7 | C++ | 5.6% |
| 8 | Ruby | 4.9% |
| 9 | C | 4.6% |
| 10 | Kotlin | 3.9% |

提示年収トップのGo言語がこのランキングではTOP10に入っていないことから、「求人数は少ないが年収は高い」という状況がうかがえます。これは、Go言語のスキルを持つ人材がスペシャリストとして非常に高く評価されていることの証拠と言えるでしょう。
paizaのデータから読み解くプログラミング言語トレンド2025
人気言語ランキング(社会人編)

社会人向けのランキングでは、PythonとJavaの「二強」体制が定着しています。PythonはAI・機械学習、データサイエンス分野で広く使われており、業務効率化やWeb開発など多様な活用範囲が人気の要因です。Javaは大規模システム開発や金融、エンタープライズ分野で長く採用され続けており、その信頼性と実績が安定した人気を支えています。
人気言語ランキング(学生編)

学生向けのランキングでも順位の大きな変動はなく、大学や専門学校での情報科学・プログラミング教育の基礎カリキュラムが安定していることを示しています。
「穴場言語」トレンド2025:Kotlin、Swift、Goが上位に
「穴場言語」とは、企業ニーズは高いものの、スキルを持つ人が少ないため、年収が高くなる傾向にある言語を指します。2025年の穴場言語ランキングは、2024年と変わらず1位「Kotlin」、2位「Swift」、3位「Go」という結果になりました。

年収トップのGo言語がここでも上位に挙がっていることは、大規模なデータを扱うサービス開発に関わる人材が不足しており、高い需要と供給のギャップが続いていることを示唆しています。
スキル習熟度の評価度合い:「スキル別内定率指数」ランキング
26卒学生編

新卒の内定率においては、特に「Ruby」がpaizaランクB以上(※)のスキルレベルを持つ学生の内定獲得指数が非常に高いことが分かりました。これは、Rubyを習得している学生が平均して2.88言語を学習している傾向があり、プログラミングに対する高いポテンシャルが評価されているためと推測されます。
社会人編

社会人では「C#」「C++」「Java」が上位にランクインしています。これらの言語は、企業の基幹システムや金融機関のシステムなど、信頼性とパフォーマンスが求められる分野で長く使われてきました。保守や機能追加には経験豊富なエンジニアが不可欠であるため、単にコードを書くだけでなく、設計やデバッグといった専門的な経験が強く求められ、市場価値が高くなっていると考えられます。
(※)paizaランクにおける習熟度レベルについて

生成AI時代のITエンジニアのキャリア戦略
生成AIが開発現場に浸透する現代において、ITエンジニアが市場価値を高めるためには、多くの人が学んでいるスキルだけではなく、将来を見据えたスキルの習得が求められるようになるでしょう。paizaでは、ITエンジニアが生成AI時代に市場価値を高めるためのスキル習得を支援する学習コンテンツや、スキルを客観的に測れる「paizaスキルチェック」を提供しています。
paizaは「世界を変えるのは、異能だ。」という考えのもと、「人と企業に絶え間ない成長を促す唯一無二のプラットフォーム」を目指しています。今後もこのプラットフォームを通じて、IT人材を採用する企業、IT人材を育成する教育機関、そしてIT人材として活躍を目指す個人に役立つサービスの提供を続けていくとのことです。
paizaについて
paizaは、ITエンジニア向けの転職・就職・学習プラットフォームです。オンラインプログラミングテスト「paizaスキルチェック」でスキルを証明し、そのスキルを使って転職・就職ができるユニークなサービスを提供しています。2025年12月現在、登録者数は約94万人、4,900社以上の企業が採用に利用しており、「paizaスキルチェック」の総受験回数は3,480万回に達しています。
「paiza転職」は、ITエンジニアのスキルを可視化し、実力重視で企業とマッチングする転職サービスです。その他にも、学生向けの「paiza新卒」、未経験・若手エンジニア向けの「EN:TRY」、フリーランスエンジニア向けの「paizaフリーランス」、そして転職・就職直結型のプログラミング学習サービス「paizaラーニング」を展開しています。
- paiza公式サイト: https://paiza.jp
会社概要
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社名:paiza株式会社
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代表者:代表取締役社長/CEO 舘 康人
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資本金:140,000千円(資本準備金含む)
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設立:2012年2月13日

