IYP Consulting、国際会議NeurIPS 2025でAI研究「SVG」を発表──2026年にオープンソース公開へ
株式会社I.Y.P Consulting(以下、IYP)は、AI分野で世界的に権威のある国際会議「NeurIPS 2025」において、同社の論文「Support Vector Generation: Kernelizing Large Language Models for Efficient Zero-Shot NLP(SVG)」をポスター発表しました。この研究は厳正な審査を経て採択されたもので、会期中には100名以上の参加者、特に日本人学生やポスドク20名以上との活発な対話が行われました。

国際的に評価された研究「SVG」とは?
NeurIPS 2025は、2025年に21,575件もの論文投稿があり、そのうち5,290本(約24.52%)が採択されるという、非常に競争率の高い会議です。その中で採択された「SVG」は、「凍結された(frozen)大規模言語モデル(LLM)を、追加学習なし(training-free)で、より分かりやすく(解釈可能に)ゼロショット/少数ショット分類へ拡張する仕組み」を提案しています。
現場でAIを使う際に大切なのは、単に「精度が高い」ことだけではありません。
- 計算資源と運用コスト: AIを動かすためのコンピューターのパワーや電気代、維持費
- 説明可能性: AIがなぜその答えを出したのか、理由が分かること
- 評価設計と再現性: AIの性能を正しく測ることができ、同じ結果をいつでも出せること
特にLLMは、その規模が大きくなるほど、動かすための計算やメモリの負担が増えてしまいます。そのため、限られた計算資源でも動かせるように効率化する技術(「量子化」など)がとても重要になっています。IYPは、このような世界レベルの研究テーマを、実際のAI開発に必要な「どんなAIを作るか(要件定義)」、「どう評価するか」、「どう動かすか(実装)」まで落とし込み、社会で実際に役立つAIを作ることを重視しています。
次世代のAI人材との交流を重視
IYPは、会議期間中に20名以上の日本人AIエンジニア候補(学生やポスドクなど)と対話する機会を持ちました。ポスターセッションだけでなく、ランチやディナーといったカジュアルな場でも、以下のようなテーマで意見交換が行われました。
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研究テーマを、実際の課題や製品の価値にどう結びつけるか
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AIの評価を、再現性や説明可能性、運用の制約を考慮してどう設計するか
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国際会議での議論の内容を、実際の仕事の意思決定にどう活かすか
IYPは、AI分野で活躍する人々が安心して挑戦できる環境を提供するためには、「扱うテーマの面白さ」だけでなく、深い議論や多くの学び、速い成長が重要だと考えています。国際会議レベルの議論を日々の開発や検証に取り入れ、個人ではなくチームとして強くなることを目指しています。


会議でのハイライトとSVGへの期待
NeurIPS 2025では、2024年のチューリング賞受賞者で強化学習の第一人者であるR. Sutton氏による基調講演からスタートし、AIエージェントに適した新しい学習方法「OaKフレームワーク」が発表されました。会場にはGAFA(Google, Apple, Facebook (Meta), Amazon)をはじめとする多くの企業ブースが集結し、最新のAI技術やサービスが紹介されました。


IYPはポスターセッションで「SVG」のオープンソースデモを交えて説明を行い、GAFAの研究者を含む100名以上から高い評価を得ました。


ポスターセッションを通じて、今回の「SVG」のようにLLMの効率化(量子化)や説明可能性の向上といった技術が、世界のAI業界で強く求められていることが確認されました。また、「協力的な連携のためにはオープンソースコミュニティが必要だ」という要望も寄せられました。これを受けてIYPは、研究者と実務家の両方と継続的に交流できるよう、情報を発信し、コミュニティとのつながりを強化していく方針です。SVGは2026年にオープンソースとして公開される予定です。
AI経営ウェビナーのお知らせ
IYPでは、企業のAI導入に関するウェビナーを開催します。AI導入における「失敗パターン」とその乗り越え方について、GPU不要の生成AI「SVG」を活用したAI経営の実現方法が解説されます。

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タイトル: AI導入の“失敗パターン”とその乗り越え方
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開催日時: 2025年12月23日(火) 14:00〜15:00
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形式: オンライン開催(Zoom)
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参加費: 無料(事前登録制)
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対象: 事業会社の経営層、役員、経営企画・DX推進部門、情報システム部門、IT企画部門の責任者・担当者、営業・マーケティング組織の生産性向上をAIで実現したいマネージャー、すでに生成AIを試しているが「次の一手」が見えないプロジェクトオーナー
IYPへの問い合わせは、以下のリンクから可能です。
https://www.iyp.co.jp/page/contact-form

