サイバーセキュリティのグローバルリーダーであるタレスは、この度、新しいセキュリティプラットフォーム「Thales AI Security Fabric」を発表しました。
このプラットフォームは、エージェント型AIや、AI、大規模言語モデル（LLM）を活用したアプリケーション、企業や組織の大切なデータ、そして利用者の身元（ID）を守るために作られました。AIが実際に動いている間にセキュリティを提供する「ランタイムセキュリティ機能」を初めて提供します。
「AIへの不正な指示（プロンプトインジェクション）」、「大切な情報が外に漏れること（データ漏洩）」、「AIの判断を狂わせること（モデル操作）」、「情報検索に使うAIの仕組みの弱点（脆弱なRAGパイプライン）」といった、AIならではの新しい脅威に対応します。これにより、企業や組織は、ルールや決まりを守りながら、安心して新しい技術を取り入れることができます。
タレスはさらに、2026年後半にはAIを取り巻く全ての環境（AIエコシステム）を包括的に守るためのセキュリティ層を提供する予定です。これにより、インターネット上（クラウド）と自社のサーバー（オンプレミス）の両方で、AIの利用が広がるのをサポートします。
AIの普及とセキュリティの必要性
AIは現代のビジネスにおいて、最も急速に広まっている技術の一つです。産業を変革し、仕事を効率化し、新しいアイデアを生み出すことを可能にしてきました。しかしその一方で、新しいセキュリティの隙間や危険も生み出しています。
マッキンゼーの調査によると、現在78％の組織が何らかの仕事でAIを活用しており、これは2年前の55％から大きく増えました。また、タレスが発表した「データ脅威レポート」（2025年）によると、73％の組織が、新しい、または既存の予算を使ってAI専用のセキュリティツールに投資しています。
タレスは、企業や組織のAIエコシステムの中心と端を守るため、AIが実際に動いている間のセキュリティの基盤となる機能を最初に導入します。
「Thales AI Security Fabric」で実現できること
企業や組織は、このプラットフォームを通じて、以下のセキュリティ環境を実現できるようになります。
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AIによる成長を安全に実現: 「AIへの不正な指示（プロンプトインジェクション）」、「大切な情報が外に漏れること（データ漏洩）」、「AIの判断を狂わせること（モデル操作）」、機密データや規制対象データが流出するなどのリスクを減らしつつ、AIのビジネス価値を最大限に高め、新しいアイデアと事業の拡大を可能にします。
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データ、アプリケーション、IDを最初から最後までしっかり守る: エージェント型AIや生成AIに対し、決められたデータへの安全なアクセスを提供し、インターネット上（クラウド）と自社のサーバー（オンプレミス）の両方で、AIが実際に動いている間のセキュリティを展開します。さらに、最小限の手間で、全てのAIとのやり取りを守ります。
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企業向けのしっかりした保護と基準への対応: ウェブのセキュリティで特に注意すべき「OWASP Top10リスク」に対応します。実績のあるセキュリティ機能を活用し、金銭的な損失や会社の評判を傷つける（レピュテーションリスク）ような出来事が、直接影響を与える前に防ぎます。
最初に利用できる機能
最初に利用可能となる機能は以下の通りです。
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AIアプリケーションセキュリティ: 大規模言語モデル（LLM）を利用する自社開発アプリケーションを守るために作られたセキュリティソリューションです。「AIへの不正な指示（プロンプトインジェクション）」、「AIの判断を狂わせること（ジェイルブレイク）」、システムプロンプトの漏洩、モデルに対するDDoS攻撃、大切な情報の漏洩、コンテンツの適切さの判断など、AI特有の脅威に対し、リアルタイムで保護します。インターネット上（クラウドネイティブ）、自社サーバー（オンプレミス）、その両方を組み合わせた環境（ハイブリッド）など、あらゆるシステムに対応する、柔軟でスムーズな導入方法を提供します。
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AI検索拡張生成（RAG）セキュリティ: データがRAGアプリケーションに取り込まれる前に、整理されたデータと整理されていない企業のデータに含まれる大切な情報を検出し、暗号化や鍵の管理を含む包括的なデータ保護ソリューションにより保護します。さらに、LLMと外部のデータ源との通信を安全なものにします。
タレス サイバーセキュリティ製品事業 シニア・バイスプレジデントのSebastien Cano氏は、次のように述べています。
「AIがビジネスのあり方を変える中で、企業にはエージェント型AIや生成AIアプリケーションがもたらす固有のリスクに対応したセキュリティソリューションが求められています。『Thales AI Security Fabric』は、運用の複雑さを最小限に抑えながら、AIアプリケーションを守るための専用ツールを提供します。数十年にわたるセキュリティの専門知識のもと、タレスは企業や組織が大切なデータ、アプリケーション、ユーザーとのやり取りを守りながら、AI導入を安心して拡大できるよう支援します。」
今後の拡張計画
2026年には、タレスは「Thales AI Security Fabric」をさらに進化させ、データ漏洩防止、モデル・コンテキスト・プロトコル（MCP）セキュリティゲートウェイ、一貫したランタイムアクセス制御など、新しいAIが実際に動いている間のセキュリティ機能を導入する予定です。これらの機能により、データが流れる全体をより強く保護し、エージェント型AIのデータアクセスを安全にし、ユーザー、モデル、データ源の間のやり取りを統合的かつルールに沿った形で管理できるようになります。
より詳しい情報やトライアル版、各種ツールへのアクセスについては、タレスのウェブサイトをご覧ください。
タレスグループについて
タレス（本社：フランス・パリ、Euronext Paris: HO）は、防衛、航空・宇宙、サイバー・デジタル分野における、先端技術のグローバルリーダーです。主権、セキュリティ、持続可能性、インクルージョンなどの課題に対し、革新的な製品とソリューションで応えています。
タレスグループは、AI、サイバーセキュリティ、量子技術、クラウド技術など主要分野における研究開発に関して、年間40億ユーロ近くを投資しています。
68ヵ国に8万3,000人の従業員を擁するタレスの2024年度売上高は、206億ユーロを記録しています。
