グロースデータ、ビジネスの「なぜ?」を解き明かすAI研究成果を発表 – 因果探索と大規模言語モデルの活用

生成AI(Generative AI)

グロースデータが、KPI変動の「なぜ?」を解き明かすAI研究成果を発表

株式会社グロースデータは、ビジネスにおける重要業績評価指標(KPI)の複雑な変動要因を特定し、その解釈を大規模言語モデル(LLM)というAIの一種で支援する新しい研究成果を発表しました。

この研究成果は、2025年11月に開催される二つの主要なイベントで発表されます。

  • 第28回情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2025)

  • データサイエンティスト協会12thシンポジウム

第28回情報論的学習理論ワークショップ (IBIS2025)

なぜKPIは変動するのか?AIがその原因を特定し、わかりやすく解説

ビジネスにおいて、KPIがなぜ変動したのかを正確に理解することは非常に重要です。しかし、多くの要因が複雑に絡み合うため、真の原因を見つけるのは簡単ではありません。

この研究では、まず「因果グラフ」という仕組みを使って、たくさんの要素の中からKPI変動の真の原因を特定する手法を提案しています。これは、まるで複雑なパズルのピースを一つずつ解き明かすようなものです。これにより、表面的な強い信号だけでなく、本当に影響を与えている要因を区別できるようになります。

次に、特定された要因が「今回のKPIの変動にどれくらい影響したか」を数値で測れるようにしました。さらに、この複雑な分析結果を人間がもっと簡単に理解できるよう、大規模言語モデル(LLM)を活用してわかりやすく「解釈」する試みを行っています。LLMは、まるで賢いアシスタントのように、難解なデータを整理して言葉で説明してくれる役割を担います。

発表イベントの詳細

情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2025)

IBISは、情報理論、統計学、計算機科学といった分野が交差する、日本最大級の機械学習に関する学術フォーラムです。

  • 発表概要

    • ポスターセッション 2a [2a-E-03]

    • 日時:11月13日(木)13:50~15:50

    • 発表者:松田亜登夢氏、今井優作氏(ともに株式会社グロースデータ)

    • カテゴリ:確率的手法・グラフィカルモデル・因果推論

    • 発表タイトル:因果グラフによる変動要因特定およびLLMによる解釈支援

    • 概要:KPI変動の真の要因特定は、多要因の同時変動や非線形効果により困難です。本研究は、因果グラフを用いて交絡を除去し、要因の分布変化と因果効果の積分により「今回の寄与量」を定量化する手法を提案します。これにより見かけ上の強信号と真の寄与を区分可能としました。また大規模言語モデルによる解釈支援に向けた実験も行われました。

  • イベント概要

    • 日時:2025年11月12日(水)~15日(土)

    • 主催:電子情報通信学会 情報論的学習理論と機械学習研究会

    • 会場:那覇文化芸術劇場なはーと(沖縄)およびオンライン

    • 公式サイト:https://ibisml.org/ibis2025/

データサイエンティスト協会12thシンポジウム「インターセクション」

データサイエンスの最新動向と実社会での活用事例が共有される年次イベントです。

データサイエンティスト協会12thシンポジウム

  • 発表概要

    • スポンサーセッション Track A

    • 日時:2025年11月25日(火)15:10~15:25

    • 発表者:松田亜登夢氏(株式会社グロースデータ)

    • 講演タイトル:「因果探索とLLMを活用したKPI変動要因の特定と解釈支援構想」

    • 概要:KPIが異常な変動を示した際、その要因を迅速に解釈し、ビジネスアクションへつなげることは、多くの企業にとって重要な課題です。本講演では、因果探索によって得られた因果グラフを活用し、変動要因を多角的に推定。さらに、複雑かつ大量の結果をLLMによって解釈・整理し、わかりやすく出力することで、次のアクションへとつなげるグロースデータの構想について紹介されます。

  • イベント概要

    • 日時:2025年11月25日(火) 10:00~18:30 /懇親会 18:30~20:30

    • 主催:一般社団法人データサイエンティスト協会

    • 会場:ウェスティンホテル東京(※後日、アーカイブ配信あり)

    • 公式サイト:https://www.datascientist.or.jp/symp/2025/

株式会社グロースデータについて

株式会社グロースデータは、株式会社博報堂プロダクツのグループ会社として、データの活用を総合的に支援しています。専門性、実行力、コンサルティング力を生かして、企業や自治体の課題解決や事業成長をサポートしています。社内にはデータサイエンティストも在籍しており、ビジネス課題に対する数学的なアプローチや、生成AIの活用に関する研究開発にも積極的に取り組んでいます。

提供している主なソリューションは以下の通りです。

  • データを活用したセールス(営業)&マーケティング支援「Sales Jump」

  • データを活用したオムニチャネルCXマネジメント/CRM支援

  • データ分析の高度化/効率化/ROI向上支援

  • データ基盤活用によるROI向上支援

また、以下のサービスも提供しています。

  • LINEを活用したワンストップCX変革システム「ペイ太

  • データ処理基盤構築サービス

詳細については、株式会社グロースデータの公式サイトをご覧ください:https://growthdata.co.jp/

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