「Specific AI」は、ケンブリッジ大学の研究者チームによって2024年に創業された企業です。この度、エンジェルラウンドにて100万米ドル(約1億5,000万円)の資金調達を完了しました。
この資金は、企業の海外進出やグローバル事業運営における情報格差を埋めるための「海外進出AIエージェント」の研究開発や、世界規模でのマーケティング体制を強化するために使われます。

Specific AIとは?
Specific AIは、さまざまな言語や文化、市場が混ざり合う複雑な状況で、AIが自分で考えて行動し、仕事を効率化したり、リスクを管理したりする「AIエージェント」です。創業からまだ1年ほどですが、すでに「海外事業をより高度にする」ことに特化したテスト(PoC:概念実証)や、ベータ版の提供を通じて、世界中の大企業(フォーチュン500企業)や上場企業、有名な日本企業など、多くの会社で先行して導入されています。
主な活用例と成果
日本の大手企業での先行導入では、Specific AIが以下のような場面で役立っています。
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海外市場の調査・入札: 膨大な量の多言語データから必要な情報を集めて分析したり、入札に必要な書類を作る作業を自動化したりします。
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国際的なリスク管理: 現地のルールや、国と国の関係によるリスク(地政学リスク)をリアルタイムで分析します。
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グローバルサプライチェーン管理: 海外からの材料調達など、一連のプロセスを最も良い形に整えます。
これらの活用により、これまで人が手作業で行っていた時間を大幅に減らし、リスクを管理する能力も高まっていると報告されています。
今後の展開
Specific AIは現在、海外市場の動きを追いかけたり、リスクを管理したり、入札プロジェクトを進めたり、サプライチェーンを管理したりする分野で、複数のAIが連携して働く「マルチエージェント技術」をさらに進化させています。今後は日本と米国市場に力を入れて事業を進め、2026年に製品の正式な発表を予定しています。また、2026年の第1四半期(1月から3月)には、次の資金調達を始める計画で、さらなる事業拡大を目指します。
広がる海外展開市場
市場調査によると、世界の中小企業がデジタル技術を使ってビジネスを変革し(DX)、海外へ事業を広げたいというニーズは増え続けています。2028年には、世界の海外展開の総額が3兆米ドル(約450兆円)を超える見込みです。しかし、多くの企業は「効率が悪い」「コストが高い」といった課題に直面しています。Specific AIは、このような課題を解決することで、大きな市場のチャンスを掴んでいくことでしょう。
共同創業者の楊觐光(Yang Jinguang)氏は、「世界で兆単位の規模になる企業の海外展開市場において、これまでのやり方では、複雑で高度になるビジネスの要望に応えるのが難しくなっています。私たちは、AIエージェントが企業の海外運営にとって『新しい社会基盤(インフラ)』になると強く信じています」とコメントしています。
会社概要
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会社名: Specific AI
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設立: 2024年
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事業内容: 企業の海外展開を支援するマルチエージェントAIソリューションの開発・提供(グローバル情報の収集、海外調達、入札機会の創出など)
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お問い合わせ: info@specific-ai.com

